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難聴を放置すると大変なことに(写真/アフロ)
「滲出性中耳炎」は放置すると命にかかわる難聴
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170330-00000017-pseven-life
週刊ポスト2017年4月7日号
「老眼」と並んで中高年の楽しい生活の大きな障壁となるのが「難聴」だ。日本補聴器工業会の発表(2015年)によると、国内の推定難聴者数は約1994万人、全人口の15.2%と試算されている。だが、聴力の衰えに気付いている人は53%にとどまっているという。
難聴は、大きく2つのタイプに分類される。ひとつは「伝音難聴」と呼ばれるものだ。川越耳科学クリニック院長の坂田英明医師がこう説明する。
「『テレビの音量を上げないと聞こえない』といったように、耳の中で音が小さくなってしまうのが『伝音難聴』の特徴です。
耳は、外から入ってきた音(空気の振動)を、その通り道である外耳や中耳で増幅し、内耳が電気信号に変えることで認識される。しかし、このタイプの難聴では、何らかの理由で音が外耳や中耳を通りにくくなる。『ガサガサ』、『ザー』といった、異物があるような低い耳鳴りがすることもある」
もうひとつのタイプが「感音難聴」だ。前出・坂田院長が解説する。
「外耳・中耳に問題がある伝音難聴と違い、音を感じる内耳や、聴覚の神経そのものに障害が発生するタイプです。この場合、テレビやステレオのボリュームを上げてもあまり聞こえるようにはならず、治療によって完治することはほとんどありません」
「加齢性難聴」も、感音難聴の一種である。
「『老人性難聴』とも呼ばれ、誰にでも起こります。これは内耳で音を認識する『有毛細胞』の数が加齢とともに減少することが原因。50〜60代で自覚するケースが多い。高い音や子音が聞こえづらくなり、『佐藤』と『加藤』、『洗う』と『笑う』などの聞き間違いが多くなります」(坂田院長)
他にも、工事現場やカラオケ店など大きな音がする環境で長年過ごしていると発症しやすい「騒音性難聴」や、ある日突然片側の耳が聞こえなくなる「突発性難聴」がある。
「『騒音性』は徐々に進行するため気づきにくく、自覚したときには深刻な状態に陥っていることが少なくありません。一方の『突発性』は原因不明。働き盛りの年代に多いですが、治癒率は低い」(済生会宇都宮病院耳鼻咽喉科診療科長・新田清一氏)
中には、放置すると命にかかわる難聴もある。順天堂大学医学部付属練馬病院の角田篤信医師がいう。
「鼓膜の奥にある中耳に血管などから滲み出た液体が溜まる『滲出性中耳炎』です。伝音難聴のひとつで、非常にゆっくり進行し、痛みもないため自覚症状はほとんどありません。
この病気が恐ろしいのは、『上咽頭がん』に起因するケースがあるからです。滲出性中耳炎自体だけなら治療で完治してしまうのですが、その原因である上咽頭がんは発見しにくい。そのため、がんだけが治療されず放置され、気付いた頃には末期まで進行していた、ということも少なくないのです。
滲出性中耳炎は片耳の聴力が徐々に落ちるのが特徴なので、受話器をとる時には普段と逆の耳でとって、聴力を確認しましょう。もし片耳だけ聞こえにくく、かつ鼻をかんだときに血が混じっていたり、同じ側の耳の後ろにしこりが感じられたりする場合には、上咽頭がんの可能性が考えられるので、医師の診断を受けてください」
難聴の原因が耳ではなく脳にある場合も深刻だ。それが「聴神経腫瘍」で、やはり片耳が聞こえにくくなるという症状が特徴だ。進行するとめまいやふらつき、顔面麻痺を併発する。
「脳腫瘍の一種で、片耳が聞こえにくくなります。痛みを伴わず徐々に進行するので気付きにくい」(同前)
聞き取りにくさに加えて、激しい目まいを伴う「メニエール病」も片耳の難聴から始まる。目まいと同時に耳鳴りや難聴が起こり、吐き気や頭痛を伴う。
「難聴の場合、“痛みがなく、片耳が、徐々に”は危険な病気のサインとなる重要な症状です。このサインが出たら必ず耳鼻科を受診してほしい」(同前)
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