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やっぱり危険!「全身麻酔」は断ったほうがいい〜ド素人の研修医が資格もないのに投与することも 命に関わるリスクがある
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49108
2016年07月21日(木) 週刊現代 :現代ビジネス
■1ヵ月以上意識不明に
米オハイオ州にあるシンシナティ小児病院麻酔学科のアンドレア・ループク医師とそのグループが昨年、全身麻酔についての驚くべき研究結果を発表した。
研究によれば、4歳未満の時期に全身麻酔を使った手術を経験した5~18歳の子供たち53人と、手術を経験していない同数の子供たちに知能テストと言語発達検査を行ったところ、手術経験のあるグループは、経験のないグループに比べて、明らかにテストの成績が悪かった。
これは、全身麻酔によって小脳や後頭葉の「灰白質」と呼ばれる部位の密度が低下してしまったことが原因と報告されている。
人間の意識をシャットダウンし、血圧を低下させたうえ、自発呼吸をも止め、「死」に近い状態をつくりだす。投与すれば、患者はどんな刺激にも反応しなくなる――全身麻酔はそれだけの劇薬だ。副作用があることは何ら不思議ではない。
患者やその家族は、手術の部位や手法に気を取られ、「脇役」である全身麻酔にはそれほど注意を払わない。しかし、この研究結果からも分かるとおり、全身麻酔は大きな副作用を引き起こしうる。
これだけのリスクを伴うのだから、もちろん投与にも高い技術が必要とされる。
「鎮痛、鎮静、筋弛緩の3つの薬をうまく組み合わせて上手に麻酔をかけ、手術中、患者さんが痛みを感じず、体を動かさないような状態をつくりだす。しかも同時に、手術後の適切なタイミングで麻酔が覚め、患者さんに吐き気や頭痛といった副作用が出ないよう、量を調整しなくてはならない。その作業は複雑で、難易度も高い」(麻酔科医)
また、麻酔科医にも、得意、不得意がある。心臓手術の麻酔、肺の手術の麻酔、産婦人科の手術の麻酔……それぞれが専門を持っているのだ。
本来なら、麻酔医が自分の専門とする手術に立ち会い、適切な管理を徹底したうえで全身麻酔は行われなければならない。医療技術が進んだ現代であっても、なぜ麻酔が効くのかという「作用機序」すら解明されていないのだからなおさらだ。
しかし現在の日本の手術現場でそれが実現しているかといえば、決してそうではない。繊細さを欠く杜撰な投与が行われていることが少なくない。
'08年7月には、青森で不整脈の治療のため入院していた70代の男性患者が、電気ショック療法のため麻酔を受けたが、看護師がイソゾールという全身麻酔薬を、タイミングを間違えて投与した。その後、患者の心拍数は急低下、彼は1ヵ月以上意識が戻らなかった。
■ぞくぞく出てくる杜撰な実例
この病院のマニュアルに従えば、麻酔は医師の立ち会いのもとで行われなければならなかったが、この日は、看護師が循環器内科の主治医から電子カルテを通じて投薬の指示を受けていただけで、その医師本人は立ち会っていなかった。しかも、看護師はこの薬が麻酔だということすら把握していなかった。
医療ジャーナリストの田辺功氏も言う。
「'11年、千葉の病院で研修中の歯科医が、専門医の指導、監督を受けないまま、麻酔をしていたことが内部告発で発覚しました。結局、警察の捜査を受けることになったのです(病院の責任者は起訴猶予に)。『慣れていない医師』には注意が必要です」
こうした「杜撰投与」事例は、決して特殊なものではない。医薬品業界の関係者が明かす。
「昨年、全身麻酔に使われる鎮静剤『プロポフォール』に関して衝撃的な調査結果が明らかになり、業界で問題となりました。
この薬は、中枢神経に作用する強力な鎮静剤で、小児集中治療室(PICU)にいて人工呼吸中の子供に対しては、使用が『禁忌』とされています。
ところが厚労省の調査の結果、PICUを持つ国内の23の機関で、人工呼吸器をつけて治療を受けている子供たちの4%超(189人)に禁忌であるプロポフォールが投与されていた。しかもそのうち8人は、投薬が48時間を超えていた。48時間以上の投与は海外で死亡例があり、『重い副作用』を招くとされているにもかかわらずです」
患者の知らないうちに、専門外の医師が、大きなリスクを孕んだ全身麻酔をかけている現実が明らかになっている。
こうした状況では、患者としては全身麻酔を断りたくなるはずだが、そんな心配を気にかけない医師もいる。
40代の女性が言う。
「2年前、子宮筋腫のため、全身麻酔で手術を受けるよう言われました。全身麻酔は事故もあると聞いて不安だったので、先生に『麻酔を全身ではなく局所にとどめたい』と伝えると、先生は『そんなことを言うのはあなただけです』と話を聞いてもくれなかった。
別の病院でセカンドオピニオンを受けると、その先生は『下半身麻酔でも全然大丈夫ですよ』と言ってくれました。結局そちらの病院で手術をしてもらうことにしました。最初の先生の判断はなんだったんでしょうか」
医者の言いなりになって、手術=全身麻酔と信じ込んではいけない。そこには命に関わるリスクが存在する。
「週刊現代」2016年7月16日号より
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