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群馬大附属病院 手術後死亡の13人に治療上の問題[NHK]
7月12日 19時33分
群馬大学附属病院で、肝臓やすい臓の手術を受けたあと、退院できないまま死亡するなどした患者50人を調べたところ、少なくとも13人に治療上の問題が見つかり、死亡原因になった可能性があるとする内容の報告書を、日本外科学会がまとめました。専門家は「医療過誤ではないのか、病院は詳しく調べて遺族にきちんと説明する責任がある」と話しています。
この報告書は、群馬大学附属病院で腹くう鏡の手術を受けた患者8人が相次いで死亡し、大きな問題になったことを受け、日本外科学会が大学の調査委員会の依頼を受けてまとめたものです。
学会では、腹くう鏡のケースも含め、去年3月までの8年間に病院の2つの外科で肝臓がんやすい臓がんなどの手術を受け、退院できないまま死亡したり、術後30日以内に死亡したりした患者50人について詳しく調べました。その結果、少なくとも13人について、治療上の問題があり、死亡原因になった可能性があるとする内容の報告書をまとめました。
このうち、肝臓がんの60代の男性のケースでは、手術中に大量出血したほか、手術直後から出血が起きていたのに、血を止めるための再手術の判断が遅れたと考えられると指摘しています。男性の死因は大量出血による肝不全でしたが、最初の手術中、何らかのトラブルがあって大量出血が起きたと思われるものの、手術記録には記載がなく、検証もできなかったとしています。
また、すい臓がんの50代の女性のケースでは、がんが広がりすぎてリスクが極めて高いと考えられたのに手術が行われ、多臓器不全を起こして死亡したと指摘したうえで、手術時間が28時間を超え、出血量も17リットル以上という明らかに異常な事態であったにもかかわらず、何が起きたのか詳しい記録は残っていなかったとしています。
さらに、70代の女性のケースでは、手術後の対応が不十分なまま退院させた可能性があり、容体が悪化して救急外来を訪れたときも、入院が必要と考えられたのに、治療後帰宅させていると指摘しています。女性は翌朝、意識不明のまま救急搬送されましたが、およそ1時間後に死亡していて、こうした対応が死亡につながったとみられるとしました。
一方、今回問題が指摘された13人の患者以外にも、詳しい記録がないなどのために、問題があるかどうか分からなかったケースも複数あったということです。
群馬大学附属病院には、医療安全上の課題があるとみられるケースが起きた場合に、医師らが報告し改善策を検討するシステムがありますが、13例のうち報告が行われたのは2例でした。病院による詳しい事故調査が行われたのは1例だけで、今回学会がまとめた死亡までの詳しい経過について、遺族はいまだに知らないままです。
東京医科歯科大学の名誉教授で、肝臓やすい臓の手術に詳しい有井滋樹浜松労災病院院長は「出血量が標準に比べ非常に多いとか、手術時間が非常に長いというケースがあるだけでなく、手術後の対応も問題視されうるようなケースもある。医療過誤ではないのか、病院は詳しく調べて遺族にきちんと説明する責任があると思う」と話しています。
遺族「真実を知りたい」
埼玉県内に住む会社員の男性の父親は、7年前、65歳だったときに群馬大学附属病院で肝臓がんの手術を受けました。
手術前には、3週間ほどで退院できると言われていましたが、術後、容体が悪化。退院できないまま、手術後45日で亡くなりました。
今回の報告書の中で、父親は抗生物質が効きにくいMRSAという細菌に感染したことなどが死亡につながったとみられるとされ、不適切な抗菌薬の使用があったと指摘されていましたが、病院からまだ説明はありません。
男性は「孫の成長を見たいので、健康な体になって少しでも長生きしようということもあって、受けた手術でした。遺族の思いは、ほかの人にしてほしくない。こうなった経緯も含めて、本当の真実を知りたい」と話していました。
群馬大附属病院「報告書受け取りしだい説明したい」
群馬大学附属病院は「大学の調査委員会も調査を進めており、その報告書を受け取りしだい、日本外科学会の調査についても、それぞれの遺族にきちんと説明したい」とコメントしています。
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