http://www.asyura2.com/16/hihyo15/msg/568.html
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上はインターフェロン・アルファ―2Bの画像。
(中国が新型コロナウイルスとの闘いでの勝利の陰にキューバが開発したインターフェロン・アルファ―2Bがあったことは殆ど報道されていません:本文より)
ブーメラン効果 アメリカは自分の仕掛けた戦争で苦しんでいる? 国際教育総合文化研究所・寺島隆吉(長周新聞)
1 はじめに
私は、長周新聞に書いた「新型コロナウイルスを口実とした『緊急事態宣言』の法制化を許してはならない」(2020年3月9日)という論考で、欧米の知識人すら、この新型コロナウイルスは「中国発」ではなく「アメリカ発」である可能性があるとの疑問を提示し始めていることを紹介しつつ、<追記2>で次のように書きました。
かつて日本がアジア太平洋戦争中に細菌兵器を使ったこと、アメリカも朝鮮戦争で細菌兵器を使ったことを考えると、中国における新型コロナウイルスも、同じような観点で検証し直すことが求められるでしょう。
とりわけ中国とアメリカのあいだの貿易戦争が厳しさを増していたこと、また世界で新型コロナウイルスの感染者・死亡者が突出しているのは、中国以外では、アメリカとの緊張関係が極度に高まっているイランであることを考えると、なおさらのことです。
イランでは、つい最近、軍の最高幹部のひとりであるソレイマーニ司令官が国際法を踏みにじるかたちで暗殺され、今度また政府高官が相次いで3人も新型コロナウイルスで死んでいます。
イラン政府が、このウイルスはアメリカ発ではないのかと疑いを強めているのも、ある意味で当然とも言えるでしょう。
しかもイランで広まっている新型コロナウイルスは、中国その他で広まっているものと比べると、かなり悪性のものであるようですから、なおさらのことです。
というのは、今度の中国で広まった新型コロナウイルスは致死率がそれほど高くなく、先述したように、アメリカで広まったインフルエンザの方がはるかに多くのひとを殺しているからです。
2 なぜイタリアなのか
ところが、イランに新型コロナウイルスが急速に拡大した直後に、イタリアでも新型コロナウイルスが急激に広まり始めました。そこで、ブログ「百々峰だより」(3月13日)で次のように書きました。
それまでは、この新型コロナウイルスの患者数・死者数が突出していたのは、中国以外にイランぐらいしかなかったのに、それがイタリアなどに広がったのは、WHO事務局長による「世界保健緊急事態(PHEIC)」の公表で、イタリア政府が慌てふためいて対応を誤ったからでした。
*イタリア、医療現場混乱で感染急増か全土で移動制限(日経新聞2020年3月10日)
そして、このWHOの公表にもとづき世界に恐怖を煽るキャンペーンは今でも続いています。「パニックと不安。WHOと各国政府は民衆を欺している」として、チョスドフスキー教授(オタワ大学)は、この点を次の論考で詳しく説明しています。
*COVID-1 9 Coronavirus: A Fake Pandemic? Who’s Behind It? Global Economic, Social and Geopolitical Destabilization
ここで重要なのは、「COVID-1 9(別名nCoV-2019)が世界五大ワクチン製造会社にとって数十億jの大儲けとなっている」という点です。
この論考は既に翻訳が下記のサイトに掲載されていますので、詳細はそちらをご覧ください。 『寺島メソッド翻訳NEWS』(2020年3月10日)
*「コロナウィルスの「世界的大流行パンデミック」は嘘? 世界は経済的・社会的・地政学的な不安定化へ。その背後には誰がいる?」
http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-2 0 4.html
ご覧のとおり、私は日経新聞(2020年3月10日)の報道を信じて、左記のように書きました。
「それまでは、この新型コロナウイルスの患者数・死者数が突出していたのは、中国以外にイランぐらいしかなかったのに、それがイタリアなどに広がったのは、WHO事務局長による「世界保健緊急事態(PHEIC)」の公表で、イタリア政府が慌てふためいて対応を誤ったからでした」
ところが、その後、Global Researchに掲載されている幾つもの論考を読んでいるうちに、イタリアも、イランと同じようにアメリカの標的になっていたのではないかという疑問が非常に強くなってきました。
というのは、長周新聞(2020年3月9日)の拙論で紹介したピーター・ケーニッヒ氏は、次の論考で、中国と「一帯一路」協定を公式に結んだ最初の国がイタリアだったからではないか、という驚くべき事実を紹介しているのです。
イタリア。なぜイタリアなのか。おそらくワシントンとブリュッセル(EU政府)が、中国と「一帯一路」協定を公式に結んだ最初の国であるイタリアを激しく攻撃したかったからだろう。
実際には、中国との関係の最初はギリシアだった。しかし、ギリシアの兄弟分のEUメンバー(主にドイツとフランス)によって破壊されたギリシアを、中国が真っ先に助けに来た(しかもギリシアはその援助を受け入れなかった)ということなど誰も知らないはずだから、ギリシアは攻撃されなかったのだ。
この記事は、Global Research(2020年3月12日)に載っていた下記論考の一部ですが、その翻訳は『アジア記者クラブ通信』325号に載る予定です。
*The Coronavirus COVID-1 9 Pandemic: The Real Danger is “Agenda ID2020”
「COVID-1 9という名の世界的疫病真に危険なのは「行動戦略ID2020」である」
https://www.globalresearch.ca/coronavirus-causes-effects-real-danger-agenda-id2020/5706153
ちなみに、この論考の著者ピーター・ケーニッヒ氏は、長周新聞の拙論でも紹介したのですが、その略歴を見ると次のように書かれています。
「1942年生まれ。経済学者かつ地政学アナリスト。水資源と環境問題の専門家でもある。30年以上にわたってWB(世界銀行)やWHO(世界保健機関)で勤務し、パレスチナを含む世界中の環境問題や水資源の分野で働いてきた。アメリカ、ヨーロッパ、南米の大学で講義もしている」
繰り返しになりますが、欧米人でも、このように30年以上にわたってWBやWHOで勤務した人物が、「新型コロナウイルスが中国発だ」ということに鋭い疑問を提起しているのです。
3 なぜアメリカは今になって新型コロナウイルスで苦しんでいるのか
ドライブスルーでPCR検査をするアメリカの医療スタッフ(写真
http://img.asyura2.com/x0/d10/6401.jpg)
しかし、ここでもう一つの疑問が湧いてきます。それは、「新型コロナウイルスが中国発ではなくアメリカ発だ」という仮説が正しいとすれば、いまアメリカが新型コロナウイルスの蔓延で苦しんでいるのはなぜか、という疑問です。
その答えを一言で言うと、「ブーメラン効果」あるいは「フランケンシュタイン効果」だということになると思います。
オーストラリアの先住民アボリジニが狩猟などに使っていたとされる武器ブーメランは、投げると必ず手元に戻ってきます。アメリカも武漢にコロナウイルスという武器を投げ、アメリカの覇権を脅かす中国経済を壊滅させようとしたのかも知れませんが、やっかいなことに、そのブーメランは手元に戻ってきてしまいました。
アメリカが、戻ってきたブーメランにきちんと対処できなかった最大の原因は、世界で最新最高レベルを誇る医療技術も、その恩恵にあずかることができるのは1%の最富裕層だけ、というアメリカの医療事情です。
一般民衆は保険をもたなかったり、もっていたとしても保険会社によって使用をきびしく制限されたりしています。だから普通のインフルエンザでさえ大量の死者を出すことになります。(ましてロサンゼルスなどで増加しつつある大量のホームレスは、どう対処すればよいのでしょうか。)
前回の論考(長周新聞3月9日)で紹介したように、アメリカ国内では2600万人が昨年末からのふつうのインフルエンザに感染し、1万4000人が亡くなっているのです。アメリカの人口が約3億、日本の人口が約1億だとして、その人口比から換算しても、アメリカのインフルエンザ感染者は、日本の新型コロナウイルス感染者数の約9000倍、死者数は約400倍なのです。
このようなアメリカが、「ブーメラン効果」で戻ってきた新型コロナウイルスに、どうして対抗できるでしょうか。アメリカの支配層も、思いもかけなかった「ブーメラン効果」に慌てふためいているのでしょうか。
それとも、これを「第二の9・11事件」あるいは「第二のパールハーバー」に仕立て上げる好機と考え、国内を厳しく取りしまるための「新しい愛国者法案」をつくり、アメリカを一層ファシズム化することに利用するのでしょうか。
いずれにしても、トランプ大統領は次期大統領選挙で勝利するために、この好機を最大限に利用することは間違いないでしょう。
先述のような事情が分かってくると、なぜ安倍内閣が本腰を入れて新型コロナウイルスに取り組まなかったのか、その理由がうっすらと見えてくるような気がしました。
この内閣はアメリカの世界戦略を知りつつ行動し、かつ協力しているのではないか−−そんな疑問が湧いてきたからです。
4 新しい事態への新しい視点
ここまで書いてきたとき、次々と情勢が変化し、次々と新しい事実が発掘され、新しい論考が発表されています。そこで以下では、それを踏まえて若干の追記をしたいと思います。
4―1 「アメリカ発」であることを示唆する数々の論考
まず第一に指摘しておきたいのは、私が長周新聞で先述の小論を書いたときに紹介した論考のあとに、新しい事実が次々と発掘されていることです。
それは、「この世界にパンデミックを引きおこしつつある新型コロナウイルスが中国発ではないこと」「むしろアメリカ発ではないか」を示唆する新しい論考が、次々と発表されていることです。
その幾つかを以下に時系列で列挙しておきます。
(1)China locked in hybrid war with US, By PEPE ESCOBAR
https://www.globalresearch.ca/china-locked-hybrid-war-us/5706687
「中国がアメリカとのハイブリッド戦争に突入」
(2)Italy and UK rely on help from Cuba, China, Venezuela to fight coronavirus―as US steps up brutal sanctions, By Ben Norton
https://thegrayzone.com/2020/0 3/1 7/italy-uk-help-cuba-china-venezuela-coronavirus-us-sanctions/
「イタリア、イギリスは、キューバ、中国、ベネズエラに依拠してコロナウイルスと闘う。その一方アメリカは残酷な経済制裁を強化している」
(3)COVID-1 9: Targeting Italy and South Korea? “The Chain of Transmission of Infection”,By Larry Romanoff
https://www.globalresearch.ca/covid-usa-targeting-italy-and-south-korea/5707042
「COVID-1 9:イタリアと韓国が標的だったのか。感染の連鎖」
(4)COVID-1 9―The Fight for a Cure: One Gigantic Western Pharma Rip-Off, By Peter Koenig
https://www.globalresearch.ca/covid-1 9-fight-cure-western-pharma-rip-off/5707360
「COVID-1 9―治療法をもとめる闘い西側巨大製薬会社という搾取構造」
(5)COVID-1 9: Two Major ‘Waves’ of Global Infection, Towards Global Contamina- tion?, By Larry Romanoff
https://www.globalresearch.ca/covid-1 9-two-major-waves-of-global-infection-towards-global-contamination/5707588
「COVID-1 9:世界的感染の二大潮流は世界的汚染へと向かうのか」
これらの論考で指摘されているのは次の諸点です。ここでは、その要約のみを記します。
*イタリアでの「感染者第一号」は武漢で発見される以前だった可能性がある。
*イタリアで発見されたコロナウイルスは中国のものとは違うウイルス株である。
*イタリアで発見された感染者は、いろいろな場所で、ほとんど同時に発見されている。
*細菌兵器の専門家によると、そのような広がり方は人為的なものとしか考えられない。
*つまり中国からの旅行者からウイルスが伝染し広がっていったものだとは考えにくい。
*イタリアで発見された感染者のウイルスは、アメリカで発見されたものと同種である。
*ニューヨークで「イベント201」というコロナウイルスの模擬演習がおこなわれたのは、武漢で「世界軍事オリンピック」がおこなわれたときと全く同日(19年10月18日)。
*アメリカ軍が「軍事オリンピック」で獲得したメダル数が例年と比べて異常に少ない。正規軍ではない人間が制服を着て参加していたのではないかという疑いが出ている。
*この「イベント201」と「軍事オリンピック」がおこなわれた時から、武漢で感染者が出るまでの期間は、新型コロナウイルスの潜伏期間とほぼ一致する。
*また「イベント201」を主催している団体の裏には、「ID2020」という壮大な計画が半ば公然と進行している。この計画は二〇年一月にスタートする予定だった。
*「イベント201」の主催者にはジョンズ・ホプキンス大学、WHO、メリンダ&ビル・ゲイツ財団、世界経済フォーラムが名を連ねている。
*これは、「マイナンバー・カード」のような電子化された身分証明書を、「ナノチップス」という超極微のかたちにして、それをワクチン接種という手段を使って、地球上の全員の身体に埋め込ませることを目的とするものである。
*また、上記の「イベント201」がおこなわれる少し前に、すなわち2019年7月に、アメリカ陸軍のフォート・デトリック細菌兵器研究所が突如、閉鎖された。この研究所は以前にも鼻疽菌という病原体が研究者に感染して死亡する事故を起こしている。
*この研究所は、2001年同時テロ後に起きた「アメリカ炭疽菌事件」では、事件に使われた炭疽菌の出どころだったということが後で判明した。この事件で、マスコミや上院議員に炭疽菌が送り付けられて5人が死亡した。大手マスコミは当初、その犯人はイスラム教徒だと騒ぎ立てていた。
武漢で開催された世界軍事オリンピックで行進する米軍(昨年10月18日)(写真http://img.asyura2.com/x0/d10/6402.jpg)
以上は先述のとおり、上記論考の要約のみです。その論考の多くは『アジア記者クラブ通信』325号に翻訳が載りますので、詳しくはそちらを御覧ください。
4―2 キューバの活躍で知る「コロナウイルスとの新しい闘い」
中国が新型コロナウイルスとの闘いでほぼ勝利したことは、今ではよく知られた事実となりました。しかしそのような勝利の陰にキューバが開発したインターフェロン・アルファ―2Bがあったことは、ほとんど報道されていません。
インターフェロン・アルファー2B(画像http://img.asyura2.com/x0/d10/6403.jpg)
つまり、新型コロナウイルスにたいする新しいワクチンがなくても、この闘いに勝利できる見通しが生まれているのです。にもかかわらず、大手メディアは、この新型コロナウイルスにたいする恐怖をまきちらし、今ではその恐怖のため自殺者さえ出てくるようになりました。イタリアでも同じです。
*「コロナ不安で急増? 鉄道人身事故が週30件超に」
https://toyokeizai.net/articles/-/340332
キューバは、カストロによる革命で独裁者を追い出し独立を達成しましたが、それ以来ずっと、アメリカによる政権転覆活動やカストロへの暗殺という嵐をくぐり抜けてきました。
カストロは「50年で638回も命を狙われ、ギネスブックにものった」(東京新聞2011年12月17日)そうですから、細菌兵器による攻撃も想定され、そのような状況のなかで開発されたのが、インターフェロン・アルファ―2Bだったのでしょう。
ところがアメリカは、キューバにたいする経済制裁を続行し、コロナウイルスで苦しんでいるイランにたいしても経済制裁を強化して、その非人道的対応に、心ある人たち・心ある国々から強い非難をあびています。
ベネズエラにたいしても、アメリカは政権転覆を謀っただけでなく、マドゥロ大統領の首に莫大な懸賞金(160億円)をかけるという前代未聞の、西部劇でも見るような行動に出ています。
他方、キューバはどうでしょうか。今回のコロナ禍へのキューバの反応は迅速でした。発生当時、中国に居た2000人を超えるキューバの医療班員の一部は即刻武漢に赴いて防災に参加しました。
*「新型コロナウイルスキューバと米国」
https://blog.goo.ne.jp/goo1818sigeru/e/b3 8b3 0d3 2df2a1f2d1a7a47387f5f2 8 5
さらにイギリス系のクルーズ客船ブリーマー号が新コロナウイルスの患者数人を発生させ、カリブ海諸国に助けを求めたとき、どの国もそれを拒否したのに、その寄港をキューバだけが許したのです。
それにひきかえ、アメリカがイランにたいしてとった行動はどうだったでしょうか。アメリカは、イラン軍の高官をミサイルで暗殺するという国際法違反・戦争犯罪を犯しただけでなく、今度はコロナウイルスで苦しんでいるイランに医薬品を輸入させないという経済制裁を加えているのです。これが「人道主義」を標榜するアメリカの振る舞いなのです。
イタリアのミラノに到着したキューバの医師団(3月22日)(画像http://img.asyura2.com/x0/d10/6404.jpg)
―3 新型コロナウイルスは本当に怖い病気なのか
最近アメリカから、「新型コロナウイルスは中国が発生源だ」として中国政府を裁判で訴えるという動きが出てきていますが、そんなことをすれば「やぶ蛇」ではないか、と私には思われます。
というのは、これまで見てきたように、詳しく調べれば調べるほどアメリカ発を疑わせる事実が出てき始めているからです。
にもかかわらず日本では、嫌中・嫌韓ブームに乗って、「この新型コロナウイルスは中国が意図的にばら撒いたのだ」という言説が、巷(ちまた)で、まことしやかにふりまかれています。大手メディアもその流れに逆らうどころか推進しています。
それはともかくとして、この新型コロナウイルスは、世界中で大騒ぎするほどの恐ろしい病気なのでしょうか。
少なくとも、これまでの中国やイタリアの状況をみるかぎり、新型コロナウイルスによる死者は高齢者に集中し、かつ持病を持っていたひとに集中しています。ですから、ふつうのひとが新型コロナウイルスに伝染したとしても、免疫力さえあれば深刻な症状にならずに回復できるのです。
しかも中国の例をみれば明らかなように、政府が本腰を入れれば、その制圧はそれほど難しくはないのです。むしろイタリアが苦しんでいたのは、EUの「緊縮政策」による圧力で、公立病院などの医療機関が大幅に削減されていて、呼吸補助器も不足し、新型コロナウイルスの伝染に対応できないことでした。
これは日本にとっても「対岸の火事」ではありません。というのは安倍政権も赤字財政を口実にして公立病院の統合・縮小・廃止を強力に推し進めているからです(その一方で安倍政権は、石垣島や宮古島に自衛隊基地をつくるため莫大な金を使っています)。
私の郷里である石川県羽咋郡宝達志水町(旧志雄町)も例外ではありませんでした。ここの町立病院も廃止される予定だというので驚きました。そんなことをすれば車も運転できない高齢者は病気になった場合どこへ行けばよいのでしょうか。
致死率が低いとはいえ、感染率が高いとされる新型コロナウイルスが広がった場合、旧押水町と旧志雄町が合併して宝達志水町となり、いっそう広域になった町内に、たった一つしかない病院が廃止されては、高齢者も町当局も手の打ちようがなくなるでしょう。
これが現在、安倍政権がやっていることです。これでは、過疎地はますます過疎化しますし、新型コロナウイルスを制圧できるはずもありません。むしろ安倍政権は、新型コロナウイルスにたいする恐怖心を利用して、緊急事態宣言の予行演習をしているのではないか、と私が疑う理由がここにあります。
4―4 新型コロナウイルスよりも怖いのは癌やインフルエンザ
私が安倍政権の新型コロナウイルスにたいする本気度を疑う理由が、もうひとつあります。というのは、新型コロナウイルスによる死者よりも、ふつうのインフルエンザで死ぬひとがはるかに多いにもかかわらず、政府も大手マスコミも、これをきちんと取りあげて対処する姿勢をみせていないからです。
統計データ分析家の本川裕氏は、「怖いのは新型コロナウイルスだけではない」と言っています。ここ数年、インフルエンザで亡くなる人が増えているのです。本川氏が作成した次の図表を見てください。
月別のインフルエンザ死亡数(グラフの画像http://img.asyura2.com/x0/d10/6405.jpg)
https://president.jp/articles/-/33053
本川氏によれば、インフルエンザによる死亡者は、次のように推移しています。
2016年 1463人 → 2017年 2569人 → 2018年 3325人。
2019年も、1〜9月の集計で、すでに3000人超。
インフルエンザは、予防のためのワクチン接種が普及し、タミフルなどの治療薬もある。しかし、それでも子どもや高齢者を中心に多くの方が亡くなっているのです。日本では、毎年3000人以上の人が亡くなり、最近では次のような急増ぶりです。
なんと1日50人以上「インフル死者」
以上のような事実を踏まえて、本川氏は次のように結論づけています。
「新型ウイルスであるだけに、どのぐらいの影響が今後生じるのか得体が知れず、予防接種の準備もなく、治療薬も何が効くのか分からない。不安が募るのは当然だろう。
しかし、同じウイルスによる感染症であり、毎年、秋から冬にかけて猛威を振るっているインフルエンザの犠牲者と比較すると、これはヒートアップしすぎだとも言えるのではなかろうか」
以上はインフルエンザによる死亡者ですが、癌による死亡者も、負けず劣らず怖いものです。国立がん研究センター「がん情報サービス」がまとめた最新がん情報によると、2018年に癌で死亡した人は37万3584人(男性21万8625人、女性15万4959人)です。
これは、換算すると、毎日1000人以上(1023・5人)の死者です!
これをみれば、新型コロナウイルスよりも怖いのは何かが歴然とするのではないでしょうか。
しかも日本で癌が激増したのは、1945年の敗戦後、アメリカによる食料政策で洋食・肉乳食が激増したことと並行しています。給食の導入を通じて日本人の味覚が変えられ、洗脳・洗舌が確実に進行した結果でした。そして今、安倍内閣は再びアメリカの余剰農産物、とりわけ牛肉を大量に輸入させられることになりました。
これでは、日本人の癌死亡率がさらに増加していくことは確実です。これも安倍内閣が日本人の健康を真剣に考えていないことの、もうひとつの例証となるでしょう。
私が、「安倍内閣はコロナウイルスにたいする恐怖心を利用して、政権の延命と緊急事態宣言の予行演習をしているのではないか」と疑う理由が、ここにあります。
もちろん、今までの考察でみてきたように、世界的には、この新型コロナウイルスへの恐怖を利用して、裏で大手製薬会社を儲けさせようとする勢力も暗躍していて、安倍内閣は、その流れにのって行動していることも、忘れてはならないでしょう。
5 おわりに―長周新聞に寄せられた反響
それはともかく、長周新聞に先述の拙論(3月9日)を書いたところ、私宛に編集部から、その反響が届けられました。それを以下に紹介します。
その反響の中には「この論考が正しいのかどうか、今後起こる事態を注視しつつ考えてゆきたいと思います」という声もありました。今回の小論が、このような声に対する一つの回答、あるいは考えるヒントになれば幸いです。
〈長周新聞編集部〉
「新型コロナウイルスを口実とした『緊急事態宣言』の法制化を許してはならない」の反響は、これまでに比して深いものがあるように思います。
紙面の第一印象として、「眼から鱗だった」と衝撃を伴って受け止められていることがあげられます。「本当のことをはっきりいわれて、目が覚めたようだ。マスクのことも懐炉で十分なことは、以前から言われてきたことだ」(元看護師)、「どうもおかしいと思っていたが、寺島先生の本質をついた指摘ですっきりした。マスコミの世論操作に流されてはいけないと、反省している」(零細経営者)の意見に集約されます。
さらに、長周新聞のホームページに掲載後、9人のツイッターが記事をリンクして紹介しています。例えば次のようなものです。
〈それを阻止する力とは「疑問力」「質問力」では? 真実を見出そうとする努力に手を差し伸べることこそ真のジャーナリズムが果たすべき仕事ではないでしょうか。〉
https://t.co/i8gUeIZtmR?amp=1
今回の特徴として、以下のようなコメントが寄せられています。順次、列挙させてもらいます。
★今回の新型コロナウイルスに関する貴重な記事ありがとうございます。興味深く拝読させていただきました。罹患により死亡者九人ということですが、サンプル数が少なすぎ本当にコロナウイルスで亡くなったかも疑問です。
そのプロパガンダにより、オタオタしている日本国民は、誠に情けないかぎりだと思います。今だけ、金だけ、自分だけは、時の首相ではなく、日本人そのものではないかと思います。今後とも、良質な記事の提供、お願いいたします。応援しております。
★たいへん興味深い論考で考えさせられましたが、安倍首相としても天皇に関係する行事が縮小されたり、東京オリンピックが延期や中止という事態は望んでいないはずです。
となると、今はパニックをあおるだけあおって「緊急事態宣言」を法制化した上で、時期が来たらウイルス騒ぎを収束させるよう図っているということでしょうか。
ただ、もう一つ、安倍首相の思わくを越えて事態が深刻化する可能性も考えられないではありません。この論考が正しいのかどうか、今後起こる事態を注視しつつ考えてゆきたいと思います。(男性)
★国民が、いえ、まずは私自身が賢くならなくてはいけないと思いました。情報に振り回されたり、むやみに不安にさいなまれたり、それ故に権威ある誰かに(国家に)守ってもらわなければと思いこんだりしないように……
自身で合理的な判断ができれば、人の話に耳を傾けることができますし、偽物と本物を見分けることもできるでしょう。自分を信頼し、信頼できる相手を見つけることもでき、共に考え、誠実に行動すれば、物事の本質に行きつくことができます。遠回りのようでいて、これが一番の近道のような気がします。どんなに困難な状況でも、一歩一歩着実に乗り越えていけると信じています。
今回のコロナウイルスがとてつもなく困難な状況を引き起こしているのかは、現時点では見えませんが、これからの私たちの行動如何で、未来が変わってくることは間違いありません。そして、その未来から、過去として現在を振り返った時、現在の状況を正しく判断することができるでしょう。だからこそ、今おかしいと思うことに口を閉ざさないでいたいと思います。「あの時に戻って、やり直したい」と未来の私たちに、子ども達に思わせないためにも…(女性)
<追記1> 韓国もアメリカのターゲットだったのか
私は先に、アジアで最も多くの新型コロナウイルス感染者を出している国としてイランをあげ、これはアメリカによる細菌戦争による結果かも知れないという研究者の説を紹介しました。
というのは、サウジアラビアと和平交渉をする責任者であったイラン軍の高官が、ミサイルで暗殺されるという攻撃を、イランはすでに受けていましたし、今度は複数の政府高官がコロナウイルスで死亡するという事件が起きていたからです。
ところが、NATO加盟国であるにもかかわらず、イタリアがイランと同じように非常に多くの新型コロナウイルス感染者を出しているという点で突出していることが、新しく大きな疑問として私の頭に浮かんできました。
それにたいする私の回答は、ピーター・ケーニッヒ氏の論考を紹介しながら先述しましたから、ここでは繰りかえしません。
ところが本文で新しく紹介した五つの論考のうち下記のロマノフ氏の論考を読んでいるうちに、新しい疑問と衝撃が私を襲いました。「イタリアだけでなく韓国も、アメリカの標的だったのか!?」という疑問です。
*COVID-1 9:Targeting Italy and South Korea? The Chain of Transmission of Infection
「COVID-1 9:イタリアと韓国を標的に?『感染が拡大する経路を追う』」
この論考は、感染が拡大する経路を追ってみると、不可解な事実がいっぱい浮かび上がってきたこと(たとえばイタリアと同じように複数の集団と複数の同時感染が野火のように広がっている)を考えると、感染者のウイルスが時系列に沿って次々と広がっていったとは考えられなくなったことを詳述しています。
ここでは、これ以上の詳述はできないので詳しい説明は割愛させていただきますが、このような研究の結果、ロマノフ氏のたどりついた結論は、「韓国とイタリアはほぼ同時期にウイルスの種づけがおこなわれたとしか考えられない」というものでした(詳しくは『アジア記者クラブ通信』325号を御覧ください)。
しかし、ロマノフ氏の論考では、なぜ韓国が標的になったかの考察は述べられていません。
中国の推進する「一帯一路」という経済政策にEUで一番乗りをしたのがイタリアだったから、というのが先述のケーニッヒ氏の意見でしたが、では韓国は何が問題だったのでしょうか。
それを詳しく説明するゆとりがないので私の推測を先に言わせていただければ、現在の大統領ムン・ジェイン(文在寅)氏の外交政策がアメリカにとって目障りになったということではないかと思います。その大きな一つが北朝鮮との宥和政策であり、中国やロシアとの友好関係をいっそう進めようとする文氏の外交姿勢ではなかったのか。
もう一つは、文大統領が、トランプ政権の要求する「韓国の防衛費分担金」拒否を貫いているからではないか、と思うのです。アメリカは去年の5倍にのぼる50億j(約5600億円)もの大金を要求しているのですから拒否するのが当然とも言えますが、アメリカの言いなりになっている安倍政権では考えられない姿勢です。
いずれにしても、コロナウイルスの感染ぶりから、私は韓国に対する新しい視点を手に入れることができました。
<追記2>
安倍首相は、本日(4月7日)、新型コロナウイルスの感染拡大に備える改正特別措置法(新型コロナ特措法)に基づく緊急事態宣言を出しました。
他方、野党は「遅きに失した」として、衆参両院の議院運営委員会で首相をただす予定だそうですが、これでは緊急事態宣言を出したくてうずうずしていた安倍内閣にとって、まさに思う壺でしょう。
ところが、日本よりも感染者数が多く、大邱(テグ)で大規模な集団感染を引き起こしたにもかかわらず、隣の韓国では「宣言」も「ロックダウン」も出さずに事態を乗り切っています。
ジョンズ・ホプキンス大学ホームページのデータ(4月6日午前9時現在)でも次のようになっています。
韓国
感染者 1万237人
死者 183人
イタリア
感染者 12万8949人
死者 1万5887人
世界全体
感染者 127万3794人
死者 6万9419人
(水島宏明「新型コロナ『韓国の封じ込め策から学ぼう』となぜメディアは言わないのか?」Yahoo!ニュース4月6日)
https://news.yahoo.co.jp/byline/mizushimahiroaki/20200406-00171778/
ご覧のとおり、韓国では、死者の数が驚くほど少ないのです。これを見れば新型コロナウイルスは世界中で大騒ぎしているほど怖くないものだということが分かります。対応さえしっかりすれば、ほとんど死なずにすむのです。
なぜ韓国でこのようなことが可能だったのでしょうか。それは韓国の検査態勢が日本と全く桁違いに良いということに尽きます。それを上記のYahoo!ニュースは次のように伝えています。
感染が急拡大した南東部の大邱(テグ)地域では、検査を担う公衆保健医らのチームが感染が疑われる人の自宅などに自ら出向く移動検診も積極的に行われた。
車に乗ったまま、検査が受けられる「ドライブスルー式」が話題となり、他の国でも導入が相次いでいるが、歩いて通過し、五分ほどで検査を済ませられる「ウォークスルー式」も登場。
ソウルでは3日、競技場の駐車場にテントやコンテナを並べ、大規模なウォークスルー式診療所が開設された。
韓国は大半の国・地域に対して入国禁止を取っていないが、海外からの入国者を対象に1日最大1000人の検査が可能だという。
このように、検査体制をきちんとし、感染者や発病者に必要な助言や処置をおこなえば、持病もちの高齢者は別として、ほとんどが完治しますから、緊急事態宣言を出したり、ノイローゼになるような隔離政策や経済活動を阻害する都市封鎖も必要ないのです。
イタリアでも同じような処置をとることができれば多くの死者を救うことができたでしょう。ところがEU指導部による強制的な財政緊縮体制で、多くの医療機関が縮小・廃止させられましたから、救うにも救えない事態になりました。
先に紹介したピーター・ケーニッヒ氏は、『アジア記者クラブ通信』325号に載る予定の論考で次のように述べています。
伝染病に関する世界トップ5の科学者の1人であるフランスのディディエ・ラウール教授は、集団隔離というアプローチは非効率的で時代遅れであり、むしろ疑わしい症例の、大規模な検査と治療のほうがはるかに良い結果をもたらす、と主張した。
(中略)さらに、中国とキューバは、インターフェロン・アルファ2Bを使って、両国が協力して治療に取り組んでいる。これは、約39年前にキューバが開発したものだが、アメリカがキューバへの禁輸措置を取ったため世界にほとんど知られていない高効率の抗ウイルス薬だ。このインターフェロンはまた、COVID-1 9との闘いにおいて非常に効果的であることが証明されており、現在、中国の合弁企業で生産されている。
*COVID-1 9 ? The Fight for a Cure: One Gigantic Western Pharma Rip-Off「新型コロナウイルス。治療法を求める闘い、西側巨大製薬企業による略奪」
それはともかく、先日、私の主宰する研究所の研究員から次のようなメールが届きました。その高校ではコロナウイルスにたいする対応をめぐって混乱を極めているそうですが、彼は次のように書いてきたのです。
「そんな中で、正直、寺島先生のように『コロナウイルスはインフルエンザよりも怖い病気じゃないから、そんなに神経質にならなくても平気ですよ』とは言い出しにくい雰囲気です。僕自身、雰囲気に呑まれて冷静さを失っているところもあるので、先生ご推薦の記事を読んでもう少し、この問題について、どう対処するのが正解なのかを深く考えていかないといけないな、と思っています」
そこで私は慌ててロマノフやケーニッヒの新しい論考を紹介したのですが、すると翌日、次のようなメールが届きました。
「昨日のお電話ありがとうございました。また、コロナ騒ぎで不安になっていた私のことを気遣って新しい記事を紹介くださり、ありがとうございました。早速、先生ご推薦の記事、目を通させていただきました。
冷静になって考えれば、今回のコロナ騒ぎは、WHOも取り込んだ、製薬会社のワクチンぼろ儲け作戦でしかないこと、思い出しました。
うろたえていたら、彼らの思う壷ですね。ありがとうございます」
ところで私の手元に、国立研究開発法人「国立長寿医療研究センター医療安全推進部 感染管理課」が編集した『高齢者のための新型コロナウイルス感染症ハンドブック』というPDF文書があります。
これは少し前に知人から送られてきたものですが、この五頁には次のように書いてあります。
「中国での7万人以上のデータの解析では、約80%の人は軽症ですむとされています。これらの方は風邪症状が若干長く(1週間から10日)続く程度とされています」
「しかし、高齢者や、持病のある方では、重症化・重篤化して、死亡される割合も高くなっているとされています」
つまり大手メディアではあたかも猛毒のウイルスであるかのように騒ぎ立てられている新型コロナウイルスですが、基本的には普通の風邪やインフルエンザとあまり変わらないのです。それどころか既に書いたことですが、インフルエンザによる死亡率のほうがはるかに高いのです。
ところが昨日、私が送った長周新聞の拙論「新型コロナウイルスを口実とした『緊急事態宣言』の法制化を許してはならない」を読んだ友人から、次のような便りが届きました。
「こんな手段をアメリカが使うはずがない。新型コロナウイルスの毒性を考えれば、アメリカ自身にとっても天に唾するようなことになることは、分かるはずだから」
この友人は元高校社会科教師で、かつての私にとっては仰ぎ見るような存在のひとでした。が、その彼すら新型コロナウイルスを猛毒のウイルスであるかのように認識していることが分かり、改めて大手メディアの果たす役割に慄然とせざるをえませんでした。
アメリカの行為は「天に唾する」行為だからこそ、私はそれを「ブーメラン効果」と名付けたのですが、それを分かるように伝えるには、私の文章修行は、まだまだ道半ばと言えそうです。
(おわり)
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