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高嶋政宏の後悔 父・忠夫さんの介護のため母はマンションを売却した/マネーポストWEB・msnニュース
2019/08/12 07:00
http://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%e9%ab%98%e5%b6%8b%e6%94%bf%e5%ae%8f%e3%81%ae%e5%be%8c%e6%82%94-%e7%88%b6%e3%83%bb%e5%bf%a0%e5%a4%ab%e3%81%95%e3%82%93%e3%81%ae%e4%bb%8b%e8%ad%b7%e3%81%ae%e3%81%9f%e3%82%81%e6%af%8d%e3%81%af%e3%83%9e%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e3%82%92%e5%a3%b2%e5%8d%b4%e3%81%97%e3%81%9f/ar-AAFF24u?ocid=iehp#page=2
「相続のことをよく聞かれますが、父の財産はほとんど残っていなかったんです。恥ずかしい話ですが、介護保険のことを知らなくて…」
こう振り返るのは、俳優の高嶋政宏(53才)。6月26日に父の高島忠夫さん(享年88)が老衰で亡くなってからおよそ1か月半が経ち、政宏は父親の生前整理や相続の実情を赤裸々に語った。
右手の親指を突き立てる「イエーイ」のポーズでおなじみの忠夫さんは、俳優やテレビ司会者などとして活躍した。妻の寿美花代(87才)、息子の政宏、政伸(52才)兄弟とともに「高島ファミリー」としてたびたびメディアに登場し、芸能界きっての仲よし家族と称された。
だが忠夫さんは1998年に重いうつ病を患い、一時的に回復したものの、パーキンソン病を発病して、長年にわたる介護が必要となった。“高嶋兄弟”の兄、政宏が当時を振り返る。
「家計のことはすべて父が管理していたので、父が倒れた時は何もわからず、家族でパニックになったことをよく覚えています。母は印鑑を押したことすらなく、実印がどこにあるかも把握していませんでした」
一家の大黒柱が突然倒れて、家族が途方に暮れるケースはよくある。その後の治療や介護生活にどれだけお金がかかるかわからず、不安になることも多い。
そんな時に支えになるのが、必要度に応じてさまざまな介護サービスを低負担で受けられる「介護保険制度」だ。2000年4月にスタートし、超高齢化のなかで介護が必要になった人を社会全体で支える仕組みだが、高島ファミリーは長きにわたり、その存在を知らなかったという。
「父が倒れてから自宅介護を続けたのですが、介護にかかる費用はすべて実費で現金払いしていました。仕事から帰って食事をしていると、母が『私たち路頭に迷うんじゃないかしら』と不安そうに言うんです。
ずっと後になって介護保険のことはたまたまテレビのニュースで知り、政伸も走り回って調べてくれました。主治医に相談したら東京・世田谷区のケアマネジャーさんを紹介されて。『うちの父も介護保険を使えるんですか?』と聞いたら、『ええ、使えます』と言われました。
税理士さんたちに『どうして教えてくれなかったんですか』と聞いたら、『有名なかたに言うのは失礼かと思って』と言われて…(苦笑)。階段の手すりの設置から介護ベッドやトイレの手すりまで、こんなものにも保険サービスが使えるのかと驚きました」(政宏)
介護が始まってから10年近くの期間を、すべて実費でまかなっていた不安は大きく、寿美は“貧困妄想”に襲われるようになり、費用不足に備えるため福岡と都内のマンションの売却もしていたという。政宏は何度も「介護保険さえ、最初から知っていれば」と繰り返した。
相続コーディネーターで「夢相続」代表の曽根恵子さんは、「決して有名人だけの特別なケースではありません」と指摘する。
「一般のかたでも、家に引きこもっていたり、家族だけで介護をしていると、介護保険制度を知らない人はいます。介護保険のほかにも自治体によるリフォーム助成金など、介護にはさまざまな公的支援があります。介護が必要になったら、まずは役所や地域包括支援センターでどんな支援があるのか尋ねてください」
※女性セブン2019年8月22・29日号
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