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10兆円マリファナ新産業を支えるバイオの威力 ソフトドラッグを考える(2):先進国オランダからの警鐘 2019.4.16
http://www.asyura2.com/16/health18/msg/752.html
投稿者 うまき 日時 2019 年 4 月 16 日 14:39:24: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

10兆円マリファナ新産業を支えるバイオの威力
ソフトドラッグを考える(2):先進国オランダからの警鐘
2019.4.16(火) 伊東 乾
大麻を吸うと「良い母親になれる」、カナダの母親団体が主張
カナダ・トロントのトリニティ・ベルウッズ・パークで行われた大麻使用の合法化を祝うパーティーで大麻を吸う女性(2018年10月17日撮影、資料写真)。(c)Geoff Robins / AFP〔AFPBB News〕

 4月10日に報道されたブラックホール観測のニュースで国際社会は沸いており、私も「イベントホライズン・テレスコープ」などの話題を記したいと思うのですが、JBpressにはその道のプロ、宇宙物理の小谷太郎氏が筆者として寄稿していますので、そちらにお譲りして、私はドラッグの話題の、続きをお届けします。

 前回、アムステルダムからマリファナの話題(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/56030)をお送りしたところ、様々な反響をいただきました。ありがとうございます。

 なかでも、オランダの大麻事情に詳しい方から「あのように書いているが、それは違う、実際はこうだ」といった指摘をいただいたのは、大変興味深く、参考になりました。

 ただ、私自身はアムステルダムで「コーヒーショップ」と呼ばれるマリファナスタンドに入ったこともなければ、大麻を吸ったこともないので、言ってみれば酒を飲んだ経験がない筆者が、酒文化を語っているのに等しいものだと自覚しています。

 長年、現地で大麻を吸い慣れた方から見ると、隔靴掻痒だったかもしれません。

 しかし、本コラムを読む日本の読者ほぼドラッグ経験などない人だと思いますので、主としてビジネスライクに私が聞いてきた内容あたりで、ちょうどよいのではないかと思っています。

 今回は、オランダが「大麻を吸うことが解禁されている」だけではない点を指摘しておきたいと思います。

 大麻の栽培もでき、大麻の品種改良も盛んで、さらには分子細胞学を駆使した遺伝子操作で、様々なカンナビスを創り出し、一大産業を形成しています。

 これに伴う問題などを記してみたいと思います。

ベランダで手軽に大麻栽培
 まず最初に、4月初め、アムステルダムで友人の家に呼ばれた際、夕食時の話題で聞いた話をご紹介しましょう。

 今は還暦を過ぎた私の友人がまだ20代、1970年代の時、彼の知人の一人がカンナビスの種をもらって、育ててみたのだそうです。

 もっともその当時、本当にどの程度、大麻の栽培が合法だったのかは、よく分からなかったのですが、現代日本のようなことはなく、相当おおらかだったのは間違いありません。

 当時その人が住んでいた部屋には小さなベランダがあり、プランターで小さく芽を出したカンナビスが、日当たりがよく、またその人も甲斐甲斐しく水を遣ったりしたので、すくすく成長したそうです。

 ところが、ここから先が問題でした。すくすく伸びすぎていつの間にか背丈が1メートルを超すほどになり、プランターでは手狭になってしまった。

 そこで、その人は意を決し、天塩にかけて育てた可愛いカンナビスをもっと大きな鉢に植え替え、ベランダではなく集合住宅の屋上に移して育てることにした。

 これが良かったのか、悪かったのか分かりませんが、おひさまの光をいっぱいに受け、また時に驟雨や霧にも包まれるアムステルダムの気候が適してしまったのでしょうか・・・。

 育ってしまったそうです。背丈は優に2メートルを超え、背の高いオランダ人よりよほどで大きくなってしまった。

 茎は、人間の手首か足首のような太さになり、ほとんど「木」という状態。実に逞しく「青葉茂れる」状態のマリファナの木が、元気よく育ってしまった。

 マリファナが地下流通している国では、密造農園としてアパートの部屋を24時間照明で照らして、効果的に大麻が収穫できるようなプラントが工夫されているらしいですが、そういう人から見ると羨ましい限りでしょう。

 実に伸び伸びとおおらかに育てられた大麻が、すっかり成熟して、さあ、収穫してみよう、ということになったのだそうです。

 そして「大麻君」を、いよいよ吸ってみた。ところが・・・。

 何ともなかったのだそうです。全然弱くて、およそ売り物になるような大麻ではなかった。

 素人が野放図に育てても、葉っぱばっかり大きくなる割に、商品として価値の出るようなものは、およそ育てることができなかった・・・。

 何とお粗末な・・・で終わればよかったのですが、この続きがあるのです。

弱くても大麻は大麻
 当時は大学院生だった知人の学生が普通に下宿のベランダや屋上で大麻を育てて笑い話になるんですから、オランダというのは器の大きな国だと思います。

 さて、その知人の友達で、化学だか薬学だかを専攻している人がいたのだそうです。

 「いや〜、うちの屋上でマリファナ育ててみたんだけどさ〜、吸ってみても何ともなくて、アホみたいだった」

 みたいな話を聞いて、「でも、カンナビスなら大麻であるはずだ。有効成分がないわけがない」という科学的、知的好奇心に燃えて、ある実験に取り組んだそうです。

 大麻の有効成分は「テトラヒドロカンナビノール(THC)」と呼ばれる物質で、やはり大麻に含まれる「カンナビジオール(CBD)」などと共に分留することができる。

 「ではそれをやってみよう」と思い立ったんだそうです。台車に1台分くらいの、大量の「自家製天然無農薬カンナビス」が、化学院生の研究室(?)だかに運び込まれ、かなりの手間暇をかけて、掌に乗るアンプル1本分くらいの「THCオイル」にまで濃縮することができた。

 「これはすごいぞ」と思ったその友人は、まず出来上がったオイルを、小指の先につけてみたそうです。

 皮膚から吸収することで、多幸感を得られるのではないか・・・そういう研究をしていたらしいんですね。塗り薬とか、そういったものの基礎を調べていたのでしょう。

 ところが、何ともない。皮膚吸収は素人が思うよりも効果的であることを知っていたこの大学院生君は、ちょっと余計な知識があり過ぎたのでしょう。それと、若かった。

 「もしかしたら、葉っぱ同様、このオイルも成分が有効ではないのかもしれない」

 葉っぱで吸ってダメだった、という前例の先入観が悪かったのでしょう。あろうことか、彼はカンナビスオイルを塗った指先をなめてみた。

 そのまま意識を失い、救急車で緊急搬送、4日間寝たきりだったそうで、後々、先生などからコンコンと諭されたそうです。

 信頼できる大学教員の友人から、1970年代のアムステルダムで実際にあった出来事として聞いた通りを記してみました。

もはやグラム数規制は有効でない
バイオテクノロジーが生み出したスーパー大麻
 45年くらい前、大学院生が自分の興味で抽出しても、凄まじくエゲツないマリファナ・エキスが自作できたオランダです。

 その後、1990年代に進んだヒトゲノム計画などが示すように、急速に進歩した分子生物学は、45年前ののどかな化学研究室、リービヒ冷却管などを使ってTHCを分留するような牧歌的な方法ではない、現代的な戦略で麻薬を強化しています。

 現在オランダで市販されている最も強烈な大麻は、遺伝子操作で強化され、従来の15倍のTHC効果を持つ製品が出回っているそうです。

 こうなると、「量」の問題が「質」に転化してしまう。

 大麻は「麻薬」そのもので、習慣性があります。アルコールで考えると分かりやすいでしょう。

 最初は4%でのビールでも真っ赤だったのに、やがて13〜14%くらいの赤白ワインや日本酒、25%の焼酎もいける口になり、40%のシングルモルトや泡盛古酒、ウオッカの類も大丈夫、そのうち中国のマオタイみたいな54%とか60%とかいう白酒(ぱいちゅう)までようになり、果ては75%のラムもストレートでぐいぐい・・・。

 ちなみに、これは私自身の若い頃の飲酒遍歴をそのまま書いたもので、今は全然飲まなくなりましたが、要するに強いものが出てくると、そっちに引っ張られるというわけです。

 オランダのカンナビス産業は10兆円オーダーとも言われる巨大産業で、各社は先端的なバイオテクノロジーを駆使して製品のクオリティを高める熾烈な競争を戦っている。

 そんな中で、従来の5倍10倍、いまや15倍といったTHC濃度の「葉っぱ」が作られるようになって、3つの影響が出ているそうです。

 第1は、従来はグラム数でコントロールしていた法的な規制が、すでに有効ではないのではないか、という議論。

 第2は、その身体への影響の強さで、このまま50倍100倍、いや1000倍といった、どこかの激辛カレー屋メニューのような強烈なマリファナが生まれる可能性だって否定はできず、本当にこれでいいのか、という議論。

 そして第3は、中学高校生向けに「マリファナはやめときなさい」という教育が盛んになりつつある、という変化。

 このあたりは、日本で「タバコ」を考えると近いでしょう。法的には禁じられていません。農家もあれば産業もあり、バイオの応用もある。

 でも、およそ健康のためには若年層に推奨できる代物でないのは、誰の目にも明らかです。当たり前のことと言えばそれまでですが、そういう変化が、2010年代末のオランダでは、まさに現実のものとなっている。

 単に「マリファナ解禁」というだけでなく、いま初期的な盛り上がりを見せつつあるコロラドやカナダ、メーン州とは全然状況の違う「伝統的大麻大国」オランダだからこその課題が、まだまだ山積しているとのことでした。

(つづく)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/56100  

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コメント
1. 2019年4月20日 18:22:20 : ybngSXUSto : SDFQLjB1Zm1ETzI=[1] 報告
>そして第3は、中学高校生向けに「マリファナは
>やめときなさい」という教育が盛んになりつつある、という変化。

教育・健康という建前が人格を奪ういい例。
フィンランドのイジメ防止プログラムでは
コンピュータを使用したゲーム形式でイジメを学ぶが
イジメ加害者のキャラクターの井手達が金髪、
サングラス、モヒカン、ピアス、棘のブレスレット、
という明らかにパンクスタイル。何故それを
選んだのか分からないが明らかな誘導を
感じたのは言うまでもない。

2. 2019年4月20日 18:32:39 : ybngSXUSto : SDFQLjB1Zm1ETzI=[2] 報告
長崎大は2019年4月19日付で喫煙者を採用しないことを
決めたそうだ。国立大初だそうだ。ただし喫煙者か
否かは質疑で確認するという何ともガバガバな具合。
健康を理由にしており此方は大学のことなので
下記には当て嵌まらないかもしれないが載せておく。

>肥満を例にとって考えてみよう。「端的に言って、
>太った人をわたしたちはあまりよく思っていません」と
>彼は記している。国民健康保険制度から拠出する肥満に
>関連する疾患の医療費が膨らみ、英国は世界でも
>有数の肥満大国となった。肥満はわれわれが
>慣れ親しんでいる通説とは相容れない。なぜなら、
>健康でいることが幸せへの道だとされているからだ。

>しかし、彼は次のように主張する。肥満の人は早く
>死ぬリスクが高い。これは言い換えれば、長生きしないぶん、
>多額の税金を投じなくて済むということかもしれない。
>あるいは、ほかの人たちと比べて食べ物に
>お金をかけているのだから、経済に
>貢献していると言えるのではないだろうか。

>喫煙者も同じだ。すなわち、こうした人々を
>裁く合理的な理由はない。肥満の人や喫煙する人は、
>われわれが一般的によくないと信じている行動を
>とっているという事実があるにすぎないのだ。

https://wired.jp/2019/04/10/what-is-happiness/

3. 2019年4月20日 18:43:29 : ybngSXUSto : SDFQLjB1Zm1ETzI=[3] 報告
ニコチンが駄目でアルコールがOKという
その線引きは何処にあるのか。アルコールで人生を
狂わせられる人が多いのは周知の事実だろう。
コラムニストの勝谷はアルコールで死亡した。
漫画家の風間やんわり、芸人の春一番、
俳優の泉政行(不明ながらも飲酒とされている)、
アルコールで亡くなった人間を
挙げれば枚挙に暇がない。また
アルコールによる泥酔で事件を起こす人間も
後を絶たない。SMAP草薙が街中で全裸になったのも
元サッカー代表の前園がタクシー運転手に
暴行を働いたのも飲酒が原因。
NHKの森本健成アナウンサーは泥酔状態で
痴漢行為に及んだ事で現行犯逮捕されている。
特にアルコールは男女間の事件で起きやすい。

これほど問題があるにも拘らず
アルコール摂取だけは「本人の責任」として
矮小化されるのはおかしいだろう。

4. 2019年4月20日 18:46:46 : ybngSXUSto : SDFQLjB1Zm1ETzI=[4] 報告
こういう問題で読み取れるのは日本は強い者には
媚び諂い弱い者には甚振る社会ということだ。
アルコール業界の風当たりが一向に強くならないのも
それはどどつまりアルコール業界の影響力が
強いことに他ならない。
5. 2019年4月20日 18:50:49 : ybngSXUSto : SDFQLjB1Zm1ETzI=[5] 報告
飲酒運転が厳罰化されたとはいえ飲酒運転は
後を絶たない。それにより一体どれだけの人間の人生が
狂わされたのか分かっているのだろうか。
今も平然と時間帯を問わず快楽のままに酒を
浴びるCMが流されている日本。他方で欧米では
酒のCMは時間帯により制限されている。

周回遅れも良いとこだろう。

6. 2019年4月20日 18:55:26 : ybngSXUSto : SDFQLjB1Zm1ETzI=[6] 報告
()内に追記

「こういう問題で読み取れるのは日本は強い者には
媚び諂い弱い者には(徹底的に)甚振る社会ということだ。」

7. 2019年4月20日 19:01:14 : ybngSXUSto : SDFQLjB1Zm1ETzI=[7] 報告
自分は何も酒に対する反対者ではない。>>3
示したように線引きをする合理性を
求めているだけだ。各大学の裁量権があるとはいえ
恣意的な解釈を行うのであれば
法治国家に存在する大学としては失格だ。
8. 2019年4月20日 19:04:09 : ybngSXUSto : SDFQLjB1Zm1ETzI=[8] 報告
これだから親子関係は崩れる。裁量権・・・裁量。
つまり虐待の蔓延である。理想論でも何でもなく
国民は国家の下で法の下で平等でなければならない。
親という支配的な立場を利用した
力の乱用は許されてはならないだろう。
9. 2019年4月20日 19:20:49 : ybngSXUSto : SDFQLjB1Zm1ETzI=[9] 報告
タバコとはニコチン・タールに分けられる。この内のタールは
特に体に悪いものとされており紙タバコと比較すれば
電子タバコではタールの悪しき影響力はほぼ除外されていると
言っても過言ではない。長崎大の言う「タバコ」とは
紙タバコを差しているのか電子タバコを差しているのか。

電子タバコは安全とされているわけではない。
ニコチンの粒子が細かくなることで紙タバコと
比べて人体への吸収率に違いがありそれがどういう影響を
与えるのかまだ研究中である。金を掴まされたのか?
メディアでは先走り報道(電子タバコ害悪論)があるが
一般的には紙タバコよりも害がないとされている。

仮にも電子タバコの良好性がアルコールを上回る。
そういう研究結果が続々と発表され
また精査された上で合格判定が下されるのならば
民間企業や大学は態度を改める必要がある。
でなければ整合性が取れない。仮にも
改めないならばそれは論理的でない
個人の気分=感覚で運用していると宣言するに等しい。

10. 2019年4月20日 19:39:23 : ybngSXUSto : SDFQLjB1Zm1ETzI=[10] 報告
>これほど問題があるにも拘らず
>アルコール摂取だけは「本人の責任」として
>矮小化されるのはおかしいだろう。

TOKIO山口が飲酒問題で事件を起こしたときには
TOKIOのメンバーが一様に異口同音に「自己責任」を
主張したことで異様さを醸し出していたが
TOKIO城島が長らく酒のCMに出ていたことを
知る自分は会見を聞いて直ぐに合点。
スポンサーへの詫びの徴として出来る限り
「自己責任」に収めようとしたわけだ。

欧米では意識の高い人々が社会問題と
捉えているからこそ強い企業にも物怖じせずに
(時に屈することはある 人間は完璧ではない)
規則・罰則を定めていくのだが
どうやら日本では逆に作用するようだ。

11. 2019年4月20日 20:36:34 : ybngSXUSto : SDFQLjB1Zm1ETzI=[11] 報告
>伊東乾

【炎上】伊東乾准教授「学生が『様』でメール送ってきやがった!
文章読まずに破棄。単位あげない」
http://netgeek.biz/archives/123359

伊東乾氏の無自覚なエリート主義を掘り下げてみる
https://todkm.com/2011/05/3015

【炎上】東大教授の伊東乾、ツイートを削除して逃亡。
「高学歴バカ」と大炎上。
https://matomame.jp/user/haru1978/2e89a263922689be5bad

度々問題になっている人だったか。

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