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2019年3月18日 The Wall Street Journal
英国の平均余命縮む、保険会社には恩恵も アルコール摂取量の多さや運動不足などが主因か
英国の平均余命縮む
Photo:iStock/gettyimages
――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
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禁煙や心臓病治療の改善もあって平均寿命は大幅に延びたが、それも終わりを迎えたようだ。少なくとも英国では、平均寿命が短くなってきた。
これは65歳間近の人にとって厳しい現実だが、生命保険会社にとっては予期せぬ現金収入となっている。長期的には一部の米保険会社の利益も増加することになるだろう。米国のプルデンシャル・ファイナンシャルや相互保険のパシフィック・ライフといった企業は英国人が平均寿命よりも長生きするリスクを引き受ける大手再保険会社となってきた。
今月には英国の生命保険各社が相次いで通年利益の増加を報告した。準備金のリリースが総額で20億ポンド(約3000億円)近くに達したことが大きかった。準備金のリリースはアビバの7億8000万ポンドが最大で、プルデンシャル(米プルデンシャル・ファイナンシャルとは別会社)の4億4100万ポンド、リーガル・アンド・ゼネラルの4億3300万ポンドがそれに続いた。
カナダの銀行大手ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)のアナリストによると、向こう数年間にリリースされる準備金はさらに増える可能性が高い。生保では平均寿命の情報更新が遅れているのだ。寿命に関して統計をとっている英機関は今月、65歳時点の平均余命の予測値をこれまでで最も大きく引き下げた。2012年には女性の65歳時点の平均余命が25.5年以上、男性は23.26年だった。2018年には女性が24.2年に、男性が21.9年に縮まった。
平均寿命が短くなる背景は完全には明らかになっていないが、不健康な食事、アルコール摂取量の多さ、運動不足などが主な要因とみられている。米国で多くの死者を出している医療用鎮痛剤「オピオイド」依存症を懸念する政治家もいる。とはいえ、公式統計を見ると、50歳以上の麻薬関連死は微増にとどまっている。医療コストの上昇、限られた医療資源も寿命が短縮している要因かもしれない。
生命保険会社は年金給付の長期コストを賄うための準備金を積み立てている。2000年代初めには平均寿命が伸び続けていたため、保険会社は積立金を増やさざるを得なかった。年金給付コストの継続的な増加を招く平均寿命が延びるリスクに備えるために、プルデンシャル・ファイナンシャルのような大手保険グループから再保険も購入してきた。
ところが今や、平均寿命が短くなりつつあるように見えるため、英国の準備金はリリースされる可能性がある。会計規則が異なる米国で保険会社の利益が増加するのは、単に平均寿命の数値が変更されたときではなく、実際の給付金に変化が生じた際だ。つまり、米保険会社の投資家がその恩恵を受けるまでの期間は英国よりも長くなる。
将来の年金受給者にとっての朗報があるとすれば、株主リターンの増加と退職後の余命が縮まることで、生きている間の収入は良くなるはずだということだろう。
(The Wall Street Journal/Paul J. Davies)
https://diamond.jp/articles/-/197147?
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