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2018年10月8日 福田晃広 :清談社
外国人が「日本人の口臭はひどい」と思う原因
職場でのセクハラやパワハラが横行している現代社会。しかし、特に男性のにおいにより周囲を不快にさせる“スメルハラスメント”も社会問題化しつつあるという。日本人男性の体臭や口臭がきつい原因や、その対策法などを予防医学が専門の内科医兼産業医で、著書『日本人はなぜ臭いと言われるのか 体臭と口臭の科学』がある桐村里紗氏に聞いた。(清談社 福田晃広)
30代半ばから生じる
早期「加齢臭」
日本人の口臭にがっかりする外国人は多い
外国人の多くが問題視するのは、日本人の体臭ではなく口臭――欧米人だって体臭はくさいじゃんという反論はさておき、自分の健康のためにも、正しい口臭対策を知っておく必要がある Photo:PIXTA
2017年5月、マンダムが東京・大阪で25〜49歳の働く男女1028名(男性525人、女性503人)を対象に行なったインターネット調査によると、「ビジネスシーン(職場)において、同僚など周囲の人の容姿や身だしなみで『どうにかしてほしい』と思うのはどんなことですか?」との問いに対して、1位が体臭(67.1%)、2位が口臭(60.2%)という結果だった。
同社は、2014年5月にも同様の調査を実施しているが、3年たってもにおいが上位を占める傾向は変わらず、体臭は6.7ポイントも上昇している。体臭、口臭は職場において、深刻な問題といえるようだ。
いわゆる加齢臭といえば、40代過ぎから発生するとされているが、30代から発生する早期の加齢臭がある。その原因について、桐村氏は以下のように説明する。
「男性ホルモンには、皮脂の分泌を促す作用があるので、男性の方が女性に比べて、皮脂分泌が多い傾向にあります。もともと皮脂にはにおいはないのですが、皮脂の中にある脂肪酸という成分が酸化(劣化)することで、ペラルゴン酸という悪臭成分に変化し、ミドルエイジ特有の、使い古した油のような独特な体臭になってしまうのです」(桐村氏、以下同)
一方、女性ホルモンには抗酸化作用があるため、女性の皮脂は劣化しにくいという。閉経後は、女性でも男性ホルモンが優位になるので、皮脂は劣化しやすくはなるが、その年齢になるとそもそも皮脂分泌が減少してくるので、60代になっても30代並みの皮脂分泌を誇る男性ほどは、においづらいといえる。そのため、加齢臭などの体臭は男性特有のものなのだ。
外国人が気になるのは
日本人の体臭よりも口臭
ミドルエイジになると、生活習慣の乱れ、ストレス、油や糖分、アルコールの過剰摂取、中性脂肪の増加などによって、皮脂が酸化(劣化)しやすくなると、桐村氏は指摘する。
「簡単に言うと、皮脂分泌を過剰にし、その皮脂を酸化(劣化)させるライフスタイルが問題です。例えば睡眠不足や運動不足、ストレスは、いずれも体に酸化の原因となる活性酸素を増やします。また、現代人は加熱すると酸化(劣化)してしまうサラダ油系の油やマーガリンなどの油を日頃から取りすぎている。これも『加齢臭』の原因といえます」
前述の通り、多くの日本人にとって、周りに迷惑をかけていると感じるにおいは体臭だった。しかし、意外な事実として、実は外国人からすると、日本人は体臭ではなく口臭がきついと思われている。
「日本人は『体臭は欧米人の方がきついはず』だと思っていて、それは確かな面もあります。しかし、外国人が問題にしているのは口臭なのです。在日外国人の7割が『日本人の口臭にガッカリした』と答えた調査もあります。35歳以上の日本人の8割が、口臭の最大要因になりうる何らかの程度の歯周病にかかっているとされていますが、医療団体のオーラルプロテクトコンソーシアムによれば、9割の日本人は『自分は歯周病ではない』と回答するなど無自覚。認識に乖離があるのです」
また、日本人の歯周病が多い原因として、日本はアメリカやスウェーデンのような予防歯科先進国と比較して、歯のケアに対する意識の低さがあるという。
「日本の場合、歯科医院に通う目的は『虫歯治療』ですが、アメリカやスウェーデンでは、『予防』のために通院するのが一般的。歯周病を防ぐには、歯間ケアが非常に大事なのですが、2014年のライオン株式会社の調べでは、デンタルフロス(糸ようじ)使用率がアメリカ60.2%、スウェーデン51.3%だったのに対し、日本は19.4%と極端に低い。この要因として考えられるのは、日本では歯科で歯のケアに関する適切な指導を受けていないことが大きいと思います」
ほかにも、アメリカとは違って、日本は国民皆保険制度で、病気になっても国が治療費を負担してくれるという考えが当たり前になっているため、歯科予防がおろそかになっていることも原因と言えそうだ。
歯間ケアをして歯周病予防
早食いも口臭の原因に!
周囲に迷惑をかけてしまう体臭と口臭が生じる原因について述べてきたが、それぞれどのような対策法があるのだろうか。
「まず一般的な体臭予防には、十分な睡眠、リラクセーションをとり、ストレスや疲労改善することが重要です。食事面では、抗酸化物質である色とりどりの野菜や海藻類、お茶をしっかり取ることや、質のいい亜麻仁油、エゴマ油、ヘンプシードオイル、魚油などを意識的に摂取するようにしましょう」
では、口臭予防についてはどうだろうか?
「やはり歯周病予防を優先すべきです。日本人は歯磨きしていれば十分だと思っていますが、それだけでは必要な分の6割程度しかきれいになっていません。残りの部分をカバーするために、デンタルフロスや歯間ブラシを使い、歯の間に残っている食べかすや歯垢を取り除きましょう。また、口臭対策として大事なのが唾液。唾液には口内の洗浄・殺菌・コーティング作用などの効果があるので、食事の際、ゆっくり咀嚼して、分泌を促すことも大切なのです」
体臭や口臭などのにおいは、単に周囲に迷惑をかけるだけでなく、自身の健康状態がわかるバロメーターの役割も果たしている。体のためにも、食生活&ライフスタイルを見直し、におい対策に取り組んでみてはいかがだろうか。
https://diamond.jp/articles/-/181527
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