http://www.asyura2.com/16/health18/msg/554.html
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「鉄が不足すると、前にも述べましたように、セロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質が作られにくくなりますので、精神的に頑なになりやすく、些細なことでキレやすくなります。とはいえ、人前や公共の場では、そのような情動があっても、表出する人は稀です。
ところが家庭の中では、こうした感情があからさまになってしまうものです。とくに自分の庇護下にあると思っている子どもに対しては、かなりストレートな感情表現として現れやすくなります。
たとえば、すぐに返事をしないとか、宿題が終わっていないとか、些細なことでイライラしたりキレたりして、叱りつけてしまいます。中には手が出る人もいます。後になって、「言いすぎた」「ひどいことをしてしまった」と自責的になり、落ち込んでしまいます。
家の中がそのような状況だと、子どもは委縮してしまいます。おびえながら過ごすような毎日です。
こうした状況が積み重なると、子どもの側にも、不登校、チックなどの心身症の症状が現れることもあります。
このような場合には、まずは母親の鉄不足を改善することが大切です。母親の精神状態が良くなることによって、子どもの些細な行動も許せるようになります。
もちろん、許せるようになるからといって、甘い子育てになるということではありません。本当に叱らなければならない場面では、冷静に叱ることができるようになりますので、子どもの状態も落ち着いてくるでしょう。」
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(書籍本文73〜74ページより抜粋)
今回は多くの人(一般の方、医療関係者)に取ってパラダイムシフトとなるであろう本をご紹介します。
タイトルの通りで、藤川徳美先生の「うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった」という本です。
光文社新書からは夏井睦先生、宗田哲男先生らの糖質制限の意義を世に問う書籍がすでに出ていますが、それらに負けず劣らず、というかそれらを下敷きにさらに進んだ良書です。
今回の藤川先生の本、医療関係者すべてと健康に興味のあるすべての人に読んでいただけたらと思います。
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まず私ごとですが、私はDr.カルピンチョこと、吉田尚弘と申します。
2012年4月からこの「低糖質ダイエットは危険なのか?中年オヤジドクターの実践検証結果報告」をDr.カルピンチョというHNで記載してきました。
掲載開始時は理化学研究所に勤めていたのですが、2016年3月に研究職を退職して臨床の現場に戻りました。
臨床に戻って一年、ご縁をいただいて2017年の4月からHealthpressというサイトで実名で糖質制限に関連する記事の連載を始めさせていただきました。
こちらで先日、記事として書かせていただいたのがこちらです。
糖質制限に失敗する女性は「隠れ栄養失調」? 鉄分不足でエネルギーが消滅!
http://healthpress.jp/2017/07/post-3102.html
糖質制限に関するトピックとして、糖質制限がうまくいかない時にどんなことが考えられるか?
鉄分とたんぱく質が足りない女性が厳しい糖質制限に失敗する理由について書かせていただきました。
一文でまとめると、
「鉄分とたんぱく質が足りないのでミトコンドリアがうまく機能しない、だから上手に脂質を燃やしてエネルギーにすることができずに厳しい糖質制限が続けられない。」
、というものです。
この記事についてはいくつかの書籍を参考書籍として紹介させていただいていますが、もっとも強く影響を受けたのは実は藤川徳美先生の理論を中心としたフェイスブックの記事群(メガビタミン主義+糖質制限=藤川理論(非公開))だったのです。
このグループの記事群に書かれている理論は分子栄養学に詳しい方々の説明を中心としたものです。
さまざまな病気の発生に栄養失調がどのように関わっているか、では、具体的にはどのようにして栄養失調を改善して病気を治したらいいか。
グループの参加者と諸先生のコミュニケーションを通して、様々な問題が解決されていきます。
鉄不足と糖質制限についてもそちらで学ばせていただき、過去に購入していた溝口先生の本などを改めて読み、多くのことを学ばせていただきました。
そのグループの中心としてとらえられている藤川先生の「鉄」をメインテーマに据えた待望の新書がこの本なのです。
前置きが長くてすみません(;^ω^)。
さて、冒頭に紹介した文章は、本の内容からの抜粋です。
この文章を紹介したのは、小中学生を育てている家庭であればどこの家でも起こっていそうな状況についての記載だからです。
こどもの些細なことにイライラしてしまうお母さん、でも、それはお母さんのせいではなくて、鉄不足という隠れ栄養失調のせいかもしれないのです。
本のタイトル通りに精神的不安、パニック障害などの原因として「鉄不足」を我々は考慮しなければならない。
この本を読めば読むほどそれを痛感します。
具体的には、鉄不足でどんなことが起こるのでしょうか?
こちらも本からの抜粋をご紹介します。
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「まず、フェリチン値が30以下であれば、貧血の有無とは関係なく、鉄不足という診断となり、積極的な治療対象となります。
鉄不足の症状は次の通りです。
女性 頭痛 疲れ 眉間に立てジワ.jpg
○イライラしやすい。集中力低下。神経過敏。些細なことが気になる。
○立ちくらみ、めまい、耳鳴り。偏頭痛。
○節々の痛み(関節、筋肉)。腰痛。
○喉の違和感(喉が詰まる)。
○冷え性
○朝なかなか起きられない。疲れ。
○出血(アザ)。コラーゲン劣化(肌、髪、爪、シミ)。ニキビ、肌荒れ。
○不妊。
○レストレスレッグス症候群(RLS=ムズムズ脚症候群)
○やたらと氷を食べる。・・・・・・など。」
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(本文96〜97ページより抜粋)
ありふれた症状であり、良く聞く病気ですよね。
生活習慣病の患者さんに向かっていると非常に良く遭遇する諸症状でもあります。
これらの諸症状の背景、というか発症メカニズムに鉄不足が潜んでいる可能性があるということなのです。
この場合、鉄不足を補正してあげるだけで様々な症状が改善する可能性があります。
さらに言えば、精神神経的な治療薬だけではなかなか症状が改善しなかった人の症状が、鉄不足の補充を組み合わせるだけでも改善する効果が期待できるということです。
その具体的な方法については本をぜひ、ご覧ください。
IMG_8400.JPG
うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった (光文社新書)
Amazonリンク
うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった [ 藤川徳美 ]
楽天リンク
私も以前からFacebookで勉強させていただいていたのですが、本の形で読むことで、鉄不足をどのように診断するのか、どのように対処すべきかが明確になりました。
早速、手元に届いた翌日から実臨床に取り入れさせていただいております。
基本は「糖質制限+鉄不足の改善」です。
私の中では「今年の一推し医学書籍」です。
Facebookで勉強したければ、こちらのグループに参加申請されることをお勧めします。
メガビタミン主義+糖質制限=藤川理論(非公開)Facebook
https://www.facebook.com/groups/1727173770929916/
2017年7月24日 13:20
http://低糖質.com/review/cat28/post_271.html
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