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走りすぎると男性機能が低下するとなると、ドキッとする人もいるのではないか (※写真はイメージ)
走りすぎるとEDに!? 医師が教える適切な“月間走行距離”とは?〈週刊朝日〉
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170512-00000067-sasahi-life
週刊朝日 2017年5月19日号
日本のマラソンとジョギングの参加人口はレジャー白書(2016年版)によれば2190万人。街のそこかしこをランナーが駆け抜けていくのは、いまや日常の風景となった。しかし、走りすぎると男性機能が低下するとなると、ドキッとする人もいるのではないか。驚愕のリポート──。
アロマテラピーの第一人者である日下部知世子さんのもとには連日、ストレスを抱えた相談者がやってくる。目的はストレステストによるカウンセリングのメンタルドック。最近多いのが、30代から40代の男女による性についての悩みだという。
「カップル間の性について悩んでいるという相談が、ここ1年半くらいで大幅に増えたんです。相談に来る方の多くは女性で、内容は深刻ですよ。男性側に問題がある方が多いのです」
これまでに約80人から同様の相談を受けたという日下部さんは、ある男性に会って、詳しく聞いてみた。すると、男性は決して不健康というわけではなく、ストレスによるうつ状態なども見られなかったという。では、どこに問題があるのか。ストレスチェックなどをしながら、日下部さんは男性側にある共通点を見つけた。
「『仕事のストレスとかは走っていたらなくなりますよ』とみなさん言うんです。活力があって、日常的に走っているという共通項があったんですね。それも趣味程度にというものではなく、毎週大会に出るだとか、毎日仕事帰りに必ず走るだとか、本格的に取り組んでいるという点も同じでした」
33歳の歯科衛生士の女性A子さんは、1年以上交際している38歳の税理士の男性といまだに関係がなく、自身に魅力がないのかと悩む毎日だ。旅行先でも“何事も起きず”に朝を迎えた。
「東北に彼と旅行した際、夜に湖畔を走りたいと言い残して2時間も出かけてしまったんです」
カップルでの旅行中にさえランニングの練習を欠かさない。その男性のマラソン歴は10年以上で、アスリート並みに練習しているのだという。
ハードに練習を重ねるランナーと性交渉に至らないことの因果関係は何か。
相談者の一人である38歳の商社マンBさんはマラソンのほか、自転車レースやトライアスロンにも参加する。Bさんは緊張気味にこう話した。
「恥ずかしい話ですが、ストレスとED(勃起不全)に関係はあるのか聞きたいんです。実は男性としての機能が衰えてきて……」
メンタルドックでは、活力もあり疲労感も見られなかったため、日下部さんはある疑問を抱いた。
過度な運動が男性機能の低下を招いているのではないか──。
よこすか女性泌尿器科・泌尿器科クリニックの奥井伸雄医師は言う。
「走りすぎることでEDになりますよ」
どういうことなのか。
「血液の中にテストステロンという男性ホルモンがあるのですが、これは血管のむくみをリカバリーする働きがあります。テストステロンが減少すると血液の流れが悪くなるので、男性器は勃起しなくなります」
体に過剰なストレスがかかると、血液の流れが悪くなり血管がへたってしまう。テストステロンはそれを回復させる効果があり、運動により筋肉が刺激されると分泌されるという。減少する原因はどこにあるのか。
「走りすぎによる極度の疲労です。体にストレスがたまり、テストステロンを作る能力も落ちるのではないかと考えます。テストステロンは疲労した筋肉や血管のリカバリーなどに使うので、需要と供給のバランスがおかしくなるんです」
“走りすぎ”と言われてしまう距離はどれほどなのか。奥井医師によれば、月間200キロがそのラインだという。グラフを見てみよう。市民ランナーの1カ月あたりのランニング距離とテストステロン値の関係を調べたところ、100キロまでは数値が高いが、200キロを境に数値がガクッと落ちているのがわかる。
「この調査は45歳から55歳の男性を対象に実施したのですが、これは男性更年期になりやすい年齢層でもあり、テストステロンの数値の低下が顕著に表れています。ちなみに30代や40代前半だと、男性ホルモンにまだ余裕がある。危険信号がともりやすいのは45歳が境でもありますね」
一方、生理学に詳しい別の医師は、テストステロンの過剰な産生が脳に影響してEDになる可能性があると指摘する。
「EDは脳の自律神経を介した機能がうまく働かないことで起こります」
この医師は、1986年にミシガン大学が「男性マラソンランナーは性腺刺激ホルモン放出ホルモンの放出が減少している」と発表した論文を例に出し、
「このホルモンは脳から分泌され、テストステロン生成の鍵となります。過度な運動でテストステロンが過剰に産生されすぎることで、脳が高濃度のテストステロンに繰り返しさらされ、反応不全のような状態になります。その結果、男性ホルモンのコントロールがおかしくなり、勃起しなくなるという可能性があるのでは」
と説明する。
奥井医師による調査結果では、月間200キロ以上走る人たちの中には循環器系異常(虚血性心疾患や不整脈)が見られた人もいた。これはどういうことか。
「心臓の冠動脈と男性器の血管は、大きさや形、性能がすごく似ているんです。だから男性器の血管が詰まり始めたら、心筋梗塞(こうそく)の前触れとも言われています」(奥井医師)
マラソン中に突然死してしまう例もある昨今、奥井医師はドクターランナーとしてマラソン大会の医療支援もしている。
「月間200キロを超えるランナーはたくさんいます。市民マラソンランナーは仕事のように走ってしまう傾向があって、異常に練習してしまうんです。特に40代後半の人は自分の体がまだ若いと思っていて、タイムが伸びなくなってきたことを練習不足が理由だと思ってしまう。休息を取らなきゃ、とはならないんですね。過度な練習でランニング距離を増やしてしまう人は非常に多いです」
月間200キロのランニングは、毎日6〜7キロ走ると到達する数字だ。テストステロン値が低下してしまう前に“走りすぎ”に気づきたいところだが、何か目安はあるのだろうか。
「早朝勃起が弱まったなと感じたら、それは健康の危険信号。EDになるかもしれないサインです。走りすぎかなと振り返ってみてほしい」
早朝勃起は、寝ている間に尿がたまる刺激により起こる。しかし、テストステロン値が低く、血流が改善されていない人は勃起しない。早朝勃起は血流のバロメーターになる。
もし早朝勃起がすでに弱まっていると感じても、休息を取れば、テストステロン値は戻るそうだ。毎月フルマラソンを走るような人なら、一度走ったら2カ月はリカバリー時間を設ける、3週間しっかり練習したら1週間は休むなど、メリハリをつけることが肝要、と奥井医師は言う。
「性機能は人間の一生とパラレルな関係です。自分の体の変化を注意深く観察して、楽しく走ってほしいですね」
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