http://www.asyura2.com/16/hasan117/msg/830.html
Tweet |
雑感。トランプ氏の保護主義
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52902460.html
2017年01月16日 在野のアナリスト
豊洲の地下水でみつかった汚染、9回目にして一般入札で業者を選定したことが判明しており、どうもこれまでがお手盛り検査だったのでは? との最悪の憶測も流れます。地下水のくみ上げを始めたことで、地下水に流れができて…との推論もでていますが、地下にある砂利は本来、フィルターのように水を浄化する機能があるはずです。しかし流れができることで汚染が広がるなら、それはもうフィルターそのものが酷く汚れている、ということになる。そうなると、フィルターである土をすべて入れ替えない限り、地下水の汚染はいつまた出てくるか分からない、ということにもなります。今回、環境基準を越えているだけに、最悪でも基準値以下にしない限り、移転はできない。原因追及と同時に、対策がより困難になってきた、というのが現状でもあるのでしょう。
小池氏の築地視察で、移転派ばかりフィーチャーするよう都側が主導していたことから、ほぼ移転は規定路線かとみられていましたが、非常に難しい局面になった。それは政治的にも、です。小池氏も都議選前に決着をつけたかったものの、雲行きが怪しくなり、来年度の移転は難しくなった。予算措置もしていないことから、ほぼ1年以上先送りでしょう。千代田区長選、東京都議選、間違いなく豊洲移転の問題が争点に浮上します。
トランプ米次期大統領が、独BMWについてメキシコ工場で生産される車に35%の関税をかける、と発言しました。課税については大統領権限ではないので、実現性については不明ですが、その口が止まりません。市場ではスムート・ホーリー法といった、世界恐慌の前に米国で成立した輸入される農産物、工業品に高関税を賭ける法律、それが今回も成立するのではないか? と噂されます。まさに今、第二次大戦の前夜に近づきつつある、といえるのかもしれません。
そんなトランプ氏が称賛した英国のEU離脱、メイ英首相によるハードブレグジット観測が流れ、ポンドが急落しています。強硬離脱となればその影響は甚大、明日の演説でそれを表明されたら堪らない。最近の市場ではよく見られる、イベント前のポジション落としの動きが、ポンド急落の背景です。年明けにはブレグジットの方針を、EU側と詰めるという話もあったので、そろそろ何か動きが出てもいい、そんな思惑も先走っています。
しかしイベント前というのに、まったく安心したかのような市場、それが米国です。ダウは足踏みですが、NASDAQは絶好調で、循環投資が利いている状況です。しかし米国でもハードNAFTAが懸念されるところであり、メキシコなどは制裁関税をかける、と公に表明している。当然、メキシコの方が経済規模が小さく、対抗したとてどれだけの効果があるか分からない。しかし国同士の関係で、やられっ放しでは政治的にもたないのです。国民の不平、不満をすくい上げるのが政治家ですから、やられたらやり返さないといけない。それが大戦前の状況です。その反省から生まれたWTOの理念も外れ、米国がボーダータックス(国境税)にまい進するなら、貿易相手国もそうせざるを得ないのです。
そんな折、日本の安倍首相は最後の外遊先、越国を訪れ、TPPの継続を確認し合いました。米国が入らないTPP、何がメリットかも説明がつかないまま、自分たちが主張したことを中々取り下げられない、それも政治です。今、経済的には何が起こるか分からない、とされていますが、経済とて人がつくることであり、かつ今は政治が大きく左右する時代になってしまった、ということもできるのです。
豊洲の地下水、世界経済も似た状況といえます。表向きはキレイな、整備された施設がありますが、その下には大量の汚染された、危険物質が埋まっている。いつそれが地上に出てくるか、人に害を為すか、といった危うさがある点はそっくりです。移転ができない豊洲、利点の少ない保護主義、政治家には本来もつべき資質でもある、機転の利いた施策をうつことが、今は強く求められる時代ともいえるのでしょうね。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民117掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。