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ダボス会議、「トランプ時代」到来に広がる不安感 「トランプ流」保護主義はドイツに伝染するか 国境税、中国「資金逃避」加速
http://www.asyura2.com/16/hasan117/msg/811.html
投稿者 軽毛 日時 2017 年 1 月 16 日 14:17:19: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

焦点:ダボス会議、「トランプ時代」到来に広がる不安感
[ダボス(スイス) 15日 ロイター] - 世界経済はここ数年なかったほど好調で、株価は上がり、石油価格も上昇、中国の成長減速懸念も後退している。しかし、今月17─20日に各国要人や企業トップが参加してスイスのダボスで開催される世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)では、最終日の20日に予定されるトランプ次期米大統領の就任や、政治環境の悪化を背景に不安感が広がりそうだ。

英国が欧州離脱を決めて半年もたたないうちに米大統領選でトランプ氏が勝利したことは、ダボス会議の参加者が抱く、グローバリゼーションや自由貿易といった信条にパンチを食らわす結果となった。

トランプ氏は、先進国に広がり戦後のリベラル民主主義への脅威となっているポピュリズムの動きを体現した存在といえる。今年はオランダ、フランス、ドイツ、そしておそらくイタリアでも国政選挙が実施されるとあって、参加者は神経質になっている。

国際研究機関インターナショナル・クライシス・グループのジャンマリー・ゲーノ最高経営責任者(CEO)は「トランプ氏に対する見方がどうであれ、今回の米大統領選の結果は根深い不透明感をもたらしており、ダボス(での年次総会)に大きな影を投げかけることになる」と予想する。

4日間の会期中に予定されているパネル討論は、抑圧され怒りに満ちている中産階級の問題や、ポストEU時代など混乱をもたらしている現在の状況を想起させるテーマが多い。

核となる問題はおそらく、政府や企業のトップが、大衆の怒りの根源的な原因に対する見方で一致し、対策に着手できるかどうかだろう。WEFは年次総会を前に発表した報告書で「公共的な機関に対する信用の低下」を強調し、政治や指導者に対する信頼を取り戻すことの難しさを指摘している。

安定した職業や収入を持たない「プレカリアート」と呼ばれる人々に関するいくつもの著作で知られるガイ・スタンディング氏は、自由市場に基づく資本主義には見直しが必要だと考える人々が増えていると指摘。「いわゆる主流的な企業は、トランプ氏も極右勢力による支配も望んではいない。ビジネスが可能な、安定した世界経済を求めており、そうしたトップらの中には、自分たちがやりすぎてしまったと感じている人も増えている」と話す。

一方、政治リスクコンサルティング会社、ユーラシア・グループのイアン・ブレマー社長は、最近訪問した米金融大手ゴールドマン・サックスのニューヨークの本社で社員らが株価上昇やトランプ氏による減税・規制緩和の見通しを喜んでいたことを挙げ、ダボスで資本主義が根本的に壊れていると訴える人たちには出会えないと指摘する。

また、「現代に合ったグローバリゼーションは可能ではあるが、人々がそうしたことに気づくには時間がかかる」(欧州復興開発銀行のスマ・チャクラバルティ総裁)といった前向きな見方がある一方で、技術変革のスピードの速さや複雑に絡み合った世界経済は、指導者の対応を難しくしているとの声も参加予定者からは上がっている。

グローバリゼーションと開発の専門家であるオックスフォード大のイアン・ゴールディン氏は「国際的な政治状況は、これまで長期間なかったほど悪化している。気候変動などの問題に対し、さらなる協調が求められているのに、世界は内向き志向を強めている」と話した。

(Noah Barkin 記者)

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焦点:「トランプ流」保護主義はドイツに伝染するか

[ベルリン/フランクフルト 9日 ロイター] - 中国企業による自国企業の買収が多発したことを受けて、ドイツは外資による買収を制限する政府権限を見直している。とはいえ政権内では戦略的技術が国外に流出する懸念よりも自由貿易を支持する声が強く、変更が行われるとしても限定的なものに留まるだろう。

中国からの買収に対してドイツの警戒感が高まったのは昨年だ。独産業用ロボット製造大手クーカ(KU2G.DE)の買収に中国企業が名乗りを上げたため、政府は欧州企業による入札で対抗させようと積極的に動いたが、成功しなかった。

メルケル独首相は、ドイツの最先端企業の代表例としてクーカを称賛しており、2015年にアウグスブルクの本社を訪問した際、「たとえばクーカのような企業がドイツにあることを、私たちは誇ることができる」と従業員たちに語りかけている。

中国の家電大手の美的集団(000333.SZ)によるクーカ買収は、その誇りを傷つけた。その結果、ドイツ政府は外資による企業買収を制限する法的手段を見直しつつ、欧州として重要技術を保護する方策を推進することになった。

政府による検討の先頭に立っているのはガブリエル経済相である。同氏が率いる中道左派の社会民主党(SPD)は、メルケル首相の保守派キリスト教民主同盟との連立政権に参加している。最終的には、メルケル首相がジグマール経済相を抑えることになりそうだ。

「何か改革が行われるとしても、根本的なものにはならないと思う」と語るのは、ベルリンのメルカトル中国研究所(MERICS)のミッコ・フオタリ氏。「首相が推進しない限り何も起きないだろう」

メルケル首相は自由貿易を深く信奉しており、今年ドイツが20カ国・地域(G20)の議長国を務めるに当たって「相互に結びつく世界の形成」をテーマに掲げている。これによって同相は、ドナルド・トランプ次期米大統領の保護主義的な衝動に抵抗することを狙っている。

クーカ買収の際にも、メルケル首相は、一般論としてドイツが中国からの投資に対して開放的であることを強調していた。ただしその見返りに、中国が市場を開放し、同様の投資条件を提供することを期待しているとも述べている。

昨年6月にこのような発言をして以来、メルケル首相は概ね中国企業による投資をめぐる問題から距離を置き、ガブリエル経済相に制限措置の検討を主導させ、波風を立たせる役目を任せている。11月の訪中時には、同経済相は中国の高虎城・商務相と意見を戦わせた。

「どちらの側も遠回しな言い方はしなかった」とガブリエル経済相は中国側との会談後、記者団に語っている。会談で同経済相は、中国が国内市場へのドイツ企業のアクセスを制限する一方で、中国企業がドイツ企業を買収していることについて懸念をぶつけた。

<急ブレーキ>

ガブリエル経済相の強気姿勢は目に見える効果をもたらした。ドイツの照明大手オスラム(OSRn.DE)の買収案件に詳しい2人の関係者によれば、政治的な向かい風が強まる兆候を受けて、オスラム買収に対する中国側の関心は低下したという。

中国でも企業買収・合併(M&A)案件への監視が強まっている。外貨準備と対外収支への圧迫が強まることを懸念して、中国当局は違法な国際為替取引に対する取締りの一環として、対外投資プロジェクトの調査を始めている。

こうした調査が行われることで、中国企業としては、戦略上の明確な妥当性がない限り、ドイツ企業の買収を正当化することが難しくなる、と投資銀行関係者は指摘する。

「ドイツ・中国双方ともブレーキに軽く足をかけている」とドイツ銀で国内コーポレートファイナンスの共同部門長を務めるベルトホールド・フュルスト氏は語る。

昨年、中国企業はドイツにおいて4件の買収案件から撤退した。トムソン・ロイターのデータによれば、このうち3件の買収額合計は5億7900万ドル(約664億円)に達している。残りの1件の買収額についてはデータが得られなかった。

トムソン・ロイターのデータによれば、中国企業が昨年ドイツ国内で行ったM&Aは56件、100億ドル近くに相当する。ドイツ政府は戦略的な技術の流出を、そして労働組合は雇用の喪失を懸念している。

ドイツ政府が中国からの買収に対する対応策を見直すなか、投資銀行関係者は、ドイツ国内における中国関連の買収は、しばらくのあいだ落ち着くものと予想している。

「買い手となる中国企業は当面は慎重に行動するものと予想され、少数株式の取得など代替ディールに取り組む可能性がある」と英バークレイズのドイツ部門を率いるアレクサンダー・ドール氏は語る。

<強気姿勢の裏で小細工も>

ガブリエル経済相は昨年6月、外資による買収を阻止する政府権限の見直しを開始するにあたって次のように述べた。「市場を開放するためにドイツ企業・ドイツ国民の雇用を犠牲にすることはできない」

ドイツが外国企業による買収を制限・阻止するための手段としては「外国貿易及び決済法」がある。

だが、グローバルな自由貿易を堅持し、それによる恩恵を得ているドイツでは、大幅な変更は考えにくい。ドイツ当局者が口にするのも、海外からの買収に対するルールの「厳格化」ではなく「調整」だ。

現時点で、上記の法律によってドイツ政府ができることは、その買収が「ドイツ連邦共和国の社会的秩序又は安全保障を脅かす」場合に、「制限又は義務」によって介入することだけである。

同法では、こうした制限や義務は、軍装備品に対して、また「国家の機密資料を処理するセキュリティ機能」を備えたIT技術製品を製造する企業に関して「特に課すことが可能」と定めている。

政府がこのような基準をあまりにも広義に解釈してしまえば、結果として、司法による抵抗を受けることになろう。ドイツ政府は、国内における外国企業による買収については全般的に不干渉を貫いてきた。

2008年以降、海外からの投資に対する338件の政府監査のうち、政府側が開始したものはわずか1件であり、それ以外はすべて、コンプライアンス条件をクリアする必要があった、買い手側の外国企業による要請に応えたものである。

近年のドイツ政府による介入としては、2014年、カナダの通信機器大手ブラックベリー(BB.TO)による暗号化技術企業セキュスマートの買収に対して政府が制限を課した例がある。このときは、機密情報が海外の情報機関に漏れないことをブラックベリーが保証したことで、ようやく買収許可が下りた。

ドイツ政府が中国企業による買収を却下した例はまだない。ただし、中国の投資会社、福建芯片投資基金(FGC)は先月、半導体製造装置メーカー、アイクストロンの買収を取り下げた。米国が安全保障上の理由で買収を阻止したためである。

政府筋が匿名を条件に語ったところでは、経済省は9月に予定されている総選挙前に、外国企業による企業買収の精査に関するルールの改訂案を提出する可能性があるが、選挙前に法制化されるかどうかは不明であるという。

MERICSのフオタリ氏によれば、ドイツ政府がルールをやや厳格化する可能性があるという。「政府がやるとすれば、いつ買収案件を調査するかについての基準の変更だ。重要技術のリストに軍事・民生両用品を追加するかもしれない」

欧州連合(EU)レベルでの審査強化を実現するのも難しい課題だ。技術的ノウハウが中国に流出することを懸念している主な国はフランスとドイツだが、それ以外の国は投資誘致に熱心で、そうした懸念をあまり抱いていないからである。

ドイツ政府が中国からの買収への注目を高めていることについて中国はどの程度気にしているのか質問すると、中国外交部の報道官は、中国とドイツのビジネス取引は「ウィン・ウィン」の関係だと答えた。

<企業の反発>

多くのドイツ企業にとって、中国は引き続き非常に重要な存在である。

ドイツの自動車メーカーは依然、世界最大の自動車市場における成功を味わっている。昨年末にフォルクスワーゲン(VOWG_p.DE)が発表したデータによれば、今後数カ月にわたり、同社中核ブランドの販売が中国市場の需要に牽引されると見込まれている。

だが中国が海外で戦略的技術を持つ企業を手中にする一方、海外の自動車ブランドは同国において、現地パートナーとの合弁による自動車生産しか許されていない。それもパートナー候補は通常2社に限られる。

さらに中国政府の「中国製造2025」計画は、先進的な情報技術・ロボットといった部門において国内部品の使用率を段階的に高めていくことを求めている。

こうなると、ここ数年ドイツの経済力の源泉だった中国向け輸出は、中国企業が優勢になっていく一部の部門においては、リスクに転じていくことになる。最近では、世界最大の太陽光発電用セルのサプライヤーだったドイツ企業が、すでにその座を中国企業に譲りつつある。

独政府当局者は、中国はパートナーではなく、技術やハイエンドの工学におけるノウハウを取得することにより、ドイツ自身と衝突する利害関係をもつ国だとみている。

「これまでは、さほど強くは感じていなかったが、中国は友人もパートナーも求めていない。中国にとって大事なのは自国の利益だけだ」。11月、ドイツ経済相の中国訪問に同行した代表団の1人は、訪問中にそう語っていた。

だがドイツ産業界のリーダーは、中国によるM&Aを自国政府が制限することについて、おおむね消極的だ。多くの企業が投資を必要としており、中国企業は信頼できるパートナーだと考えている。

ドイツのコンクリートポンプ製造会社プツマイスターは、2012年に中国のライバル企業、三一重工に買収されて以来、従業員の雇用が確保され、売上高も3分の1近く増大した。

「中国企業による投資をめぐる状況は、一貫して良好だ」とドイツ機械装置産業連盟(VDMA)のティロ・ブロッドマン代表は語る。

産業界の声を意識して、メルケル首相は、経済相による見直しが進むなかであっても、中国からの買収についての状況説明を補佐官に求めている。同首相が投資の流入を妨げる可能性は低い。

ガブリエル経済相が制限措置の見直しを進める一方で、メルケル首相は側近に、中国企業による企業買収についての状況説明を求めている。ある政府筋は「角を矯(た)めて牛を殺す」ことがあってはならないと話している。

(Paul Carrel記者, Gernot Heller記者 and Arno Schuetze記者、翻訳:エァクレーレン)

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コラム:トランプ氏の国境税、中国からの「資金逃避」を加速

James Saft

[12日 ロイター] - ドナルド・トランプ次期米大統領と共和党が導入を検討している「国境税」は、中国からの資本逃避を招き、大きな波紋を与える可能性がある。

下院共和党が支持している国境税調整プランでは、輸入に対して20%を課税、逆に輸出に対しては補助金を給付するという内容になっている。

共和党とトランプ氏は、国内生産を優遇する手段の1つとして、すべての輸入品に対する国境税の適用を求めているものの、一方でトランプ氏は、生産拠点を海外に移す企業の輸入に対して直接重税を課すという脅しの意味でもこの言葉を使用している。例によって、トランプ氏の意図や目論見はきわめて不透明だ。

トランプ氏は過去にも、中国からの輸入品に45%の関税を課すという考えを示したことがあった。国境税について議論されているよりもさらに高い税率である。

これは、中国だけでなく、金融市場にも問題を引き起こすだろう。米国が輸入する中国製をはじめとする外国製品の競争力を低下させるというだけの理由ではない。

国境税は、すなわち「ドル高」を意味する。ローレンス・サマーズ元米財務長官は今月、ドルの「急上昇」に対して警鐘を鳴らした。

もし他のすべての条件が変わらなければ(そういう状況はめったにないが)、20%の国境税を導入すれば、ドル相場も同じような割合で上昇するだろう。他の国もこぞって、独自の国境税その他の手段を講じるだろうから、実際にはそうなる可能性は低いだろうが、それでも、ドル高が大幅に進むのは確かだ。

すると、中国は複雑な問題に直面することになる。ドル建ての借入コストは世界中で上昇するが、さらに深刻なのは、これに応じて人民元への押し下げ圧力が高まることだ。

「中国が、ただでさえ今後の貿易の混乱に伴う資本逃避を抑えるのに苦労している現在、(国境税が)中国経済にとってさらなる不安定要因になるという懸念は当然だ」と、ジェローム・レビー・フォーキャスティング・センターのデービッド・レビー会長はインタビューに答えている。「現段階で、何であれ貿易の流れを妨げるような動きが生じるのは、中国にとっても世界経済の安定にとっても、タイミングが悪い」

懸念されるのは、人民元の保有者がドル急騰を見込んで、中国のルールに従いつつ、あるいはそれを回避しながら、他の通貨や資産へと資金を移動することで、人民元への影響を「先取り」するのではないかという点だ。

中国政府が定める変動幅の範囲内で取引されている人民元の相場は、主として国内経済の要因により、2016年には対ドルで6.6%下落した。

<資本の移動は常態だが>

確かに、中国市場はドル高に対して必ずしも脆弱性が高いとは言えない。脆弱なのはむしろ、経常収支が赤字で、資金調達のためにドルを集めなくてはならないような新興市場だ。

とはいえ、顕著な資本流出が2年にわたって続いたことで、かつて(あるいは今でも)巨額であった中国の外貨準備高は減少した。2016年の中国の外貨準備高は、前年比3200億ドル減の3兆110億ドルとなった。2015年の前年比5130億ドル減と比べれば小幅の減少とはいえ、中国はその間、資本逃避を防ぐためにさまざまな手段を講じてもいた。

資本規制を回避するため、中国の人民元保有者はオンライン通貨「ビットコイン」に走ったため、ビットコインの価格は9月から1月4日までのあいだに倍増している。今週、中国当局がビットコイン取引所の「抜き打ち検査」を実施したことにより、ビットコインは12%下落した。いずれにせよ、あらゆる経路をたどって資本が逃げ出そうとしているのは確かだ。

中国は依然として巨額の外貨準備高を維持しているが、IMFの適正水準によれば、中国が保有すべき外貨準備高は約2.7兆ドルである。昨年の減少率を見る限り、その水準に達する日は近そうである。国境税によって資本逃避が加速すれば、問題の緊急性はすぐに高まるだろう。

資産管理会社大手のPIMCOは12日、中国は2017年に、もっと通貨の流動性を高める可能性があると語った。また、中国人民銀行の元顧問として大きな影響力のあるYu Yongding氏も同日、「人民銀行は、2017年の人民元の下落水準に25%という『下限』を設けるべきだ」と発言した。

人民元が変動相場制に移行すれば、「中国は通貨を不正に操作している」と糾弾してきたトランプ氏にとっては、自らまいた種ということになる。ただ、その一方で、きわめて大規模な資本流出を招く恐れもある。外貨準備高は維持できても、資本逃避が問題となり、その他の政策にも影響が出てくるかもしれない。

中国は中央統制が非常に強い準閉鎖経済であり、金融危機の最中も、その後でも、自国の経済刺激策によってさまざまな混乱を切り抜けてくることができたという意味で特殊である。しかし、資本が逃避し、変動相場制の有無にかかわらず人民元の大幅安が生じる状況では、中国の打つ手も限られてくるかもしれない。

忘れてはならないのは、中国に関してこうした状況が発生するかもしれない一方で、他の新興市場の多くが同じ原因に由来する危機を経験していることだ。

米国の輸出にどのような影響を与えるかはさておき、「国境税」はグローバル市場にたやすく大混乱を巻き起こす可能性があるのだ。

*筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。(翻訳:エァクレーレン)
http://jp.reuters.com/article/markets-saft-idJPKBN15009X?sp=true
 

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