当方は生まれて間のない頃から自動車が好きで、子供の頃は自動車のおもちゃばかり買ってもらっていたものだが、今に至るまで好きなブランドと言うとフォードが含まれる。 フォードは、世界のモータリゼーションをリードしてきた自動車メーカーだ。ガソリン自動車が発明されて以来、自動車は高くつく乗り物で、貴族の遊び玩具であった。その自動車を、大量生産システムによって大幅に価格を引き下げ、大衆でも買える価格にした。フォード社の創業者ヘンリー・フォードの送り出したモデルTは、世界中で普及した。 フォード・モデルT https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%ABT (一部、転載します。) 1908年に発売され、以後1927年まで基本的なモデルチェンジのないまま、1,500万7,033台が生産された[3]。4輪自動車でこれを凌いだのは、唯一2,100万台以上を生産されたフォルクスワーゲン・タイプ1[4]が存在するのみである。その廉価さから、アメリカをはじめとする世界各国に広く普及した。 基本構造自体、大衆車として十分な実用性を備えた完成度の高い自動車であり、更にはベルトコンベアによる流れ作業方式をはじめ、近代化されたマス・プロダクション手法を生産の全面に適用して製造された史上最初の自動車という点でも重要である。 自動車技術はもとより、「フォーディズム」の語に象徴されるように労働、経済、文化、政治などの各方面に計り知れない影響を及ぼし、単なる自動車としての存在を超越して、20世紀前半の社会に多大な足跡を残した存在である。 (転載終了) ●自動車界の著名な方々は、どなたもフォードを褒める。現在は廃刊になっているが、かつて二玄社が発行していた頃のSuper CGでも、1999年に選ばれた「20世紀を代表する自動車 Car of the Century」で第一位に輝いたフォードT型について、小林彰太郎先生が詳しく書かれているし、CGでも五十嵐平達氏がフォードについてよく書かれていた。自動車業界でも、ホンダの創業者本田宗一郎先生が、フォードへの憧れを口にしておられる。 当方はフランスのシトロエンのマニアであるが、ヨーロッパで最初にフォードの大量生産方式を導入したのが、アンドレ・シトロエンであった。アンドレは終生、ヘンリー・フォードを「師」とされていたと言う。イタリアのシトロエン愛好家向けサイト、Les DS itに、一緒に写っている写真があります。 Les DS it http://www.lesds.it/ Andrè Citroën 1878 - 1935 http://www.lesds.it/pagine_htm/i_padri/andre_citroen.htm ●下にヘンリー・フォードとアンドレ・シトロエンが一緒に写っている写真があります。ヘンリー・フォードは「世界の自動車王」と呼ばれていましたが、アンドレ・シトロエンも「フランスの自動車王」の別名があります。 フォードT型が全然モデルチェンジすることなく、黒一色の塗装で飽きられてきたところに、GMが大衆車シボレーを投入。計画的旧式化で買い換えさせるようにして、一挙にフォードを抜いて今に至りますが、フォードは大衆車初のV8エンジンを導入。このあたり、五十嵐平達先生が書くと凄い文章になる。 1960年代になると突如としてルマンに挑戦。物量作戦でフェラーリを打ち負かせたことは、今や語り草になっているフォード。1970年代末期には日本車に苦しめられたものの、1980年代に復活。オーストラリアでファルコンを製造し、当方も買いました。西ドイツで製造されていたフォード・グラナダより大きいです。 Repairing the 1979 Ford XD Falcon V8 Part 1 https://www.youtube.com/watch?v=U9UpJCqfAA4 ●これはV8エンジン搭載車だけど、当方のは直列6気筒エンジンです。シボレーを打ち負かせたV8エンジン以来、フォードと言えば「V8エンジン」と言うのがアメリカ、カナダ、オーストラリアの常識。トヨタにとってのツインカムエンジンみたいなものか。 Ford Granada '83 Showroom-Video https://www.youtube.com/watch?v=27yT9_bM-h0 ●欧州フォードの最高級車グラナダです。こちらは直列6気筒エンジンと四輪独立式サスペンション、四輪ディスクブレーキで、ライバルのメルセデス、BMWに対抗していました。
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