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2017年1-3月期金融政策:FRB、3月にも追加利上げか
過去8年にわたって緩和のペダルを踏み続けてきた米連邦準備制度理事会(FRB)は、今年はブレーキへ足を伸ばすことが可能になるだろう
By DAVID HARRISON
2017 年 1 月 4 日 14:47 JST
過去8年にわたって緩和のペダルを踏み続けてきた米連邦準備制度理事会(FRB)は、今年はブレーキへ足を伸ばすことが可能になるだろう。
17年の主要中銀、次期米大統領の影響見極めへ
リセッション(景気後退)の収束以降、経済成長やインフレの低迷を背景に、FRBは景気活性化に向けて短期金利を超低水準に維持してきた。今年はむしろ景気の抑制を強いられる可能性がある。
FRBは昨年12月、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を25ベーシスポイント(bp)引き上げ、2017年の利上げ回数を従来の想定より1回多い3回と予想した際、米経済に対する楽観の強まりを明らかにした。経済指標が良好であれば、今年最初の利上げは3月にも行われる可能性がある。
ドナルド・トランプ次期米政権が減税や歳出拡大に成功した場合、経済成長やインフレは加速する可能性が高い。加速の度が過ぎた場合、ジャネット・イエレンFRB議長は物価上昇圧力を抑えるため、予想されている利上げのペースを速めることもあり得る。
トランプ氏の影響は別の形で表れる場合があり得る。FRB理事会には空席が2つ残っているが、これは共和党が多数を占める上院がオバマ大統領の指名候補の検討を拒否したためだ。トランプ氏の指名候補が承認されれば、FRBの政策協議を左右する可能性がある。
2017年1-3月期金融政策:日銀、円相場にらみ現状維持へ
By DAVID HARRISON
2017 年 1 月 4 日 14:56 JST
日本銀行は、ドナルド・トランプ次期米大統領が過度な円高や円安を招かないようであれば、1-3月期には金融政策を据え置く公算が大きい。
17年の主要中銀、次期米大統領の影響見極めへ
日本のインフレ率はゼロを下回っているが、エコノミストの多くは日銀が1-3月期に2つの金利目標、すなわち当座預金金利のマイナス0.1%と、10年国債利回りのゼロ程度への誘導という政策を変更しないと予想している。
エコノミストらは日銀内部の見解の変化に注目している。昨年12月の金融政策決定会合では、輸出と生産が持ち直しているとし、景気判断を小幅に上方修正した。次期米政権の政策に対する期待で円がドルに対し10%余り下落したことも、当局者らの見通し改善につながっている。
エコノミストらは総じて、トランプ氏が投資家を大きく失望させ、円相場の急騰を招いた場合に限り、追加緩和策が打ち出されると予想している。1-3月期の金融政策決定会合は1月30日・31日と3月15日・16日に開催され、1月の会合後には「経済・物価情勢の展望」が公表される。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwjujv7k-ajRAhUHkZQKHWQICPMQFggcMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10175227258939934692904582538261531811058&usg=AFQjCNE4MisT8as1Dl8y9ow0GUs5qhChkw
2017年1-3月期金融政策:ECB、現状維持の公算
By DAVID HARRISON
2017 年 1 月 4 日 14:50 JST
昨年12月に債券買い入れの期限を延長した欧州中央銀行(ECB)は、時間というぜいたく品を手に入れた。
ECBの政策当局は、量的緩和としても知られる資産買い入れプログラムの期限を2017年末まで9カ月間延長する一方、4月以降の月次買い入れ額を800億ユーロから600億ユーロ(約7兆3600億円)に減額すると決定した。
17年の主要中銀、次期米大統領の影響見極めへ
2017年はユーロ圏加盟国で大きな選挙が続くが、当局者らはこの規模の刺激策によって十分に景気を支援できるとみている。
ECBはその一方、債券買い入れの加速を含め、見通しが悪化した場合の追加刺激策にも慎重に含みを残している。ただ、経済が引き続き成長してインフレが上向けば、そうした動きに出ることはなさそうだ。ECBの刺激策が域内経済に副作用をもたらす可能性にも懸念が高まっている。
欧州の銀行部門で一部に弱さも見られることを踏まえると、追加利下げの可能性はさらに低そうだ。銀行部門はECBのマイナス金利が収益を圧迫していると不満を漏らしている。超低金利に対する懸念はドイツで根強い。
こうした背景から、ECBは1-3月期には行動を起こさないものと思われる。原油価格の上昇に伴い、インフレはECBが目標とする2%弱へ近づく公算が大きい。最初の試練となるのは3月半ばに行われるオランダの総選挙だろう。ポピュリスト政党の影響力が強まる可能性もある。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwj704Xz-ajRAhVBl5QKHaEJBygQFggcMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10175227258939934692904582538251740175294&usg=AFQjCNH_-4lxopkbx-3bmilT7feo_TYoqw
2017年1-3月期金融政策:英中銀、引き続きブレグジットの影響見極めへ
By DAVID HARRISON
2017 年 1 月 4 日 14:53 JST
英中銀イングランド銀行は、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)決定の影響が続く中、2017年1-3月期は政策金利を据え置くとみられる。
17年の主要中銀、次期米大統領の影響見極めへ
予想外のブレグジット決定を受け、マーク・カーニー総裁率いる英中銀は景気支援策の一環として、政策金利を過去最低の0.25%へ引き下げた。
ただ、予想された景気減速は実際には起こらず、政策当局は11月までの時点で、追加利下げが選択肢にあるというガイダンスを捨てることを決定していた。16年末には、政策スタンスは中立的であるとし、次の動きが利上げとなる可能性は利下げの可能性とほぼ同じとの見方を示唆した。
英中銀はこれからの1年、加速するインフレと、ブレグジットが経済にもたらす混乱とのバランス取りを強いられるだろう。英ポンドの急落により、インフレ率は英中銀が年間目標とする2%を年半ばまでに上回るとみられているが、今後数カ月は個人消費と企業投資の低迷が経済を圧迫する見込みだ。
カーニー総裁は今のところ、政策引き締めで失業率を押し上げてしまうより、インフレが一時的かつ限定的に目標をオーバーシュートする方がいいとの見解を示唆している。だが、政策当局に容認できるオーバーシュートの幅や期間には限度があるとも警告している。
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2017年1-3月期金融政策:中国人民銀、当面は利上げ見送りか
By DAVID HARRISON
2017 年 1 月 4 日 14:59 JST
中国人民銀行(中央銀行)は意のままに振る舞えるのであれば、1-3月期に利上げを選択するだろう。そうすれば悪化する同国の資産バブルは抑えられ、人民元相場は安定する可能性が高い。
だが、選択権を握るのは人民銀行ではなく、中国指導部だ。
従って、人民銀は指導部が掲げる経済成長目標の達成を支援するという、最も重要な責務に専念するだろう。エコノミストの多くは、2017年の成長目標を6.5%以上と予想している。
17年の主要中銀、次期米大統領の影響見極めへ
中国経済はこのところ安定の兆しがみられるものの、依然精彩を欠いている。民間を中心とした企業の多くは、不確実な景気見通しや資金調達の難しさを理由に投資に消極的だ。金利が上昇すればそうした消極姿勢が強まる上、各社の債務削減も困難になる。企業債務の削減は指導部が2015年末に設定し、最近更新した目標だ。
つまり、人民銀行は行動に出る兆候を示しながらも、1-3月期は金利を据え置く可能性が極めて高い。膨れ上がる不動産バブルに追い打ちをかけるように、ここ数カ月は消費者物価と生産者物価の上昇や資本流出、人民元の下落が加速している。
それでも、人民銀は利上げに極めて近いことを行っている。ここ数週間は借り入れによる投機的な債券投資を締め出すため、短期金融市場の金利を高めに誘導している。10年物の国債利回りは10月の2.7%弱から3.2%超へ上昇している。
人民銀行のアドバイザーを務める盛松成氏は、中国が「しかるべき時期に」政策金利の引き上げを検討することはあり得るが、「今ではない」との見解を示した。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwihiNHf-ajRAhXFHpQKHQivD4wQFggcMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10175227258939934692904582538262851354468&usg=AFQjCNH8rGwXY5sssYutheDO6ZPvQKCvCw
金融政策ウオッチ
17年の主要中銀、次期米大統領の影響見極めへ FRB、3月にも追加利上げか
2017年に各国中央銀行はトランプ次期米大統領という新たな不確実性要因に直面する
By DAVID HARRISON
2017 年 1 月 4 日 13:20 JST 更新
すでに経済リスクでいっぱいの世界だが、2017年に各国中央銀行は新たな不確実性要因に直面する。ドナルド・トランプ次期米大統領だ。
トランプ氏は選挙戦中にいくつもの経済政策を打ち出したが、具体化には何カ月もかかる可能性が高く、米経済や世界市場へ影響が及ぶにはさらに時間がかかるだろう。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の最新調査によると、世界各国の中銀の多くは米国などで事態がどう展開するかを見極めつつ、17年1-3月期は政策を現状のまま維持するとみられている。
調査した23の中銀のうち、5行を除く全ての中銀は3月まで政策を据え置く公算が大きい。米連邦準備制度理事会(FRB)、メキシコ銀行、南アフリカ準備銀行の3行は1-3月期に利上げする可能性がある。トルコ中銀も利上げする公算が大きい。ブラジル中銀のみ、インフレが引き続き減速した場合に限って利下げするとみられている。
トランプ氏が公約した減税と歳出拡大は、米国の経済成長やインフレを加速させ、他通貨に対するドルの価値を押し上げるとともに、FRBに現在の想定より速いペースでの利上げを促す可能性がある。同氏は輸入を制限することも明言しているため、メキシコやカナダなど米国と密接な貿易関係がある国の成長見通しは損なわれるだろう。トランプ氏は移民の制限や不法移民の強制送還も望んでおり、米経済の成長抑制につながる可能性もある。
昨年11月8日の米大統領選以降、ドルは躍進している。これは米国以外で輸出やインフレを促す可能性があり、多くの先進国では歓迎される展開だ。だが、新興国の中銀は経済成長を促すための緩和政策と、物価上昇圧力や資本流出を食い止めるための引き締めを求める圧力との間で板挟みになる恐れがある。中銀の多くは事態が落ち着くまで傍観する構えのようだ。以下は各中銀の見通し。
FRB、3月にも追加利上げか
過去8年にわたって緩和のペダルを踏み続けてきた米連邦準備制度理事会(FRB)は、今年はブレーキへ足を伸ばすことが可能になるだろう。
リセッション(景気後退)の収束以降、経済成長やインフレの低迷を背景に、FRBは景気活性化に向けて短期金利を超低水準に維持してきた。今年はむしろ景気の抑制を強いられる可能性がある。
FRBは昨年12月、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を25ベーシスポイント(bp)引き上げ、2017年の利上げ回数を従来の想定より1回多い3回と予想した際、米経済に対する楽観の強まりを明らかにした。経済指標が良好であれば、今年最初の利上げは3月にも行われる可能性がある。
ドナルド・トランプ次期米政権が減税や歳出拡大に成功した場合、経済成長やインフレは加速する可能性が高い。加速の度が過ぎた場合、ジャネット・イエレンFRB議長は物価上昇圧力を抑えるため、予想されている利上げのペースを速めることもあり得る。
トランプ氏の影響は別の形で表れる場合があり得る。FRB理事会には空席が2つ残っているが、これは共和党が多数を占める上院がオバマ大統領の指名候補の検討を拒否したためだ。トランプ氏の指名候補が承認されれば、FRBの政策協議を左右する可能性がある。
ECB、1-3月期は現状維持の公算
昨年12月に債券買い入れの期限を延長した欧州中央銀行(ECB)は、時間というぜいたく品を手に入れた。
ECBの政策当局は、量的緩和としても知られる資産買い入れプログラムの期限を2017年末まで9カ月間延長する一方、4月以降の月次買い入れ額を800億ユーロから600億ユーロ(約7兆3600億円)に減額すると決定した。
2017年はユーロ圏加盟国で大きな選挙が続くが、当局者らはこの規模の刺激策によって十分に景気を支援できるとみている。
ECBはその一方、債券買い入れの加速を含め、見通しが悪化した場合の追加刺激策にも慎重に含みを残している。ただ、経済が引き続き成長してインフレが上向けば、そうした動きに出ることはなさそうだ。ECBの刺激策が域内経済に副作用をもたらす可能性にも懸念が高まっている。
欧州の銀行部門で一部に弱さも見られることを踏まえると、追加利下げの可能性はさらに低そうだ。銀行部門はECBのマイナス金利が収益を圧迫していると不満を漏らしている。超低金利に対する懸念はドイツで根強い。
こうした背景から、ECBは1-3月期には行動を起こさないものと思われる。原油価格の上昇に伴い、インフレはECBが目標とする2%弱へ近づく公算が大きい。最初の試練となるのは3月半ばに行われるオランダの総選挙だろう。ポピュリスト政党の影響力が強まる可能性もある。
英中銀、引き続きブレグジットの影響見極めへ
英中銀イングランド銀行は、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)決定の影響が続く中、2017年1-3月期は政策金利を据え置くとみられる。
予想外のブレグジット決定を受け、マーク・カーニー総裁率いる英中銀は景気支援策の一環として、政策金利を過去最低の0.25%へ引き下げた。
ただ、予想された景気減速は実際には起こらず、政策当局は11月までの時点で、追加利下げが選択肢にあるというガイダンスを捨てることを決定していた。16年末には、政策スタンスは中立的であるとし、次の動きが利上げとなる可能性は利下げの可能性とほぼ同じとの見方を示唆した。
英中銀はこれからの1年、加速するインフレと、ブレグジットが経済にもたらす混乱とのバランス取りを強いられるだろう。英ポンドの急落により、インフレ率は英中銀が年間目標とする2%を年半ばまでに上回るとみられているが、今後数カ月は個人消費と企業投資の低迷が経済を圧迫する見込みだ。
カーニー総裁は今のところ、政策引き締めで失業率を押し上げてしまうより、インフレが一時的かつ限定的に目標をオーバーシュートする方がいいとの見解を示唆している。だが、政策当局に容認できるオーバーシュートの幅や期間には限度があるとも警告している。
日銀、円相場にらみ現状維持へ
日本銀行は、ドナルド・トランプ次期米大統領が過度な円高や円安を招かないようであれば、1-3月期には金融政策を据え置く公算が大きい。
日本のインフレ率はゼロを下回っているが、エコノミストの多くは日銀が1-3月期に2つの金利目標、すなわち当座預金金利のマイナス0.1%と、10年国債利回りのゼロ程度への誘導という政策を変更しないと予想している。
エコノミストらは日銀内部の見解の変化に注目している。昨年12月の金融政策決定会合では、輸出と生産が持ち直しているとし、景気判断を小幅に上方修正した。次期米政権の政策に対する期待で円がドルに対し10%余り下落したことも、当局者らの見通し改善につながっている。
エコノミストらは総じて、トランプ氏が投資家を大きく失望させ、円相場の急騰を招いた場合に限り、追加緩和策が打ち出されると予想している。1-3月期の金融政策決定会合は1月30日・31日と3月15日・16日に開催され、1月の会合後には「経済・物価情勢の展望」が公表される。
中国人民銀、当面は利上げ見送りか
中国人民銀行(中央銀行)は意のままに振る舞えるのであれば、1-3月期に利上げを選択するだろう。そうすれば悪化する同国の資産バブルは抑えられ、人民元相場は安定する可能性が高い。
だが、選択権を握るのは人民銀行ではなく、中国指導部だ。
従って、人民銀は指導部が掲げる経済成長目標の達成を支援するという、最も重要な責務に専念するだろう。エコノミストの多くは、2017年の成長目標を6.5%以上と予想している。
中国経済はこのところ安定の兆しがみられるものの、依然精彩を欠いている。民間を中心とした企業の多くは、不確実な景気見通しや資金調達の難しさを理由に投資に消極的だ。金利が上昇すればそうした消極姿勢が強まる上、各社の債務削減も困難になる。企業債務の削減は指導部が2015年末に設定し、最近更新した目標だ。
つまり、人民銀行は行動に出る兆候を示しながらも、1-3月期は金利を据え置く可能性が極めて高い。膨れ上がる不動産バブルに追い打ちをかけるように、ここ数カ月は消費者物価と生産者物価の上昇や資本流出、人民元の下落が加速している。
それでも、人民銀は利上げに極めて近いことを行っている。ここ数週間は借り入れによる投機的な債券投資を締め出すため、短期金融市場の金利を高めに誘導している。10年物の国債利回りは10月の2.7%弱から3.2%超へ上昇している。
人民銀行のアドバイザーを務める盛松成氏は、中国が「しかるべき時期に」政策金利の引き上げを検討することはあり得るが、「今ではない」との見解を示した。
インド中銀、不透明感強まり追加緩和見送りへ
インド準備銀行(中央銀行)は予想外の荒波の中を進んでいる。政府が招いた現金不足で経済問題への対応力が一段と制約されたためだ。
準備銀行は昨年12月、国内の不安定性や米国の利上げに伴う自国通貨安に直面し、積極的な金融緩和サイクルを中断した。これに続く2017年1-3月期も、新総裁のウルジット・パテル氏が金利を据え置く可能性が高まっているようだ。
米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げは十分に織り込まれていたが、高額紙幣を廃止するというインド政府の突然の決定はそうではなかった。ナレンドラ・モディ首相は、汚職や脱税の根絶が目的だと説明したが、予想外の決定でインド経済は不安定化し、見通しは不透明になった。
これが経済にどの程度混乱を招いたかはまだ不明だが、準備銀行はすでに4月までの1年間の経済成長見通しを従来の7.6%から7.1%へ引き下げている。
エネルギーや商品(コモディティー)価格は世界的に上昇している。これはインフレ圧力につながり、追加利下げの余地は縮小する可能性が高い。一方、投資家はFRBが予想より速いペースで利上げし、通貨ルピーにさらなる下押し圧力を加えると予想している。
インドは他のアジア諸国の中銀と同様、通貨安や投資家の安全逃避を助長する追加緩和は見送るとの見方が多い。準備銀行は最近、世界の不安定性を高めかねない要因として、ドルの急騰と原油・コモディティー価格の上昇に言及した。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwiFrMqO-qjRAhUDn5QKHQx4BrgQFggcMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10175227258939934692904582538073139459802&usg=AFQjCNHPpBYqQ8PXERuKOotRLM-V--Bdbw
中国、資産バブル防止へ求められる微妙なバランス
中国人民銀行は短期融資を段階的に抑制している
By RACHEL ROSENTHAL
2017 年 1 月 4 日 14:38 JST
中国当局の2017年の最優先課題は、無秩序に広がった金融システムにおける低金利の借り入れと信用拡大に歯止めをかけることだ。長年にわたる低利融資は経済成長を後押ししているが、同時に資産価格やその他の金融リスクの急上昇を招いている。
新たなターゲットは9兆ドル規模の債券市場だ。中国人民銀行(中央銀行)は、多くの金融機関がリスクの高い投資を行うのに利用している借り入れを阻止するために短期融資を段階的に抑制している。この措置は、海外への資金流出を食い止めるために人民元相場を安定させるという中国の別の頭痛の種への対処にも役立っている。
フランスの投資銀行ナティクシスの試算によると、16年1〜11月の中国からの資金流出額は8330億ドルに上ったもようだ。これは15年通年の7420億ドルを上回る。人民元の対米ドルレートは昨年1年間で6.5%下落し、08年以来の低水準で推移している。
当局が債券市場の沈静化に乗り出す中、中国の短期金利(7日物レポ金利)の変動幅は拡大している
https://si.wsj.net/public/resources/images/BF-AN105_YACHIN_16U_20161230163007.jpg
問題なのは、銀行や保険会社、ブローカー、投機家が低利の借入金で、不動産や危ないインフラプロジェクト、社債、大豆ミール先物などに投資していることだ。何らかの引き締めが行われれば、負債を抱えた企業部門を脅かし、思いがけないところで混乱を引き起こす恐れがある。
つまり、中国当局は今後数カ月、国内経済を健全な状態に保ちつつ、金融引き締めやリスクを伴う投資慣行の抑制、過度な元安の阻止に向けて慎重に物事を進める必要がある。
調査会社クレジットサイツのクレジットアナリスト、マシュー・ファン氏は「難しい綱渡りだ」とし、「彼らは株式市場や債券市場、不動産市場と同様に資産バブルを防ぎたいと考えているが、過度な引き締めは禁物だ。流動性を供給し続けながら、自分たちが望まない場所にこの流動性が向かわないようにしなければならない」と指摘した。
この課題は昨年12月半ばに浮き彫りになった。当時、規制当局が一部の保険会社の借入金による株式投資を取り締まったことを受けて、中国株は2.5%下落。1日の下落率としては半年ぶりの大きさとなった。
その週、短期金利の抑制策が他の要因と相まって債券相場の急落を招き、ブローカーと資産運用会社が何社かデフォルト(債務不履行)に陥った。中国の10年物国債利回りは一時、3.4%に上昇し、15カ月ぶりの高水準を記録。中国当局は直ちに市場介入し、数千億元を投入した。
アナリストらによると、中国にはこのペースで流動性を供給する余裕があるほか、人民元を守るために使える外貨準備が3兆0500億ドルある。
ファン氏によれば、人民銀行の課題はバランスシートに現れており、昨年、流動性供給(これは元の価値を下げることが多い)に伴う資産価格の上昇が外貨準備の減少をほぼ補った。
金融システムのレバレッジが高まり始めたのは15年だった。この年、人民銀行は経済成長を支えるために、短期借入金利を極めて低い水準にとどめた。多くの投資家は低利の借入金を使って債券などの金融商品を購入。その後、これらの証券を担保として、さらに規制の緩い分野に投資した。このサイクルが幾重にも繰り返されリスクの大きさが分かりにくくなった。
BNPパリバのデータによると、16年夏までに銀行間借り入れの約90%を翌日物が占め、翌日物の1日の取引量は4兆元近くに達した。当局がレバレッジ解消の方法として借り手に返済期間を長めに設定するよう迫ると短期借入金利が急上昇し、12月下旬に翌日物の取引量は2兆7500億元に減少した。
中国の通貨供給量は07年以降、4倍以上に膨らんでいる。昨年、世界各国の中央銀行の緩和的な金融政策によって世界中で利回りが過去最低を記録し、乏しくなった魅力的な投資先に資金が殺到した。
例えば、14年1月に4.709%だった中国の10年物国債利回りは昨年10月、2.66%に低下し、14年ぶりの低水準となった。調査会社の上海万得信息技術(Wind資訊)が収集した07年以降のデータによると、格付けが「トリプルA」の中国の社債と、同じ年限の国債のスプレッド(利回り差)は昨年10月、過去最低となった。それ以降、スプレッドは拡大している。
最近の債券市場の「けいれん」は、実体経済にも波及している。Wind資訊によれば、昨年12月に入ってから、89の発行体が起債を延期または中止した。こうしたケースは11月は32件だった。
BNPパリバの中国市場戦略部門トップ、クン・シャン氏は「クレジット市場は凍り付きそうになっている。市場が機能しなければ経済成長が危うくなり、今年は成長目標を達成できないかもしれない」と述べた。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwiS2dT--ajRAhXBFpQKHdalAOcQFggcMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10175227258939934692904582538230405270536&usg=AFQjCNFDeqhXPlYGIBtd5ASbEwQ-esWioQ
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