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「ポケモンGO」のプレイ画面
ポケモンGO、ミドル世代がいまだに飽きずにやり続ける謎…若者は飽きて大幅減
http://biz-journal.jp/2016/12/post_17510.html
2016.12.20 解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=A4studio Business Journal
2016年を語る上で外すことのできないメガヒットコンテンツといえば、スマートフォン(スマホ)向けゲームアプリ「ポケモンGO」だろう。配信開始から最初の1カ月でもっともダウンロードされたモバイルゲームなど、5つの項目でギネス記録を獲得したというニュースは記憶に新しい。
それだけではなく、“ポケノミクス”とも呼ばれる経済効果で、開発に直接的にかかわっていないとはいえ任天堂の株価が高騰し、ディー・エヌ・エーや第一屋製パンなどの関連銘柄の株価も上昇。このムーブメントに乗るかたちで、スマホ用モバイルバッテリーの売上が急増するなど各企業にも好影響を与えた。
その他、健康面への良い点などさまざまなことが話題になっていたが、国内で配信が開始された7月には900万に近いアクティブユーザーがいるとされてきたそのブームに陰りが見え始めている、という声もしばしば聞こえる。
数字で見ても、マーケティングリサーチに関する情報サイト、マーケティングリサーチキャンプによると、20代スマホユーザーの「ポケモンGO」の7月利用率60.70%に対し、11月中旬時点では29.90%と半減している。やはり「ポケモンGO」は一過性のブームだったのだろうか。立教大学の有馬賢治教授に話を伺った。
■ミドル世代の「ポケモンGO」使用率は微減
「確かに幅広いブームは一段落した印象があります。特に若者世代では、ゲームマニア中心に定着しましたが、現在では初期ほどの盛り上がりは見られません。それはモバイルゲームと日常的に接する機会が多い若者は、『ポケモンGO』を複数あるゲームのひとつにすぎないという捉え方をしているからかもしれません。ですが、ミドル世代にとってはその限りではないのでは、と私は感じています」
11月23日から1週間行われた感謝祭期間中は、若者が比較的少ないサラリーマンの街、錦糸町に多くの人が集まり大変な盛り上がりを見せた。同調査によると、40代スマホユーザーの「ポケモンGO」の7月利用率は33.6%で11月中旬時点が19.70%、30代にいたっては25.5%に対し23%と微減にすぎない。これはなぜなのだろうか。
「『集める』『育てる』『戦う』というシンプルなゲーム構成で、そのなかでも『集める』ために一定距離を歩かなくてはいけないという設定は、ミドル世代がそれまで親しんだゲームには少なかった要素であったと思われます。それが新鮮だったのでしょう。また、『ポケモンGO』で初めてスマホゲームに接した人がこの世代では多かったのではないでしょうか。この層がなぜ若者のように飽きずに続けているのかを分析すると、彼らは若者と違って新たにほかのゲームのルールを覚えることを億劫であると感じている面があるからかもしれません。また、世代的にリリースされているポケモンのキャラクターへの親和性から愛着を感じているのでしょう。また、健康のためのウォーキングなどのお伴に『ポケモンGO』を利用するなど複合的な要素もある。そのため類似ゲームにブランド・スイッチ(乗り換える)するという選択肢が生まれにくいのだと思われます。そういった観点から眺めると、『ポケモンGO』のミドル層固定ユーザー数の推移は、しばらくは大きく変わらないのではないでしょうか」(有馬氏)
■ピコ太郎同様、海外評価を重視する日本人
そして、ほかのゲームと違って、「ポケモンGO」が配信開始の段階でミドル層を取り込めた要因を有馬氏は次のように分析する。
「『ポケモンGO』は当初は欧米など海外でサービスが開始され、その後、逆輸入のようなかたちで日本に上陸しました。国内で配信される前に、海外での老若男女の盛り上がりの様子がメディアでも大々的に取り上げられていました。それも功を奏して、国内でも導入時に非常な注目を集めました。この展開の仕方がミドル層にも『話題になっているから自分もやってみよう』という心理を働かせたわけです。これがもし日本で先行配信されていたら、若者間だけでのひとつのゲームとして終息してしまった可能性は十分にあります」
さらに、タイムリーなネタでも同様のケースが見られるという。
「最近の話題でいえばピコ太郎のYouTube動画が大ブレイクしましたが、これも同じく海外アーティストであるジャスティン・ビーバーがお気に入りとしてツイートしてから世界で注目されるようになり、時間差で日本でも話題とされました。アイドルユニットのBABY METALも海外発信のアーティストとして逆輸入的に日本でも認知度が上がったいい例ですね。よきにしろ悪しきにしろ、世界で認められているものには注目してみよう、という傾向が日本の国民性には伺われるのではないでしょうか」(同)
日本発よりも海外発で話題になったコンテンツのほうが市場規模を広める上では効果的であると有馬氏。定着するかどうかはユーザーが実際に使ってみてどういった感想を持つかに左右されるが、特にミドル層以上にとっては、“世界的に話題になっている”というフレーズが触れる上での心理的抵抗をなくしているという。
一昔前であれば、海外からマーケティングを展開しようとすれば大変な費用がかかった。しかし、YouTubeをはじめ手軽に世界に発信できるようになった現代だからこそ、アイデアを持つ人にはチャンスが拡大しているようだ。「ポケモンGO」にもみられる新たなマーケティング戦略で、誰しもが世界的コンテンツをつくれるようになった時代になったといってもいいのかもしれない。
(解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=A4studio)
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