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FOMCによる利上げ
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52887135.html
2016年12月15日 在野のアナリスト
昨晩は国会会期が3日間延長されたものの、参院から戻されたカジノ法案が衆院で可決し、事実上国会は閉会しました。そんな中、公明都義が自民都連との決別を発表し、静かな波紋が広がります。これは都政ばかりでなく、国政選挙でも影響がある。何しろ公明は東京地盤を重視しており、創価学会をフル回転させて都議選を戦います。すると、国政選挙を行う際でも、公明都義は自民候補を応援し難くなる。なぜなら、敵対する自民都義がそこにはいるためで、表だって仲良くはしにくいのです。これは創価学会の婦人部にも影響するでしょう。公明都義も応援しない自民党候補を、何で自分たちが応援しなければいけないのか、と。つまり東京の自民地盤が弱体化することにもなるのです。
都議選は中選挙区だから、自民も公明も敵対候補だから、などとも語られますが、これは維新にすりよる国政での自民の態度も、大いに影響しての動きでしょう。自民と維新が近づけば近づくほど、埋没懸念もある。カジノ法案が本当に維新への謝礼として通したのなら、謝礼ももらえない公明の立場は? あんな異例で、異常なことをしてまで維新の顔色をうかがう必要があるのに、公明には何もない。自主投票にした公明で、山口代表が反対票をだしたことも、公明都議の動きを促した。自民党は公明のご機嫌とりをする必要に迫られ、別の意味でも自民は尾を踏まれてしまった感があります。
昨晩の米FOMCはちょっとしたサプライズになりました。0.25%の利上げは予想通り、ただ景気認識をまったく代えていないにも関わらず、来年の利上げを示すドットチャートでは、2回から3回の利上げと引き上げられたのです。これはFRBが現状の株式市場や不動産市場について、バブル的とみていることが原因なのでしょう。バブルは将来的にダメージが大きいので、少しずつ抑制するしかない。2回の利上げでは足りない、との意志の表れです。しかしさらに意外だったのは、ドル高について言及がなかった点です。
利上げ回数を上げたのですから、米金利はその分上昇する。ドル高による悪影響が徐々に現れる中で、ドル高牽制をしなかった。この放置の意味を個人的に推察するなら、恐らくトランプ政権誕生により、いずれ米国から資金が逃避する、と考えているためかもしれません。NAFTAの見直しやTPP離脱を示唆するばかりでなく、米雇用ファーストを訴えるトランプ氏の政策は、米投資を手控えさせる要因になりかねない。今の動きはいずれ見直される、との自信もある。バブルが退治されれば、否応無く米国から資金が逃げるのだから、といったところかもしれません。
それを窺わせるのがイエレンFRB議長の会見で、トランプ氏の政策には不透明性がある、と認めつつ、完全雇用を取り戻す策としての財政政策は明らかに不要、とトランプ氏の主張を退けてみせた。市場をバブル的にさせたトランプ氏の主張する政策は「明らかに不要」と述べたのです。つまり期待が剥落するだけで、バブルも終焉するだろう、とみていることになります。またドッド・フランク法(金融規制改革法)を堅持することが重要、として規制緩和への期待も萎ませようとした。FRBのバブル退治は、トランプ期待を剥落させることに主に注力されている、といえるのかもしれません。
円ドルは一時、118円をつけましたが、日中の株式市場では2円以上、円が急落したにも関わらず日経平均は20円程度の上昇。これだと、ドルベースでは大幅に下落したことになります。トランプ相場の賞味期限について、FRBがつけた注文。相場の暴走には一旦、冷や水を浴びせる結果になったのでしょう。ただ、冷や水を浴びせられても、まだ市場で過熱した動きは、一瞬にしてその水を気化させてしまうだけの熱量も、未だにくすぶっている状態です。しかしECBのテーパリング、FRBの利上げ、そして日銀の金利操作への転換など、市場に投入される薪は、着実に減ってきている。いつその熱と冷や水とのバランスが崩れるのか? 今後はそのバランスの見極めが大切なのでしょうね。
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