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雇用増やすか 自動化のパラドックス改めて検証
アマゾンはレジのない小型食料品店「アマゾン・ゴー」
By CHRISTOPHER MIMS
2016 年 12 月 14 日 13:12 JST
現金自動預払機(ATM)が登場した1970 年代以降、米国では銀行の窓口係の人数が2倍以上に増えた。自動化(オートメーション)が人間の雇用を「奪っている」いるとの懸念が改めて浮上しているが、ボストン大学法科大学院の経済学者ジェームズ・ベッセン氏はこの自動化パラドックスに言及。雇用と自動化は手に手を取って成長することが多いと話す。
マサチューセッツ工科大学(MIT)の経済学者デービッド・オーター氏は非営利団体TEDのカンファレンスで、農業や製造業で見られるように、機械が人間に取って代わることも当然あると話した。だが、経済全体がそうなることはなかったとしている。
労働階級の有権者が不満を噴出させた選挙の後、機械が人間に与える脅威が再びニュースに登場している。アマゾン・ドット・コムは先週、レジのない小型食料品店を展開する計画を発表した。
その3日後、ドナルド・トランプ次期大統領がCKEレストランホールディングスのアンディ・パズダー最高経営責任者(CEO)を労働長官に指名する意向を明らかにした。パズダー氏は、マクドナルドが最近発表したようなセルフオーダー(無人注文)方式の機械が、自社労働者の削減に貢献すると話している。
こうした流れは気がかりだ。だが長期にわたる経験的証拠は、自動化と発明による生産性向上が最終的には富の増加や物価の低下、消費者購買力の上昇をもたらし、ひいては雇用増加につながることを示唆している。
銀行の窓口係のケースでは、ATMの拡充によって銀行の店舗面積縮小、つまり費用抑制が可能になった。銀行は店舗の数を増やし、より多くの窓口係を採用したとベッセン氏は話す。
一方、米国の農業部門労働者は1900年には全体の40%を占めたが、現在は2%を下回っている。先進国では、より少ない人数でより多くの物を生産するようになったため、ここ数十年に製造業界の雇用が減少している。だが社会全体にとってはプラスになっている。
テクノロジーが仕事の量だけでなく質も変えたのは本当だ。デロイト(英国)のエコノミストであるイアン・スチュアート氏は産業革命発祥の地である英国での雇用の性質の変化を探るため、国勢データを1700年終盤までさかのぼって調べ、昨年に論文を共同執筆した。
この調査では、報酬の低い仕事も高い仕事も大幅に増えたことがわかった。
スチュアート氏によれば、逆説的だが医薬から経営コンサルティングまで、テクノロジーによる変化が最も顕著な分野の多くで雇用が最大の伸びを示している。「機械と人間は補完性が高いことがわかった」という。
そのように分岐した労働市場には悪影響が伴う。消えつつある製造職の大半はサービス部門の職に取って代わられ、医師やコンピュータープログラマーなど高技能労働者の稼ぎが増える一方、その他多くの人が豊かな層の快適さや健康を支えている。そのなかでの賃金伸び悩みは、現在のようなポピュリズム(大衆迎合主義)時代の到来を後押してきた。
オーター氏は「製造業が大量の雇用を抱えていた60、70年代はいい時代だった」と話す。「それはいい仕事を大量に創出し、多くの手や目を必要とした。いくらかの技能が求められたが、巨大な技能セットは要らなかった」と述べたうえで、そうした時代はほとんど過ぎ去ったと付け加えた。
それは、評論家や科学技術者、実務経験のないエコノミストの主張を後押ししている。今回はこれまでと違っており、台頭するロボット工学と人工知能(AI)の結合(既にロボットの警備員や自動運転トラックを生んでいる)により、多くの人が雇用に適さなくなるとの主張だ。
私はもっと楽観している。最近の進化にもかかわらず、AIが使われるのはたいてい画像認識や音声処理といった狭い分野だ。人間にはそれ以上のことができるため、私たちは新たな種類の仕事に移れる。
楽観しながらも、取り残される人たちを心配する声もある。シンギュラリティ・ユニバーシティ(シリコンバレー)のロブ・ネイルCEOは「常に起きてきたのとまさに同じことが起きている。私たちは進化し、仕事は変わっている」と述べたうえで、「大きな違いは、テクノロジーが急激なペースで動いているため、今回の変化は急務であることだ」と述べた。
前出のボストン大のベッセン氏によると、問題は「大量失業ではなく、人々をある仕事から別の仕事に移行させることだ」という。
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新興国市場、先行き決めるのはFRBよりも政治
トルコ軍部の一部勢力によるクーデターが失敗し、市民がデモに繰り出す中、駐車している車に乗り上げながら前進する戦車(アンカラ、7月) PHOTO: AGENCE FRANCE-PRESSE/GETTY IMAGES
https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-RD350_TURKTA_IM_20161208114620.jpg
By
IAN TALLEY
2016 年 12 月 14 日 18:13 JST
米連邦準備制度理事会(FRB)は14日まで2日間の日程で連邦公開市場委員会(FOMC)を開くが、新興国市場には前回FRBが借り入れコストを引き上げたときのような混乱は起きそうにない。
FRBは12月のFOMCでの利上げ見通しをかなり早くから市場に伝えてきたため、今回は新興国が危機に直面するとすれば、自らが招いた危機しかないだろう。
FRBが市場の意表を突いて債券買い入れ策の段階的縮小を示唆した2013年の「テーパリングかんしゃく」と15年のFRBによる利上げはどちらも、新興国の債券、為替、株式市場からの資本流出を加速させた。
ファゾム・コンサルティングのエコノミスト、ケビン・ローン氏はFRBの12月利上げについて、「(実施されたとしても)大半の新興国にとって恐ろしいことではなく、ちょっとした問題となる程度だろう」と述べた。
今回、FRBの利上げは相当前から予想されていたため、すでに投資家は14日に発表が見込まれる小幅利上げを見越して持ち高の調整を行ってきた。目下、新興国市場にとっては、FRBが12月にどう動くかよりも、米大統領選でのドナルド・トランプ氏の勝利を発端に広がりつつある苦悩の方がはるかに大きい。
中国を震源とする今年初めの世界金融市場の混乱から立ち直った投資家だが、国際金融協会(IIF)によると、過去3週間で新興国から正味150億ドル(約1兆7200億円)の資金を引き上げた。
新興国通貨バスケットの対ドル貿易加重実効レートは下落の一途をたどっている
Weak MoneyAn index of a basket of emerging-market currencies has steadilyweakened amid a souring outlook for emerging-market economies.THE WALL STREET JOURNAL
Source: Federal Reserve Bank of St. Louis
一部のエコノミストが「トランプかんしゃく」と呼ぶ、この新興国売りを引き起こした主な要因は以下の三つだ。
一つ目は、トランプ氏の予想外の勝利が生み出した不確実性を背景に、相対的に安全な米市場へ資金が逃避し、ドルが上昇する一方で他の通貨が下落したこと。二つ目は、投資家はトランプ氏が提案する経済政策を根拠に、次期政権下でFRBはより積極的に利上げを進めるとも考えており、実際にそうなれば新興国の金利上昇ペースも速まると予想されること。そして三つ目は、トランプ氏が掲げる通商政策によって、世界は新たな孤立主義の時代に突入するとの懸念が高まったことだ。
これから市場がさらに不安定さを増した場合に最も影響を受けやすいのは、金融危機がいずれ到来するとの警告を何年も前から受けていたにもかかわらず、経済の立て直しを怠ってきた国々だ。
HSBCのグローバル調査チームは顧客向けリポートで、「今のところ、最も打撃を受けやすいのは、海外投資家の国債保有率が高く、対外収支の弱い国で、特に南アフリカ、トルコ、メキシコ、マレーシアが挙げられる」とし、「メキシコ、南ア、トルコが政策改革の面であまり成果を挙げられていないことは助けにならない」と指摘した。
トルコ、南ア、ブラジル、ベネズエラはそれぞれ深刻な政治危機のさなかにあり、政府が政策を見直す余裕がないだけでなく、経済は損害を被り、投資資金の流出が加速している。中国の景気減速や2年間にわたるコモディティー(国際商品)価格の低迷でリセッション(景気後退)に陥った国もある中、こうした政局不安は世界にいっそう暗い影を落としている。
ブラジル、メキシコの両政府は経済効率改善に向けた政策をまとめ、一部の改革を実現させることで何とか市場を活気づけようとしてきたものの、投資家の信頼を得るにはまだ不十分だ。
一方、インドは、成長見通しを押し上げるはずというエコノミストからのお墨付きの政策を幾つか議会で可決し、投資家の信頼回復に成功した。
これこそが、ここ数週間でトルコとマレーシアの国債がインド国債よりもはるかに大きく売り込まれた理由の一つだ。
そしてこれは、今後1年間の新興国市場において相場変動の最大要因がFRBではなく政治となる可能性が高いことを示唆している。
News | 2016年 12月 14日 17:35 JST 関連トピックス: トップニュース
焦点:中国借金ブームけん引、ミレ二アル世代が変える金銭感覚
12月12日、中国の信用力の基盤を築いたのは、上の世代の倹約志向だが、借金に前向きなミレ二アル世代の若者たちが、この構図を塗り替えつつある。写真は4月、北京のカフェで、アリババが運営する人気支払いサービス「?蟻花唄(Ant check later)」の画面を見せる女性(2016年 ロイター/Shirley Feng)
Engen Tham and Adam Jourdan
[上海 12日 ロイター] - Ma Yiqingさん(24歳)は、典型的な中国の若者だ。頻繁にクレジットカードを使い、オンライン融資サイトでローンを組んで買い物をする。ピンチに陥ると、ありがたいことに身近な貸し手に頼ることができる。つまり、自分の両親だ。
1人っ子のMaさん、彼の母親、そして祖母にインタビューをすると、借金に対する姿勢がいかに急速に変化しているかが見えてきた。いわゆる「ミレニアル世代」(18歳から35歳に相当)は、かつてないほど、借金に肯定的なのだ。
中国の信用力の基盤を築いたのは、上の世代の倹約志向である。家計貯蓄はGDPの約50%に及び、世界でも最も高い水準に含まれる。
だが、Maさんや同世代の若者たちは、この構図を塗り替えつつある。彼らの前向きな借入意欲は家計向けの貸し出しを押し上げ、中国債務の中で急成長分野となっている。
マニュライフ生命のレポートによれば、彼らの借入比率はアジア諸国の同世代と比較しても高く、所得の18.5倍に相当する。これは親世代の数字を大幅に上回る。
──関連記事:アングル:倹約は美学、日本ミレニアル世代の消費スタイル
若者世代の積極的な消費・借入意欲は、金融機関やブランド、経済成長にとっては好機だが、急速に拡大する中国債務をさらに加速するという点ではリスクでもある。
今のところMaさんには、息子を溺愛する豊かな両親というセーフティネットがあり、借金の肩代わりが可能だ。彼は現在、チベット自治区のラサにあるベッドルーム1室のアパートに住んでいる。両親が暮らしているのは近隣のシャンナンだ。
「いつも父と母に頼っている。お金の点ではいつも助けてくれる」と彼は語る。5月にもレストランの開業資金を支援してくれるよう、両親に頼んだという。「頼みさえすれば(お金を)出してくれる」
<明らかな違い>
ミレニアル世代のクレジットカード債務を親が肩代わりすること自体、中国では珍しくない。だがミズーリ大学のルイ・ヤオ准教授(個人金融論)は、それが意外な結果をもたらす可能性があると指摘する。
「支払わないと何が起こるか、彼らは理解していない。『お母さんが払ってくれるさ』という発想だ」とヤオ准教授は言う。「明らかに、景気後退への心構えができていない」
次世代の子どもたちも、実はそれほど幸運ではないかもしれない。
高齢化する親を支えなければならず、中国の「一人っ子政策」が緩和されるなか、より多くの子どもを養う可能性もある。高齢化の進む中国人口はすでに減少局面にあり、これは就業者が非就業者を支える金銭的負担が重くなることを意味している。
Maさんは、友人たちに比べれば倹約している方だと自身を語る。彼は銀行系のカードを使い、テクノロジー大手企業のアリババ・グループ・ホールディング(BABA.N)の人気支払いサービス「?蟻花唄(Ant check later)」を利用している。
親世代とは大違いだ。彼の母親は49歳だが、クレジットカードを使い始めたのは、ほんの3年前だ。
「両親は当座借越ができなかったから、実際のところ、浪費とは無縁だった」と彼は言う。
その差は明らかだ。中国の個人向け融資残高は過去6年間だけで300%近く増加し、10月には約23兆5000億元(約392兆円)に達した。コンサルタント会社のミンテルによれば、この数値は今後5年間で2倍以上増加し53兆元に迫りそうな勢いだという。
BMIリサーチによれば、家計債務のなかで最大のシェアを占めるのは住宅ローンだが、クレジットカード債務と消費者金融の比率も、2015年のわずか4.6%から、現在16%まで増大している。
「最近の若い世代は、私の世代とは態度がまったく違う」とMaさんの祖母、Wei Chunyinさん(76歳)は語る。1960年代に育った彼女が借金をしたのはだだ1度きり、それもわずか100元(約1600円)だったという。
「私たちはとても倹約し、勤勉だった」と彼女は言う。「衣服は着られればいい、お菓子もろくになく、職場から支給される食べ物だけ食べていた」と彼女は言う。
<有望な消費世代>
中国の現代史において、比較的豊かで社会も安定している時代に育ったのは、Maさんの世代が最初となる。彼らは上の世代に比べ、教育水準が高く、経済的にも恵まれている。
ボストン・コンサルティング・グループとアリリサーチの予想によれば、この世代が2020年までの消費成長の65%を担い、総消費支出に占める割合も現在の45%から、53%へ高まるという。
「この世代の考え方を知ることは非常に重要であり、彼らを無視するのはリスク覚悟となる」とヤム・チャイナ・ホールディングス(YUMC.N)を率いるミッキー・パント氏はロイターに語った。
銀行もこの世代のポテンシャルを見過ごしておらず、ローンの対象として特に狙いをつけている。
「行内の評価が、若い消費者グループを重視するよう工夫されている。たとえば現場の営業担当が若い顧客と成約すると、1.3倍のボーナスを得る」と招商銀行のクレジットカード部門で働く職員は言う。「だから、誰もが若い世代との契約に躍起になっている」
この戦略について、招商銀行は若い世代向けのクレジットカード商品をたくさん用意していると説明している。
ミレニアル世代には、いざとなれば頼れる子煩悩な親がいることを貸し手側が承知している場合が多い、と銀行関係者は語る。
「深読みすれば、ポスト90年代の親、つまり1960年代や70年代に生まれた世代は、まだ引退しておらず、金銭的にはかなり安全だと考えられる」。大手都市銀行のクレジットカード部門に勤める債務カウンセラーはそう指摘する。
Maさんの母親と地方気象台に勤める国家公務員の父親は、中国の他の親たちと同様、息子が仮に債務不履行に陥ったとしても、当面は金銭的に支援せざるを得ない。
母親のZhen Yinchunさんによれば、彼女の若い頃は、収入の3分の1程度は貯蓄に回していたという。息子とは対照的に、お金を使う先がなかったからだ。家族のなかで、息子が借りた金を返すかどうかという話は定番の冗談になっている、と彼女は語る。
「私は『これは貸すのだ』と言い、息子も同意する。しかし、これまでのところ、彼が返済したことは一度もない」
(翻訳:エァクレーレン)
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