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正月用の千円のかまぼこ、なぜボソボソで不味い?加工デンプンまみれ、3カ月冷凍…
http://biz-journal.jp/2016/12/post_17455.html
2016.12.14 文=河岸宏和/食品安全教育研究所 Business Journal
「船上すり身」といわれる、釣った魚を船の上で加工してすり身にしたかまぼこは非常に美味です。しかし、一般的には「陸上すり身」といわれ、スケソウダラ、ホッケ、イトヨリダイ、タイ、アジ、イカ等を、陸揚げした後に工場ですり身に加工します。
鮮度、品質の良いすり身を使用すると、プリプリのかまぼこができます。逆に、品質の悪いすり身を使用すると、食感が悪くなりやすいのです。その場合、卵白、小麦粉、加工デンプンなどを使用して食感を良くするのです。
しかし、鮮度の良いすり身を使用したかまぼこと、デンプン等を加えたかまぼこは、食感やうまみが大きく異なります。おいしいかまぼこを食べるためには、値段よりも原材料表示をよく確認して、でんぷんや卵白の含有率が低く、加工デンプンが配合されていない商品を選ぶことが大切です。
ちなみに、かまぼこが一番売れるのはおせち料理を準備する年末です。かまぼこメーカーは、10月くらいから正月用のかまぼこを製造し、凍結して年末まで保存します。その製品には、解凍後の賞味期限をすでに表記してあります。
凍結、解凍を経たかまぼこは、凍結していない物よりも食感が劣ります。正月にしかかまぼこを食べない方は、あまりおいしくない食べ物と認識しているかもしれません。正月用のかまぼこは、1000円以上する商品がほとんどです。スーパーマーケットの売り場で購入するときには、「このかまぼこは、できてから凍らせていませんか」と必ず確認してください。凍らせたかまぼこでは、ぼそぼそして本来のおいしさを味わうことができません。
クリスマス前までに購入すると、製造されてから長期間凍結されていないおいしいかまぼこが、安く手に入る可能性が高いのです。
(文=河岸宏和/食品安全教育研究所)
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