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なぜ内需縮小? 幻の秘儀「三年殺し」を喰らった日本経済=内閣官房参与 藤井聡(MONEY VOICE)
http://www.asyura2.com/16/hasan116/msg/321.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 12 月 01 日 20:11:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

             From 首相官邸ホームページ   


なぜ内需縮小? 幻の秘儀「三年殺し」を喰らった日本経済=内閣官房参与 藤井聡
http://www.mag2.com/p/money/28123
2016年12月1日 MONEY VOICE


記事提供:『三橋貴明の「新」日本経済新聞』2016年11月29日号より
※本記事のタイトル・本文見出し・太字はMONEY VOICE編集部によるものです

消費増税による「破壊的インパクト」が、ゆっくりと確実に日本を殺す

■「三年限りの命だぜ…」

消費税が増税されたのが、2014年4月。あれから二年半以上が経過し、今やもう「三年目」となってしまいました。

【関連】日本国民に知らされない「四期連続マイナス&ゼロ成長」の真実=内閣官房参与 藤井聡

思い起こせば、消費増税「前」には実に様々な議論が国民的に展開されました。筆者はそんな中、5年近くも前の2012年3月22日、参議院予算委員会の公聴会で「消費増税」に対する「反対派」の学識経験者として招聘され、意見陳述を求められました。

※口述の様子は下記を、
http://www.youtube.com/watch?v=2U5vCjS0O3U&feature=related
また、その際の正式の発言録は国会の正式の下記HPをご参照ください。
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/180/0029/18003220029001a.html

その際、消費増税の日本経済に対する「破壊的インパクト」について、次のように発言いたしました。

「増税後すぐには影響は出ないのですが、どのケースでも三年目辺りから景気が大きく減速します。

これは、ある年次の消費税増税のインパクトは数年間、単年度ではございません、数年間続くこと、そして、三年ほどたてばその前年、前々年の増税インパクトが累積をして大きく景気が減速していくこと、これが原因でございます。

言わば、消費税増税は幻の格闘技の技の三年殺しのような効果を持つわけでございます」
※参考:http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/180/0029/18003220029001a.html

(※この際に引用したグラフは下記資料の4頁です。なお、この頁にも「三年殺し」と指摘いたしております。http://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/tba/images/stories/PDF/Fujii/201201-201203/presentation/20120322councillors.pdf

(※ちなみに、この「三年殺し」という格闘技の秘技は、しばしば格闘技ファンの間で噂されるものですが、例えば筋肉少女隊の大槻ケンヂ氏も、名曲『イワンのばか』の中で、次のように紹介しておられます。

三年殺しを知ってるかい、
ロシアのサンボの裏技さ、
三年限りの命だぜ…
あれから季節はめぐりゆき
確かに昨日で三年目

引用:J-Lyric.net 筋肉少女帯『イワンのばか』作詞:大槻ケンヂ/作曲:橘高文彦

(この大槻ケンヂ氏のイワンのことはさておくとしても)日本国民としてはやはり、我が国が増税三年目にして、どうなっているのかは大変気になるところ。

■ついに「三年殺し」が日本経済でも実現しつつある

ついてはこの度、内閣府の統計値を用いて検証したところ…幸か不幸か、この四年前の指摘通りに、「三年殺し」の状況が日本経済において実現しつつあることが分かってしまいました。



ついては、詳しくこのグラフを解説しましょう。

このグラフには、名目GDPの成長率(名目成長率)と、その名目GDPから輸出入の影響を除去した「内需」についての名目GDPの成長率(内需・名目成長率)を示しています。

(※ちなみに、名目GDPに比した「純輸出」(輸出から輸入を差し引いた値)の大きさ(絶対値の水準)の割合は、過去12年間の平均でたった「1.2%」に過ぎません。つまり、名目GDPの99%近くが実は「内需・名目GDP」で占められているわけです。)

さて、上記のグラフの「名目GDP」(灰色の線)に着目すると、リーマンショック後しばらくマイナス成長の時期がありましたが、アベノミクスが始まった2013年以降、一貫して「プラス」であることがわかります。

しかし(以前も別記事で指摘しましたが)、消費増税後、内需が大幅に縮小し、「輸入」が大きく低下し、そのあおりを受けて名目GDPが大きくなってしまっているのが実態です(名目GDPは、とにかく輸入が減れば大きくなるものなのです!)。いわば、その名目成長率は、輸入減少によって、見かけ上、増えているように見えているだけ、という次第。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2016/11/15/asyuracom-223/

その結果、名目成長率(灰色線)では、「増税の影響」がほとんど分からなくなっているのですが――内需・名目成長率(黒線)に着目すれば、「増税の影響」をくっきりと見てとることができます。

増税以後、内需成長率は右肩下がりに低下していき、三年目にして明確にマイナスの水準に至っているのです。そして今、内需成長率は三期連続(前年同月比で)「マイナス成長」の状況に至っています。

もう少し詳しく言うなら、消費増税翌年の2015年1−3月期にも内需成長率は一度「マイナス」に突入していますが、マイナス成長は一期だけで、その後回復し「プラス」成長になっています。つまり、増税二年目よりも三年目の方がより激しく内需が縮小しているのが実態なのです。

■消費増税さえなければ、日本経済はデフレ脱却を果たしていた

そもそもここ数年で三期も連続で内需名目GDPが縮小したのは、2011年の大震災直後の期間だけ。つまり、東日本大震災が日本にもたらした経済ショックと同程度のショックが、消費増税の「三年殺し」によってもたらされたという次第です。

そもそも消費増税直前には、金融政策のサポートを受けつつ10兆円の補正予算を組んだアベノミクスのあおりを受け、3〜4%もの「内需成長率」を記録していただけに、返す返す、消費増税さえなければ――と悔やまれてなりません。すなわち、消費増税を行わず、初年度のアベノミクスと同様の財政政策をしばらく継続してさえいれば、日本経済はデフレ脱却を果たしていた可能性は極めて高かったのです。

とはいえ、今となっては後の祭り。我々は今できることに、全力で取り組まねばなりません。

まずはこのグラフが明確に示している、消費増税の「三年殺し」の破壊的インパクトを明確に認識しつつ、次年度当初予算、第三次補正予算、そして、次年度当初予算の全ての機会を徹底的に活用し、大型の景気対策を継続していくことができれば、この消費増税インパクト「三年殺し」を乗り越えることは決して不可能ではありません。

政府の的確な状況認識と、理性と勇気ある決断を心から祈念したいと思います。

追伸:あるべき経済政策については、是非下記をご一読ください。
https://goo.gl/Jcqhm0

【関連】「TPPは中国包囲網」というまやかし。亡国の全農解体を阻止せよ!=三橋貴明

【関連】「普通に暮らす」という戦い。日本はあと25年で後進国化する=内閣官房参与 藤井聡

【関連】豊洲市場「空洞」騒動の真実。なぜデマが世論を席巻するのか?=内閣官房参与 藤井聡



 

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コメント
 
1. 佐助[4061] jbKPlQ 2016年12月01日 22:02:00 : EPbzpPtFcg : JZu5dAhutnk[200]
「背景」
前回の80年代のバブルの崩壊では、日本の企業は売上を三年間で半減させた。そして、不動産価値は十分の一以下になった。だから、不動産暴落の打撃が軽微だった企業は、輸出入を拡大し、店舗を拡大して成長することが可能だった。

しかし、売上を越えた借金を、不動産価値で支えていた有名企業は、政府のてこ入れにもかかわらず、必ず消滅する。そして、生き残った企業も、既存店の売上や国内販売の売上高の低下を解消できないまま、経済指数三分の一以下という長期不況に突入しなければならない。

そして「貧乏人には我慢、自己責任,金持ちには借金棒引き救済では、バブルの発生は避けらないし、回復する時間を長期化する」

貧乏人の我慢とは、自己破産のハードルを高くし、年金や生活保護を減額し、増税することである。

「本物とニセ物の区別ができない自民党政治家」

本物の長期ブームは、三年間もかけて市場を拡大して認識されるのに対し、ニセ物のファドは、最初の年をピークに突然登場するため、記憶に残る。これが三本の矢・アベノミクスである。日本のマスコミは,このニセ物を,本物だと煽ったのである。恐ろしや。

そしてこのニセ物を消費者の尺度が混乱させ消費税を上げた。そのため、市場全体に買控えを発生させ、売上を縮小させた。しかもこの状態で年金のカットや保険の増税をやると,何をしても取り返しがつかなくなる。

そして、多数派と少数派が交代する長い期間は、時代を区分する道標の役目としてしか描写されない。かくして、歴史の真の教訓は沈殿し忘却され、人類は過ちを繰り返すのです。

本物の長期ブームの先覚期(3〜4年間)は、過去の経験を否定されるために認識できない。


「景気上昇期と景気下降期のトレンドを認識できない政府・官僚」

なので国の景気循環は、長期の景気下降期には、三年半前後の景気の山と一年前後の谷の長さが反転し、山は一年前後しか回復することができない。

ただし長期の景気上昇期は、山が三年半前後と長く、谷は一年前後と短い。そのため、「不景気の時こそ先行投資せよ」と思考し行動する経営者が成功をおさめることができた。だが、スーパーバブルによる長期の景気下降期には、この経験則は全く通用しない。

そして、短い山で景気が復活したと喜んだ翌年は、より一層の不況に見舞われる。

日本の経済は2007〜10年に第二次世界信用収縮と金融大恐慌が同時にスタートしている。ドル一極からユーロ・円三極への機軸通貨の多極化への移行が根因。この対策をすればすべて解決する。しかし日本政府と企業は既得権益の原発を守るために経済は未曾有の地獄絵図化に向う。


2. 2016年12月02日 07:37:34 : jXbiWWJBCA : zikAgAsyVVk[525]

消費増税より、少子高齢化と反グローバリズムの影響の方が大きい。


3. 2016年12月02日 19:46:33 : 2LiKY8ftgY : PTfAaIrqs6s[329]
石の上 三年耐えて 転げ落ち

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