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サイト「アマゾン」より
アマゾン、東京全23区で1時間以内配送へ…極限の効率的物流システムの秘密
http://biz-journal.jp/2016/11/post_17300.html
2016.11.28 文=雨宮寛二/世界平和研究所主任研究員 Business Journal
アマゾンジャパンは11月15日、インターネットで注文を受けた商品を1時間以内に届けるサービスの対象地域を、東京23区全区に広げると発表した。2015年11月19日に開始したこの「Prime Now(プライム ナウ)」サービスは、丸1年で23区における高速配送を実現したことになる。取扱商品も開始当初の1万8,000アイテムから3.5倍の6万5,000アイテムへと増やしている。
それではいったい、アマゾンはこの高速配送をどのようにして実現しているのか。その起点となるのが、フルフィルメントセンター(専用倉庫)である。今般、豊島区に新設して合計で都内に5カ所設け、配送の全体最適化を完了した。
都内に設けた専用倉庫は、小田原にあるような大型な在庫・配送センターではなく、低層階の小ぶりな建物である。いずれにしても、ロジスティクスが十分に計算しつくされている。これまでアマゾンは、シックスシグマに始まり、LIFO(後入先出法)、やFIFO(先入先出法)、ピックツーライト方式、ウェーブ方式、LPS(リーン生産方式)など、さまざまな製造管理方式や在庫の評価方法を導入し試してきた。
これらの方式や方法は大規模な専用倉庫で試され、作業員の生産性を高めるとともに、その精度と信頼性を着実に高めてきた。
だが、最適化が図られた専用倉庫だけでは、恒常的な高速配送の実現は不可能である。プライム ナウでは、足回りのさらなる効率化を追求した。たとえば、豊島区の専用倉庫では、注文を受けると商品を即座にピックアップして、軽自動車で直接注文顧客先に向かう。
■フルフィルメント by Amazon
ここでの課題は配送を担う人材の確保である。とりわけ配送ドライバーの確保はインセンティブ面で深刻な問題を抱える。通常、ドライバーのインセンティブは1件の荷物の受け渡しが完了するごとに支払われる仕組みを採るので、注文顧客が在宅し一度の配送で荷物の受け渡しができれば、ドライバーにとってもっとも効率的にインセンティブが得られることになる。
一方不在の場合には、訪問回数が増えるごとにドライバーの配送コストは増加し非効率となる。核家族化率や夫婦共働き率が相対的に高い都内の場合、1回の配送で受け渡し完了となるのは全体の半数程度で、場合によっては、注文顧客からの再連絡で再度訪問しても不在となるケースが多い。この点、アマゾン・プライムの場合、注文して1時間以内での配送が可能となることから、インセンティブの効率化を図るうえで有利に働くことになる。
このように最適化が図られた専用倉庫を基盤にした効率的な物流ネットワークにより、1時間配送を実現するに至ったアマゾンジャパンが見据える将来型は、米国ですでに展開している「フルフィルメント by Amazon」の日本展開であろう。インターネットで注文されたすべての商品が、アマゾンジャパンが構築した効率的な物流ネットワークに乗り注文顧客に届けられる日が、近い将来訪れるかもしれない。
(文=雨宮寛二/世界平和研究所主任研究員)
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