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グーグルを驚愕させた日本の小さなグローバル企業をご存じか? 「一体、何者なんだ!?」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50280
2016.11.27 現代ビジネス編集部
■外国人だらけのオフィス
話題書『グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポンの企業』(山川博功・著)、そのニッポン企業の名はビィ・フォアード。京王線調布駅から徒歩数分のビルの中にある。
エレベータを降り、オフィスの中に入ると、仕切りのないオフィス内にはダダッとPCが置かれた机がならぶ。一見どこの会社でも見られるような光景だ。
しかし、ちょっと違うのがなかにいる社員たちの顔ぶれ。黒人に白人、アジア系だけれど、明らかに日本人とは違う人々も。彼らが日本人と混在して働いているのだ。
オフィスの風景
なにしろ社員数173人中、外国人が54人。出身の国籍も26ヵ国に及ぶ。なかには日本に5人くらいしかいないと言われるソマリア人のうちのひとりも働いているという。
社内で流通しているのは、日本語と英語のちゃんぽん、ロシア人とパキスタン人が仕事の話を日本語でしている隣では、日本人とカメルーン人が英語で話しているという具合。それがこの会社の日常の光景だ。いったいなぜ? 著者でもある山川博功(ひろのり)社長に話を聞いた。
「世界中の顧客に対応しようと思ったら増えた。いまでは30言語に対応しています」
1971年福岡県出身。株式会社ビィ・フォアード、株式会社ワイズ山川代表取締役。1993年明治大学文学部卒業後、東京日産自動車販売株式会社入社。96年に退社し、転職を繰り返した後、97年中古自動車買取業の株式会社カーワイズ入社。99年にグループ内で独立し、有限会社ワイズ山川を設立。2002年より中古自動車輸出を開始、2004年に中古自動車輸出部門を分社化、株式会社ビィ・フォアードを設立
■アフリカでは圧倒的な知名度
ビィ・フォアードは、中古車と中古自動車部品を海外に売る会社である。もともと中古車買い取りを専門にやっていた山川氏が「海外に売ったら儲かるかも」と考え、2004年に輸出専門部門の会社として設立。
何回か痛い目にもあったが、失敗を生かし急成長。昨年度の年商は約500億円に達した。現在取引先は世界125の国と地域に及ぶ。そしてその販売手段はインターネット。
ビィ・フォアードは日本でいちばん売上の大きい越境ECサイトを運営している企業でもある。
日本ではまだ無名のこの会社だが、アフリカはじめ新興国では圧倒的な知名度を誇る。
「たとえばタンザニアに出張に行くとき、会社のジャンパーなんか着ていると、空港で、おー、おまえはビィ・フォアードの関係者かと声をかけられる。私が社長だとわかると、『おーい、ここにビィ・フォアードの社長がいるぞ』と大声を出されて人がわらわらと寄ってくる(笑)。なんか芸能人になった気分です」
ビィ・フォアードはそれだけブランドになっているのだ。街に出ると、よくビィ・フォアードのステッカー貼った日本車をみかけるという。
なにしろタンザニア、ザンビア、モザンビーク、コンゴなどのアフリカ諸国では、Google、Facebook、Instagramなどと並んでbeforward.jp(ビィ・フォアード)がサイトの人気で上位を争っているのだ。
その実態を知ってびっくりしたGoogleの副社長が、山川社長に話を聞きたいと急遽来日してきた。
ビィ・フォアードの人気の秘密は注文してから商品が届くまでのスピードの速さと、価格の安さ。サイトを見るとクルマの状態もよくわかるように工夫されているし、疑問があった場合はメールで問い合わせればすぐに自分の国の言語で対応してもらえるので安心感もある。
「ビィ・フォアードがやるまで、アフリカから注文しても届くまで3ヵ月以上かかるのは当たり前、以前はドバイ経由で運んでいたので、その間に中間業者も入って、クルマ代以外の輸送費や経費もバカにならなかった。
しかし日本からタンザニアや南アフリカへの直行便を開拓したので、いまでは1ヵ月ちょっとで現地に届く。値段もはるかに安くなりました」
それにしてもなぜアフリカ?
「サイトに載せていたら、たまたま来たのがアフリカのお客さんだったんです。そこから徐々に口コミで評判が伝わった。売れ始めてからこちらも現地でCMを打ったり、ノベルティを作ったり。それがまた評判を呼んで広まった」
トライ&エラーを繰り返せるのが、ECサイトの良さだという。
ファンがノベルティをもとに自分で子ども用Tシャツをつくり、愛娘に着せて写真を送ってきた(ザンビア)
■現地の人に任せる
ところで、よくアフリカビジネスの難しさに、商習慣の違いや制度の違いがあげられることが多い。
ビィ・フォアードはどうその難問をクリアしているのだろうか?
「現地のことは現地の人に任せてあります。
もともと現地で通関をやっていた業者が、うちの売上げが多いのを見てパートナーになりたいと言ってきたので、その中から実績のある大手を選んで手を組みました。システムの教育などはしますけど、資本関係はない。向こうもビィ・フォアードと付き合っていると儲かるとわかっているから、ズルはしないですよ」
「実際によく法律は変わるし、役人への賄賂が必要という話も聞くけど、そうした現地のことはすべてパートナーに任せてこちらはノータッチです。だからリスクもない」
ビィ・フォアードが力を入れたのは、とにかく使いやすいサイトを作ること、そして流通網の構築だ。
アフリカに関しては、日本からの直行便を新たに開拓しただけではなく、港に着いてからのザンビアやマラウイといった内陸国への輸送ルートも開発した。キャリアカーの使える国はキャリアカーで運び、悪路などでキャリアカーの使えない国へは、商品のクルマを行き先別に数台ごとにキャラバンをつくって直接運転して運ぶ。
運転するのは現地のパートナーが雇ったドライバー。しかも、ネットを使って、いまどこまで運ばれているか「見える化」をすることで、顧客満足度をあげている。日本では当たり前のシステムだが、アフリカではこうしたシステムはいままでなかった。
まさに日本からアフリカ各国へ、新たな物流網を築きあげたのだ。
■日本製品を世界へ
最近好調なのはモンゴルや、パナマなどのカリブ海諸国。これの地域へは外国人社員が積極的に開拓を始めたのが大きい。
「モンゴル人の社員がモンゴルでうまくいったのを見て、ほかの社員も次は自分だといろいろ積極的に提案してくるんです。彼らは本当に意欲的。叱られてもめげないしね(笑)。とにかくいろいろチャレンジする。ダメだったら撤退すればいい」
■夢はでっかく新興国のアマゾンだ
「アマゾンだってまだ新興国では流通網持ってないですよ。せっかく中古車で新たな流通網を開拓したんだから、それを使ってほかの日本製品も運べたらと思います」
「この仕事をやっていて感じるのは、日本製のクルマは本当に品質がいいということ。10年落ちのクルマでも中国製の新車より故障が少ないしね。だから品質の良い、現地の人に喜んでもらえるような日本製品をどんどん運べるようになりたい。一緒にやってくれる人、募集しています!」
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