★阿修羅♪ > 経世済民115 > 624.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
「トランプ相場」はいったん終了の懸念がある 長期では米国株も米ドルも上昇の可能性(東洋経済)
http://www.asyura2.com/16/hasan115/msg/624.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 11 月 13 日 18:51:15: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

NYダウは最高値、ドル高と「トランプ相場」は想定以上に強い。だが懸念材料が消えたわけではなく、好調な相場はいったん終了か(写真:Abaca/アフロ)


「トランプ相場」はいったん終了の懸念がある 長期では米国株も米ドルも上昇の可能性
http://toyokeizai.net/articles/-/144904
2016年11月13日 馬渕 治好 :ブーケ・ド・フルーレット代表、米国CFA協会認定証券アナリスト 東洋経済


トランプ氏が、米国の次期大統領に決定した。そのこと自体が意外であったかどうかは別として、その直後の日本株の暴落や急速な円高は、事前に「トランプがもし当選すれば、市場は不透明感から波乱に見舞われるだろう」として唱えられていたような市場の動きであり、意外性は乏しかったと言える。また、「いずれ内外株価や外貨相場は、落ち着きを取り戻すだろう」という見立ても、かなり広い範囲で共有されていた感が強い。

■想定外に強い「米大統領選後」の相場

しかし、早々に投票翌日から、米国株価が上昇色を強め、ニューヨークダウ工業株指数が史上最高値を更新していることについては、株価の戻りがこれほど早いと見込んでいた向きは極めて少なかったのではないだろうか。

またそれにつれて、米ドルの対円相場も、急速な戻りとなった。加えて、内外株式市場では、たとえばトランプ氏が「インフラ投資に力を入れる」と語ったことを受けて、個別に建機などのインフラ関連銘柄が買い上げられている。全体観による株価上昇だけではなく、個別銘柄にも買いが入っているというのは、投資家の積極的な姿勢が表れていると言える。

長期的な観点では、トランプ政権は、経済面に限れば、事前に懸念されていたほどひどい政権にはなりにくいだろう(外交や安全保障、米国内で表面化した階層間の対立といった点については、他の専門家に論を譲りたい)。というのは、トランプ氏は実業家であるため、経済的な感覚を全く欠いているということはないし、そもそも経済を活性化したいはずであるからだ。

加えて、米国は「ポリティカル・アポインティー」(政治任用制)の国だ。すなわち、政権が交代すると、各省庁のトップはもちろん、少し下の階層まで、管理職が一気に交代する。

現在ホームページでは、トランプ氏の政権移行チームは、4000人以上の希望者を募っている。これをチャンスと見て、有能で前向きな人たちが、決してトランプ氏自身の方向性には共感をしなくとも、登用を希望してくる。優秀なスタッフが集まり、新大統領に進言すれば、非常識な政策はとられにくくなる。

またそもそも米国は、民間企業が政府を当てにせずに、自力で利益成長を目指す文化がある。経済政策が経済に全く無縁だとは言えないが、民間主導の米国経済の長期成長、という姿は揺らがないだろう。  

この点で、長期的には米国株価の上昇や米ドルの上昇(ただし極めて緩やかなもの)を予想しているが、目先の相場は、反動安をみせる恐れが十分残っている。

■プラス面だけを見て「先走る市場」のリスクに注意

たとえば全体観としては、選挙戦が中傷合戦の様相を帯び、具体的な政策論争に至らなかったため、市場はこれまでのトランプ氏の発言などから、将来の政策を予想し、経済にプラス、特定の産業にプラスとして、先走っている。

しかしトランプ氏が、現実を踏まえ、自身の過去の発言から路線変更する可能性がある。あるいはトランプ氏自身は、これまでの発言に沿った政策を打ち出そうとしても、周囲のスタッフや議会共和党(特に穏健派)に、翻意を促される展開もありうるだろう。

個別の政策をみると、インフラ投資の拡大は、おそらくありうるだろう。現時点では、交通インフラを中心に、5500億ドルの投資を行なうとの意向が表明されている。

また、法人税の減税の方針も、今のところ強く打ち出してきている。これが経済全般にプラスだとして、株価は上昇し、長期金利も10年国債利回りが2.0%を超えてきている。米ドル相場は、米国経済の拡大、米株価の上昇、それを受けた自然な金利上昇と解釈し、今のところ対円で強含んでいる。

しかし、公共支出を拡大し減税すれば、財政赤字が拡大する(もちろん、そうした財政政策により景気が拡大し、法人税収や所得税収が自然に増えて、財政が改善する、という可能性はゼロではないが)。こうした解釈が主流となってくれば、長期金利の上昇は財政悪化要因によるという「悪い金利上昇」と理解されて、米ドルの売りにつながる展開が否定できない。

また、長期金利の上昇が緩やかであればよいが、急速なものとなると、それが株価を押し下げ景況感を悪化させうる。この場合も、米ドル安の局面が生じそうだ。

そもそも為替相場については、トランプ氏の姿勢が米輸出産業の雇用を守る、という立ち位置であるため、米ドル高けん制はたびたび行なわれるものと懸念される。

金融業界の規制緩和が成るかどうかも、注目される。2008年のリーマンショック時の反省に立って、ボルカールールなどにより、金融機関の自己資金運用などを縛ってきたのが、オバマ政権の基本路線だった。

トランプ氏はこうした規制を緩める方向だと表明しているため、直近では、市場は金融株などをはやし、買い上げる動きを示している。

■不満の矛先が向かいやすい金融界に肩入れできる?

ただし、トランプ氏が支持された背景には、格差に対する不満があることを忘れない方がいい。

格差に対する不満の矛先は、2011年の「ウォール街を占拠せよ」の運動にも表れていたように、金融証券界に向かいがちだ。こうした世論を背景として選ばれたトランプ新大統領が、金融・証券界に肩入れするようにみえる政策をとることができるかどうか、個人的には大変疑問視している。

もし筆者の見立てが正しければ、金融株は反落を余儀なくされるだろう。また、現在の米国株式市場全般に、金融証券界の運用規制緩和により、リスクマネーが大いに流れ込むという期待があるのなら、それも裏切られる恐れが強い。

以上のように、トランプ新政権下の米国株式市場や米ドル相場、あるいはそれを投資環境とした日本株などの行方については、長期的には楽観しているものの、当面は警戒姿勢を解くべきではないと考えている。

さて、今週の国内株式市況だが、市場を大きく左右するような材料(イベントや経済指標など)が見出しにくい。前述のような、トランプ新政権の今後の経済政策についての思惑に、日米の株式市況や米ドル円相場が動かされる展開となろう。

今週の日経平均株価は、足踏み色を強めると考え、レンジとしては、1万7100〜1万7600円を予想する。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2016年11月13日 23:50:26 : sihxaiMwqs : anC@0tV0fHg[3]
可能性だけなら何でもあるわ

2. 2016年11月14日 02:43:57 : EEWQqv4lnA : WNye40fPKNk[1]
こういう荒すぎる値動きをすると、一般投資家は引くしかない。

ましてや元々日銀介入で、人気薄れぎみ。

その上でこの大出来高。記事のようにしばらく足踏みか、下手すると、今年の天井をつけた可能性もある。


3. 2016年11月14日 10:47:53 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-7441]
FX Forum | 2016年 11月 14日 09:54 JST
関連トピックス: トップニュース
コラム:共和党完勝でドル高再起動、120円も視野=山田修輔氏

http://s4.reutersmedia.net/resources/r/?m=02&d=20161114&t=2&i=1161539421&w=&fh=&fw=63&ll=&pl=&sq=&r=LYNXMPECAB03W
山田修輔バンクオブアメリカ・メリルリンチ チーフ日本FX株式ストラテジスト

{東京 14日} - 2017年は、2016年とは打って変わって「円安の年」になると筆者は予想している。共和党完勝は、ドル円上昇シナリオの阻害要因ではなく、上振れ要因となるだろう。

「トランプ米大統領=円高」という見方は確かにある。米連邦準備理事会(FRB)の金融政策運営や外交安全保障への影響、ドル安誘導の可能性、そして何より不確実性の上昇を考慮すると、短期的には円高となりやすいことは当社も予想してきたことである。

しかし、筆者は米国選挙のインプリケーションは財政政策を通したものになると論じてきた。複数のシナリオの中で、大統領選と上下両院での共和党完勝がドル高、金利上昇の最大の要因になり得ると9月にも書いた。

共和党完勝は、米国政治のねじれ解消と財政拡大を意味するため、ドル高、金利上昇につながる。不確実性上昇に伴う短期的なリスクオフの動きがひとまず限定的だったことは、こうした見方が米国投資家に共有されている可能性を示唆している。

もちろん、短期的には上下動が繰り返される恐れはあるし、何よりトランプ次期政権については不確実性が大きい。まずは、トランプ氏の閣僚人事や1月の一般教書演説の中身を確認する必要があろう。

<トランプ版「本国投資法」もドル高を後押しか>

ただ、米国政治において一党が大統領選と議会選を完勝するのは稀なことだ。1965年以降の51年間で見ると、一党が大統領のポストと上下両院の過半数を押さえたのは18年間に限られている。

完勝は財政緩和となりやすい。その18年間では、米国の構造的財政収支は国内総生産(GDP)比で年平均0.4%ポイント悪化した。

財政緩和は金利上昇要因である。 GDP比1%の財政刺激策は、米国10年金利を推定48ベーシスポイント(bp)押し上げる。そして、金利上昇はドル高要因である。米国が最後に景気後退期以外で財政緩和に踏み切ったのは、1980年代のレーガン大統領時代までさかのぼる。レーガン大統領の財政緩和により、FRBは利上げサイクルに入り、60%ものドル上昇に寄与した。

実は今回は、この財政政策との絡みで強力なドル高材料が視野に入っている。海外から米国に還流した資金に10%の税金を1回限り課すというトランプ氏の提案、いわゆる本国投資法(Homeland Investment Act、以下HIA)第2弾だ。現在2兆円程度ある米企業(非金融法人)の海外保有現金の本国送金促進を狙ったもので、米国第一主義を掲げるトランプ次期政権にとって、これは最も遂行しやすい政策である。

当社の試算では、約4000億ドルの外貨がドルに変換される可能性がある。実際、HIA第1弾が発動された2005年には、3000億ドルの資金還流が発生し、同年のドル指数が13%近く上昇する一因になったとの調査報告もある。

また、財政赤字拡大(=米債発行増)に加えて、規制緩和(=銀行勘定による米債需要の低下)も金利上昇に作用する可能性がある。ドル円は金利感応度が強いため、来年のドル円上昇見通しを後押しするだろう。日本の国内フローも来年は円安要因となる見通しだ。かねて筆者はドル円が1ドル=115―120円の水準を来年回復すると予想してきたが、共和党完勝により、その確率は高まってきた。

<リスクシナリオは中国の人民元安誘導>

もちろん、リスク要因は存在する。日米安全保障条約を批判し、政策の不確実性が大きいトランプ大統領が誕生することで、日米関係を軸とする安倍政権の外交戦略と、短期的には解散戦略に影響を及ぼす可能性が出てきた。

安倍政権の今後数カ月の日程を見ると、内政より外交課題に重点が置かれている。トランプ大統領誕生は、1)環太平洋連携協定(TPP)成立の可能性のさらなる低下、2)日ロ交渉への影響、3)地政学リスクの上昇、を示唆する。安倍政権は外交成果を上げにくくなる可能性が高い。

また、不確実性が高まった中で、政治基盤を強化するために安倍政権が衆議院を解散するという、より受身の政治戦略を取るシナリオも排除できない。安倍政権の政治外交戦略における柔軟性と、日本の政治が市場に与えるポジティブリスクが低下し、日本の安全保障に関するネガティブリスクは上昇した。

もっとも、こうしたリスクはグローバルリスクというよりも、日米関係におけるリスクだ。そのため、必ずしも円高要因とは言えないだろう。また、トランプ次期大統領が意外と現実主義であり、対日関係を重視する可能性もある。となると、「リスクオフの円高」が発生するとすれば、中国当局がトランプ大統領誕生を前にして、駆け込み的に人民元安を推し進めるような場合の方が可能性としては高いだろう。

また、トランプ次期大統領と議会共和党が財政拡大措置について合意できるかどうかについても不確実性は大きい。トランプ次期大統領の政策への不確実性上昇で、米国景気に悪影響が出るとの声も少なくない。これも、ドル高シナリオへのリスクだろう。

とはいえ、重要な点は、金融市場はここ数年、財政緩和よりも金融緩和が大きいとの前提で、低インフレ・低金利継続を見越したポートフォリオを構築してきたため、その逆、つまり金融緩和よりも財政緩和が大きくなり、インフレ上昇・金利上昇となるシナリオに対しては脆弱になっていることだ。

リスクリワードの観点からは「インフレ資産」であるドル円は上方向に利があると見ている。リスクはあるが、筆者の見立ては「共和党完勝=ドル円上昇」である。

*山田修輔氏はバンクオブアメリカ・メリルリンチのチーフ日本FX株式ストラテジスト。PIMCOをはじめとして米国の金融機関でマクロ経済、市場分析に従事し、2013年より現職。2005年マサチューセッツ工科大学(MIT)学士課程卒、2008年スタンフォード大学修士課程卒。CFA協会認定証券アナリスト。石川県小松市出身。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。

(編集:麻生祐司)

*本稿は、筆者の個人的見解に基づいています。

*このドキュメントにおけるニュース、取引価格、データ及びその他の情報などのコンテンツはあくまでも利用者の個人使用のみのためにコラムニストによって提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。このドキュメントの当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。このドキュメントの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。ロイターはコンテンツの信頼性を確保するよう合理的な努力をしていますが、コラムニストによって提供されたいかなる見解又は意見は当該コラムニスト自身の見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。

http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-shusuke-yamada-idJPKBN13706I?sp=true


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民115掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民115掲示板  
次へ