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日銀の岩田副総裁の進化発言と黒田総裁の本意  久保田博幸(金融アナリスト)
http://www.asyura2.com/16/hasan114/msg/890.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 10 月 29 日 13:59:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

日銀の岩田副総裁の進化発言と黒田総裁の本意
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kubotahiroyuki/20161029-00063846/
2016年10月29日 10時9分配信 久保田博幸 | 金融アナリスト


11月27日の参院財政金融委員会に日銀の黒田総裁と岩田副総裁が呼ばれた。ここでのやりとりがなかなか面白い。

日銀は9月21日の金融政策決定会合で「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を決定した。総括的な検証の結果、フレームワークを変更し、政策の軸足を「量」から「金利」に転換したのである。それまで岩田副総裁は量を増やすことにより、物価上昇を促せるとの説明をしてきたが、この点に関して質問が出た。

これについて岩田副総裁は、長期金利の操作目標の実現には多額の国債買い入れが不可欠であり、量の面を重視していることに変わりはないとの見解を示した(ロイター)。

長期金利を金融政策で操作できるのであろうかという前提はさておき、日銀は新ためて次元の違う金融政策を導入したわけではあるが、長期金利操作の前提に「多額の国債買い入れが不可欠」なのかどうかは疑問である。むろん長期金利をファンダメンタルズと乖離しても押さえつけるには量が必要かもしれないが、物価が前年比マイナスとなっているなかで、多額の国債買い入れが不可欠とは考えづらい。

岩田副総裁はこれまで量の効果を強調してきたが、長期金利操作の実現可能性とともに「私の考えも進化してきた」と語った。「進化」というよりも、説き伏せられた感もある。日銀は軸足を金利に戻さざるを得なくなったが、量があった上でのものということを前提に話しを進めたことにより、いわゆる原田審議委員などを含めたリフレ派も今回の政策に賛成した格好となった。しかし、それが進化であるのかどうか。

27日の参院財政金融委員会で黒田総裁は、長期金利を現行ゼロ%程度としている操作目標の水準に維持するために国債を売る必要が出てくるとは思っていないと語った(ロイター)。日銀が保有国債を売る必要が出てくるという場面は、長期金利がさらに低下してしまうことであるが、それに対して売りオペで対処することは当然ながら考えづらい。そもそもそれほど金利が低下する前提条件が見当たらない。長期金利のマイナス0.3%はさすがにオーバーショートであったことは市場参加者も認識していると思われる。

黒田総裁は直ちに長短金利の操作目標を変えることはないとの認識を示したそうだが、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の背景には、低下し過ぎた金利の調整(イールドカーブのフラット化)があったわけであり、外部環境に大きな変化でもない限り、金融機関から批判も強まった長短金利の深掘りはむしろ避けたいはずである。黒田総裁は「超長期の金利がもう少し上がってもおかしくない」と語ったようで、これがある意味本音部分であると思われる。


久保田博幸
金融アナリスト
フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。
 

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コメント
 
1. 2016年10月29日 19:08:39 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[3071]

>長期金利を金融政策で操作できるのであろうか

QQEYCCへの政策変更で、超長期は上昇したことからも

事実を見れば明らかなこと

インフレ期待を刺激するため

実際に短期から長期まで金利を数年にわたって抑圧(操作)し続けてきたわけだ


>長期金利操作の前提に「多額の国債買い入れが不可欠」なのかどうかは疑問

紛争による資源価格高騰や、巨大災害によるサプライチェーン崩壊、政権交代による政治リスク上昇など、

なんらかの外的ショックで金利が高騰した場合は、

想定以上の量は必要になるだろうな


>原田審議委員などを含めたリフレ派も今回の政策に賛成
>日銀が保有国債を売る必要が出てくるという場面は、長期金利がさらに低下してしまうことであるが、それに対して売りオペで対処することは当然ながら考えづらい

当然だ

原田に限らずリフレ派は、非対称なYCCを支持している

つまり2%を上ぶれるインフレ率も許容するという

イエレンの高圧経済と同じ思想と

その一方で、市場の買いによる自然な金利低下は放置するという姿勢だ


また市場金利のマイナス幅が拡大する場合、政府はマイナス金利で10年程度の財投債を増発し、

一方で、既発債の償却が可能になり、将来の債務負担を圧縮して財政再建を加速することが可能になる

つまり日銀の警告を市場が無視する場合、政府が有効に活用すればいいのだ


2. 2016年10月31日 01:32:45 : LAKxHT9fXE : @n8pq14a1ek[24]

岩田が進化サギ。



3. 2016年11月01日 01:36:55 : dMZB8lEPZk : btWs@jCoj0I[4]
黒田総裁の本意     

―――そのいかんに関わらず、

世界の金融は不正金利是正に
利上げに動く。



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