★阿修羅♪ > 経世済民114 > 608.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
「爆買い」が終わったと言われる今、日本のインバウンド政策は何をすべきか(nikkei BPnet)
http://www.asyura2.com/16/hasan114/msg/608.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 10 月 21 日 13:35:55: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

今年の国慶節にアメリカ西海外旅行を楽しむ友人のSNS発信。1日目は靴、カバン、おもちゃなどの買い物を楽しんだようだ


「爆買い」が終わったと言われる今、日本のインバウンド政策は何をすべきか
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161021-44965367-bpnet-ind
nikkei BPnet 10月21日(金)12時29分配信


 今年の国慶節休暇は、私は家族と北京市内で過ごしましたが、多くの人が旅行や里帰りで北京を離れており、渋滞もなく市内のショッピングセンターなどの商業施設も人は少なく、ゆっくりと過ごすことができました。

●今年上半期の中国人出国数は6190万人

 中国のカレンダーでは連休は多くありません。春節(旧正月)と国慶節は1週間の休みとなりますが、その他の連休は元旦、清明節(4月)、労働節(5月)、端午節(6月)、中秋節(9月)の5回の3連休のみです。そのような事情もあり、春節と国慶節に旅行や里帰りが集中するのが特徴です。

 国慶節休暇の期間にWeChat(微信)で中国人の友人が発信しているタイムラインを見ていると、昨年は日本旅行が目立ちましたが、今年はアメリカや東南アジア諸国(ASEAN)へ旅行をしている人が多かったというのが印象です。

 「中国出境旅遊発展年度報告2016」(中国旅遊研究院・銀聯国際発行)によると、2015年に出国した中国人は延べ1.17億人でした。「爆買い」が大きな話題となった2015年の訪日中国人数は約500万人ですが、出国中国人数全体から言えば、わずか4%強にすぎません。

 2015年の出国日本人数は1621万人(出典:日本政府観光局JNTO)ですので、中国人の述べ1.17 億人は日本人の7倍以上に相当します。同報告では2015年における中国の海外旅行消費額は1045億ドル(約10兆7635億円)と伝えています。2016年上半期の中国人の出国数は6190万人となっており、中国人の国外旅行市場は引続き勢いを保っています。

■韓国を訪れた外国人のうち7割が中国人

 年間約1.2億人の中国人が出国しているというのは、ほぼ日本の総人口と同じですし、英国とフランスの人口を合計した数と言ってもいい凄まじい人数です。現在パスポートを所持している中国人は約6500万人なので、約95%の中国人が出国の経験はないということになります。中国人の外国旅行市場における未来の潜在的な拡大余地は、とてつもなく大きいのです。

 中国人旅行市場の恩恵を受けているのは当然日本だけではなく、現在中国人に人気のある韓国、タイ、米国、ベトナムといった国も同様です。

 これらの国に中国人旅行者が及ぼしている経済効果はとても大きなものがあります。例えば、2015年に韓国を訪れた600万人の外国人旅行者のうち、およそ7割が中国人です。その年の中国人訪韓旅行の消費総額は220億米ドル(約2兆2600億円)に達し、韓国GDP(国内総生産)の約1.6%に相当します。

 中国旅行産業サイト「旅交網」の報道によると、2016年国慶節期間の10月1日〜7日の団体旅行出国数は140万人となり、前年比11.9%増となりました。今年の国慶節期間中の10大目的地は韓国、日本、ロシア、タイ、台湾、オーストラリア、ベトナム、マレーシア、フランス、シンガポールとなっていました。そのほかロシアが前年比103.1%増と大幅に増え、中国人旅行者に対してビザ免除政策を行ったモロッコ、トンガ、チュニジアは前年比約400%増となり、中国人の旅行先の多様化が進んでいます。

■ソーシャルバイヤーから民泊、不動産仲介への転身も

 一方で、日本百貨店協会の統計によると、2013年1月より39カ月続いた免税店売上の前月比増が2015年4月より減少に転じ、「爆買い」が終わったとの報道が多く見受けられました。

 「爆買い」と言うと旅行者に目が向きがちですが、これまで大量に商品を購入してきたソーシャルバイヤー(SNSなどを通じて販売を行うブローカー)の購買量は、旅行者と比べものになりません。急速に円高が進み利益が少なくなったこと、EMS(国際スピード郵便)の料金が今年6月より値上げされたこと、4月に海外で購入した物品の中国国内への持ち込み時の税率が上げられたことなどの複合的な要因により、ソーシャルバイヤーが得られる利益が以前に比べ大きく減少しています。

 上記のように2015年の円安状況では、日本の高級時計を転売するSNS投稿をよく見かけましたが、今年はあまり見られなくなり、現在は化粧品や雑貨などの日用品が中心です。筆者の知り合いの在日中国人で以前ソーシャルバイヤーをしていた人も、現在は民泊や不動産の仲介といった他のビジネスをするようになっています。

 また、中国で正規に売られている日本製品にも競争原理がはたらき、売価が安くなってきています。人気のある日本製の紙おむつなどは、中国のEC(電子商取引)サイトでの登録者集めのため、原価割れで販売されるケースも散見されます。

 空港型引き渡し型の市中免税店の苦戦が伝えられていますが、立地、商品ラインナップ、引き渡しが団体旅行客の多い地方空港に対応していない等そもそもの旅行者にとっての利便性や魅力に疑問も残ります。

■各国が中国人旅行客の誘致を競う

 弊社では日本企業から中国人誘致や商品の販売を相談された際は、まず市場調査することをお勧めしています。中国人のキーマンやターゲットとする消費者層の意見を直接聞くことで、日本側から見た押し付けではなく、中国人のニーズを捉えたサービスや商品が提供できるからです。

 「爆買い」の減少が伝えられる中、日本政府観光局(JNTO)の発表では、訪日中国人は2016年1月〜8月累計で448万人、前年同期比34%増と大幅に伸びています。この訪日中国人の動向を見れば、たとえ「爆買い」が終わったとしても、今後は個人旅行客のリピーターが増えていくことにより、その恩恵を受ける産業の裾野は広がっていくと見るべきでしょう。

 巨額なチャイナ・トラベルマネーを狙い、各国がビザ要件の緩和や観光客誘致を積極的に行っています。急激な訪日中国人の増加が示すとおり、中国人は流行にのりやすい一面もありますが、飽きやすい傾向もあります。今後、訪日中国人旅行者が他国に流れ、訪日中国人が減少していく可能性もあります。

 さらに日本が中国人旅行客から経済効果を得るには、宿泊・交通インフラの増強や民泊の規制緩和、旅行者のニーズを捉えたサービスの拡大を官民一体で行う必要があります。短期間の動向だけで判断せず、中長期的な視野で、誘致対策や情報発信をマクロ・ミクロの両面で行う必要があるのです。

(文=高山 義弘、フィールドマーケティングサービス(北京)有限公司)
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民114掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民114掲示板  
次へ