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ファミマとサンクス、経営統合で抱えた重大なリスク 全5千店「ファミマ」化計画で巨額投資(Business Journa)
http://www.asyura2.com/16/hasan114/msg/595.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 10 月 21 日 01:03:45: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

               ファミリーマートの店舗(撮影=編集部)


ファミマとサンクス、経営統合で抱えた重大なリスク 全5千店「ファミマ」化計画で巨額投資
http://biz-journal.jp/2016/10/post_16961.html
2016.10.21 文=編集部 Business Journal


 ファミリーマート社長・澤田貴司氏の9月12日付『日経ビジネスオンライン』記事でのインタビューが話題になっている。

 ユニー・ファミリーマートホールディングス(HD)社長の上田準二氏、ファミリーマート会長でユニー・ファミリーマートHD副社長の中山勇氏、この両氏との役割分担を聞かれた澤田氏は、こう答えている。

「これはすごくはっきりしています。僕がファミリーマートの社長です。ファミリーマートの経営は僕がやります。上田さんや中山はそれをサポートする。(中略)上田さんとしてはいろんなことを言いたくなるかもしれませんが、そういうときは『上田さん、僕が社長なんだから』ときつく申し上げなければいけない。まあ、上田さんはそういうことを言える相手ですからね(笑)」

 さらに、親会社である伊藤忠商事社長の岡藤正広氏について、「岡藤さんは、ファミマは(澤田氏に)任せたと言っているのでしょうか」と問われると、「岡藤さんが『任せた』なんて、そんなこと言いますか?」と澤田節を炸裂させた。伊藤忠の幹部によると、岡藤氏は澤田氏の発言を歯牙にもかけていないという。

 澤田氏のファミマ社長就任が公表された直後、2月17日付日本経済新聞は、あるファミマの加盟店店主の発言として、「澤田氏はサラリーマン社長じゃないから我々、オーナーの気持ちもわかってくれることを期待したい」という声を紹介しているが、伊藤忠の元役員は「こういう加盟店主の声があるのかどうか知らないが、誰があえて、この時期に、この記事を書かせたのか。ものすごく興味がある」と語る。

 また、別の伊藤忠元役員は、「加盟店から見たら、中山氏だって澤田氏だってサラリーマンを経験した社長。なんら変わりはない」と切って捨てた。

 伊藤忠サイドからは「中山さんが上田さんに相談して、同期の澤田氏に今回の人事(社長就任)を持ち掛けた」といった情報が流れているが、関係筋の間では、この人事は岡藤氏が主導したものとみられている。

「ファミマの取締役会の議長は、代理権を持った中山会長がやるから、澤田氏の意のままにはならない」と伊藤忠元首脳は言うが、両雄並び立たずという、使い古された言葉もある。

「今はっきりしていることは、1年間は2人(中山会長、澤田社長)体制でやるということだけ」(伊藤忠役員)というのが実態だろう。澤田氏が持ち株会社、ユニー・ファミリーマートHDの社長になることはないとの見方が有力だが、上田氏は12月に70歳になる。そう長く社長を続投することはないとみられている。

 中山氏と澤田氏は、大学は違うが学生時代からアメリカンフットボールをやっていて、伊藤忠でも2人はアメフト部で一緒にプレーをしてきた。澤田氏はオフェンスのレシーバー、中山氏はディフェンスのバックスだった。蛇足になるが、セブン-イレブン・ジャパンの古屋一樹社長も大学時代にアメフトをやっていたという。

■ユニクロ流のSPAをつくり上げた澤田氏

 澤田氏は、“ユニクロモデル”と呼ばれるSPA(製造小売り)の仕組みをつくり上げたことで知られる。SPAとは、自ら製品を企画して大量に委託生産、自前のチェーン店でその製品を売るシステムを指す。

 澤田氏は伊藤忠の社員として米国に駐在していた時に、スターバックスコーヒーのハワード・シュルツ会長兼CEOと親しくなり、スターバックスが全米で店舗を拡大していく様を間近で眺めるという貴重な体験をした。

 スターバックスと同じ手法をユニクロで試したいと考え、ユニクロに入社した。

 澤田氏がユニクロに入ったのは1997年のことだ。翌年、副社長に抜擢された。99年11月には玉塚元一氏(現ローソン会長)がユニクロの取締役に就任している。澤田氏はファストリが初の減益になりそうな時期に柳井正オーナーから「社長就任」を要請されたが、これを固辞し、2002年5月にユニクロを去った。澤田氏がユニクロを去ったため、柳井氏は玉塚氏をユニクロの社長に据えた。玉塚氏は40歳の若さで社長の椅子に駆け上がったが、05年8月に社長を辞任した。事実上の解任であった。ユニクロを辞めた玉塚氏は、澤田氏と一緒に企業再生会社・リヴァンプを立ち上げた。

■サークルKとサンクスの看板の掛け替えは大きな負担

 ファミマと経営統合したサークルKとサンクスの全店舗をファミマ仕様にするためには、1店舗当たり最低でも1000万円から1500万円の設備投資が必要になる。看板の掛け替えだけで500万円かかるといわれている。5000店をファミマにするためには、500億円から750億円かかる計算だ。この巨額な先行投資を回収するためには、“儲ける力”を数段アップしなければならない。その先兵になるのが澤田氏である。

 ファミマの店舗オーナーから聞いた情報をひとつ紹介したい。経営統合に備えて、新しく5000台のファミマ仕様のコーヒーサーバーを本社が発注したという。サークルKとサンクスの各店舗に配置するコンビニ・コーヒー用サーバーである。

 また、弁当、サンドイッチの味を統一するために、サークルKサンクスのベンダー(弁当やサンドイッチを供給している会社)は自前で設備投資をしなければならない。ユニー・ファミリーマートHDも子会社のファミマも負担してくれない。

 ユニー・ファミリーマートHDだけではなく、ベンダーも大きな経営リスクを負うことになる。

(文=編集部)
 

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