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「お金持ちはケチ」と言わない人こそ、お金使いの達人
http://president.jp/articles/-/20367
2016.10.11 PRESIDENT Online 八ツ井 慶子 ファイナンシャル・プランナー 八ツ井慶子=文
■お金持ちはケチだ!」という言う人の心理を分析すると
「お金持ちはケチだ!」
こんなセリフを一度は聞いたことはないでしょうか。私も小さい頃に、この言葉を親に吹き込まれたような気がします。いま思えば、「だから何?」と思いますが、うちの親の場合はおそらくお金持ちに対するやっかみも多分に含み、負け惜しみをいうかのように発していたように思います。
ファイナンシャルプランナー(FP)として活動していて、この言葉に違和感を持つようになりました。本当にそうなのだろうか、と。中にはそういう人もいるかもしれません。でも、やはり本質ではないと思うのです。
お金持ちはケチだ、の背景には、こうした感情がないでしょうか。
「○○さんはお金を持っているのに、買わない」。そして、「ケチでお金を使わないから、貯まる。だからお金持ちになんだ」と。
例えば、特別高級車でもない車にもう何年も乗っているお金持ちがいるとしましょう。傍から見ると、なぜ新しい車を買わないのかが不思議なくらい。周りからは「お金があるんだから、新しい車を買えばいいのに」と思われます。いつしか「お金を十分に持っているにもかかわらず、(新しい車を)買わない」となり、結果、「だからお金持ちはケチだ」とつながっていく気がします。いかがでしょうか。
この考えには2つの価値観が交差しているのがおわかりになるでしょうか。ポイントになるのは、古い車を乗り続けている本人の価値観と、周りの価値観の違いです。
仮に、本人が十分すぎるお金を持っているにもかかわらず、「お金を使いたくないから」という理由で古い車に無理して乗り続けているとしたら、ビンゴ。やはりケチなのでしょう。でもそれは、あくまで周りの人の「推測」です。
そうではなく、本人は特に車に興味はなく、「走ればいい」という価値観があって、それで乗り続けているとしたら、ケチといえるでしょうか。あるいは、周りには古臭い車に見えても、本人には思い出のある貴重な一台を乗り続けているということもあるかもしれません。
いずれにしても、ただ本人の考え方に沿った行動をしているだけだとしたら、それをケチと言い切ってしまうのは誤りです。ケチなのではなく、単に本人のやり方です。つまり、「ケチ」と言っているのは、あくまで周りの人間であって、周りの人間の価値観によって、勝手にケチと判断しているだけです。
■「お金の使い方」はその人の「生き方」そのもの
お金がなければモノは買えません。しかし、お金があるからといって、必ずしも何かしら買わないといけないわけではありません。お金があると、買う・買わないといった選択肢が複数ある状態になり、その選択をするのは本人です。
家計診断をして感じるのは、「お金の使い方」にはその人の性格や行動パターンが実によく反映される点です。まさに「生き方」といっても過言ではないでしょう。
例えば、食べることが好きな人は食費や外食費の額が高くなります。健康・美容に気を使う人であれば、健康食品や通販の美容器具、マッサージなどの費目がかさみます。何より教育費を優先する人もいれば、心配性で保険料が高くなるといったケースもあります。
「お金の使い方」にはその人の「生き方」が反映されるものです。
ですから、誰かの「お金の使い方」を見てケチと思ったときには、自分の価値観でもって他人の消費行動を判断している状態といえます。
でも、だからといって、他人を自分の価値観で判断するのはやめましょう、というつもりはありません。しょせん人は主観でしか生きられませんから、どうしてもそうなってしまうものです。
それ自体を悪いこととはまったく思いません。ただ、他人をいいとか悪いとか、何かしら自己基準で判断する前に、相手をそういうものだと受け入れること、つまり相手の価値観を認めること、自分の価値観との違いに気付くことがとても大事だと思うのです。
この考え方を自身の「家計改善」にまで広げて考えると、こんなふうにも解釈できるでしょう。誰かの言葉や情報に影響を受け、何とか支出を削ろうとするとき、ただ削ることに終始するとかえって安易な節約に走り、単なるケチになりかねません。生活の潤いもなくなってしまいます。
そうではなく、自分の価値観をしっかり持ち、それに合わない消費活動を控えることが大事なのかもしれません。他人の目を気にせず、流行を追うとか周りに流されるような支出をしないことです。
分かりやすい例は、セールです。「安いから買う」のではなく、本当に自分に必要であれば買えばいいし、いくら安くても必要なければ、買う必要もありません。
■お金使いの上手な人は「自分中心」
自分の価値観を基準にお金を使うというのは、モノを買うときの判断が、例えば値段などではなく、いまの自分に必要かどうか、本当に欲しいかどうか、役立つかどうか、といった自分の思いみたいなものが、常にものさしであるということです。
お金使いの上手な人の話を聞いていると、他人の行動に惑わされず、常にいい意味で自分中心に考えています。「安いから」という理由で買うこともなければ、「高いから」という理由で諦めることも、基本的にしません。お金使いが上手になると、納得して買い物をしているので、後悔することが極端に少なくなります。「あぁ、買わなければよかった」では、支払ったお金は浮かばれません。
家計の見直しとは、何もケチになることではありません。お金は使うためにあるものです。要は「使い方」です。
言うまでもなく、過剰なまでの現代の広告宣伝やキャッチコピーに惑わされて買うのはよくありません。自分の価値観に向き合い、自分が本当に喜ぶ使い方とはどういうお買い物なのか、一度じっくり考えてみるといいでしょう。
それが身につけば、細かい節約術など気にしなくていいでしょう。また、余計なお金の不安も抱えず、ストレスは少なくなると思います。
自分の価値観でする消費活動は、いわば生きたお金の使い方です。家計は一生涯続くものですから、生きたお金の使い方は一生涯にわたってあなたの家計の強い味方になるはずです。
- 人生を変える、お金の使い方。(読書メモ) たけしくん 2024/3/07 12:04:23
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