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子供の貧困が日本を滅ぼす
社会的損失40兆円の衝撃
日本財団 子どもの貧困対策チーム
定価:本体780円+税
発売日:2016年09月21日
ジャンル:ノンフィクション
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作品紹介
6人に1人の子どもが貧困という日本社会。
他人事だと放置すれば、43兆円が失われ、政府負担も16兆円増える――!
「現在15歳の子ども1学年だけでも、社会が被る経済的損失は約2.9兆円に達し、政府の財政負担は1.1兆円増加する」という衝撃的なレポートが、日本財団より発表されました。貧困によって学ぶチャンスを奪われた子どもたちは職業選択の自由を奪われ、回りまわって国の税収入は減ってしまいます。社会保障の「支え手」と期待されている若者たちが、「受け手」になってしまえば、日本国の予算は益々悪化してしまうでしょう。
子どもの貧困は「かわいそう」などという感情的な問題だけではなく、私たち一人ひとりの生活を直撃する重大な社会問題なのです。
本書では、すでに発表された経済的インパクトに関するレポートを丁寧に解説することに加え、新たに調査対象である生活保護世帯、児童擁護施設、ひとり親家庭の当事者たちへインタビューを行いました。
国内外での取り組み事例の紹介、日本が取るべき対策にまで踏み込みます。
◆目次◆
・第一章 子どもの貧困大国・日本
先進国最悪レベルと言われる子どもの貧困の全体像を探る
・第二章 子どもの貧困がもたらす社会的損失
貧困は学習機会を奪う。それは将来の所得格差にも繋がる
・第三章 当事者が語る「貧困の現場」
インタビューで見えてきた闇―ー「福祉は風俗に負けている」の意味とは?
・第四章 貧困から抜け出すために
必要な力は「非認知能力」? 学問的に貧困問題の核心に迫る
・第五章 貧困対策で子どもはどう変わるのか
海外で行われている最先端の貧困対策プログラムから見る、日本への示唆とは?
・第六章 子どもの貧困問題の解決にむけて
国内の取組み事例を見るとともに、日本に必要な政策を考える
担当編集者より
人口減少社会において、未来を担う子ども達は「宝物」です。そんな日本社会に「子どもの貧困」という暗雲がたちこめています。六人に一人という貧困を放置すると、約四十三兆円の富が失われ、政府負担も十六兆円増えるという衝撃的な試算が出ました。高等教育を受けられない、自尊心や対人関係に不便を抱えてしまうなど、子どもを蝕むまったなしの問題に、データ、インタビュー、改善策の提言まで、全面的に答えます。
目次
◆目次◆
・第一章 子どもの貧困大国・日本
先進国最悪レベルと言われる子どもの貧困の全体像を探る
・第二章 子どもの貧困がもたらす社会的損失
貧困は学習機会を奪う。それは将来の所得格差にも繋がる
・第三章 当事者が語る「貧困の現場」
インタビューで見えてきた闇―ー「福祉は風俗に負けている」の意味とは?
・第四章 貧困から抜け出すために
必要な力は「非認知能力」? 学問的に貧困問題の核心に迫る
・第五章 貧困対策で子どもはどう変わるのか
海外で行われている最先端の貧困対策プログラムから見る、日本への示唆とは?
・第六章 子どもの貧困問題の解決にむけて
国内の取組み事例を見るとともに、日本に必要な政策を考える
商品情報
書名(カナ) テッテイチョウサ コドモノヒンコンガニホンヲホロボス シャカイテキソンシツヨンジュウサンチョウエンノショウゲキ
ページ数 232ページ
判型・造本・装丁 新書判
初版奥付日 2016年09月20日
ISBN 978-4-16-661092-1
Cコード 0295
著者
日本財団 子どもの貧困対策チーム
http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166610921
子どもの貧困の放置で生まれる社会的損失は40兆円「投資の視点」で対策を
2016/09/26
経済政策部 副主任研究員 小林 庸平
筆者はこのたび、日本財団 子どもの貧困対策チームと共同で調査を行い、その結果を『徹底調査 子供の貧困が日本を滅ぼす 社会的損失40兆円の衝撃』(文春新書)(http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166610921)として上梓した。
分析結果から明らかになったのは、子どもの貧困を放置すると、将来的な社会的損失は40兆円超に達するという事実である。本稿では、社会的損失推計のエッセンスを紹介するとともに、今後の方向性を示したい。
子どもの貧困を放置するとなぜ社会的な損失が生まれるのか?
子どもの貧困が放置されたとしても、貧困状態にない人にとってはあまり影響がないと思われるかもしれない。しかし、貧困状態にある子どもの教育機会が失われてしまえば、大人になってから生み出す所得が減り経済が縮小する。所得や経済規模が縮小すれば、社会としては税収や年金等の社会保険料収入が減少してしまう。加えて、そうした人たちが職を失ってしまえば、生活保護や失業給付、職業訓練といった形で支出が増えることにもなってしまう。
つまり、子どもの貧困を放置してしまうと、社会の支え手が減ると同時に、社会に支えられる人が増えてしまうため、めぐりめぐってそのコストを社会全体で負担しなければならない。その結果、他の人がより多くの税金を負担しなければならないか、さもなければ社会保障や教育、インフラといった公的サービスの切り下げを甘受しなければならない。
これが子どもの貧困を放置することによって生じる「社会的損失」である。
子どもの貧困の放置で社会的損失は40兆円
それでは子どもの貧困を放置した時の社会的損失はどの程度になるのか。0〜15歳の子ども約1760万人のうち、生活保護世帯・児童養護施設・ひとり親家庭に属する子どもを貧困状態にあると定義して、子どもの貧困を放置した場合の社会的損失を推計した結果を図表に示している。
「所得」の列には貧困世帯の子ども約260万人が一生涯で得る所得金額を示している。また、「税・社会保障の財政収入」には同じく貧困世帯の子ども約260万人について、一生涯で政府に収める税・社会保険料負担額から、政府から受け取る社会保障給付額を差し引いた金額を示した。
「改善シナリオ」は、子どもの貧困対策によって子どもの教育機会が確保され、高校進学率や大学進学率などが改善する想定であり、「現状放置シナリオ」は、子ども期の貧困によって生まれる教育機会の格差が、現状のまま放置される想定である。
結果を見ると、「改善シナリオ」では、一生涯で得る所得は374.4兆円となり、納める財政収入は99.9兆円になる。一方、「現状放置シナリオ」では、所得は331.5兆円、財政収入は83.9兆円まで減少してしまう。改善シナリオと現状放置シナリオの差分が「子どもの貧困の社会的損失」であり、子どもの貧困を放置すると所得が42.9兆円失われ、財政収入が15.9兆円失われることになるのである。
http://www.murc.jp/uploads/2016/09/sn160926_2.jpg
図表 子どもの貧困の社会的損失
(出所)日本財団子どもの貧困対策チーム(2016)『徹底調査 子供の貧困が日本を滅ぼす 社会的損失40兆円の衝撃』(文春新書)より作成
子どもの貧困対策を「投資の視点」で再構築せよ
子どもの貧困の社会的損失推計結果からは、子どもの貧困対策を「投資の視点」で再構築することの必要性が示唆される。子どもの貧困対策は長期的にみて社会的な便益の大きな政策であり、福祉としてだけではなく投資としても重要であると言える。
加えて、子どもの貧困を放置すれば、その社会的損失をゆくゆくは社会全体で負担していかねばならないこと、つまり税負担の増加や公共サービスの縮小となることが避けられない。子どもの貧困は他人事として放置してはならない「自分事(ジブンゴト)」なのである。
『徹底調査 子供の貧困が日本を滅ぼす 社会的損失40兆円の衝撃』では、子供の貧困の当事者や支援する方々へのインタビューや国内外での取り組み事例を踏まえて、どのような貧困対策が求められるのかを包括的に論じている。経済的な観点から子どもの貧困を捉え、対応策を考えることで、子どもの貧困問題を「自分事(ジブンゴト)」としてとらえ直していただく機会となれば幸いである。
http://www.murc.jp/thinktank/rc/column/search_now/sn160926
見かけほど増えていない法人企業の労働分配
〜 所得拡大の大半は医療福祉分野によるもの 〜
【ご照会先】調査部 研究員 成瀬道紀(03-6833-8388、naruse.michinori@jri.co.jp) http://www.jri.co.jp
(1)企業収益の拡大を所得増加につなげ、経済の好循環を実現することが、アベノミクスにおける大きな
目標。そこで、所得関連の統計をみると、雇用者報酬はリーマン・ショック以降着実に増加している
のに対し、法人企業統計の人件費はアベノミクス始動以降も回復の動きが緩慢(図表1)。
(2)両者の乖離の主因は、高齢化を受けた医療福祉分野の雇用拡大(図表2)。医療福祉分野は、全体の
4分の3が医療法人や社会福祉法人など、企業以外の形態で運営。これは、雇用者報酬の対象には含
まれる一方、法人企業統計の対象には含まれず。このため、医療福祉分野の雇用拡大は、雇用者報酬
を大きく押し上げる一方、法人企業統計の人件費押し上げ効果としては限定的。
(3)こうした違いは労働分配率にも反映。医療福祉分野が含まれる国民経済計算ベースの労働分配率は横
ばいで推移する一方、法人企業統計ベースの労働分配率は低下傾向(図表3)。法人企業だけに着目
した場合、アベノミクス効果で増加した付加価値を労働者に適正配分しているとはいえない状況。
(4)一方、医療福祉分野の雇用者報酬の財源は、公費と社会保険料からなる社会保障給付費に大きく依存
(図表4)。足許の雇用者報酬の拡大は、公費投入の増加を通じて財政赤字の拡大という代償を払っ
ている側面も。また、社会保険料の増加も、可処分所得を押し下げるため、雇用者報酬拡大の効果を
相殺。法人企業の所得分配ではなく、医療福祉分野の人件費拡大に偏った所得拡大では、好循環が実
現しない恐れも。
http://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/research/pdf/9148.pdf
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