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北朝鮮経済の現状は?
これで制裁中?北朝鮮大盛況イベントの内幕 「平壌国際商品展覧会」には西側の出展も多数
http://toyokeizai.net/articles/-/136947
2016年09月22日 福田 恵介 :東洋経済 記者
9月9日に5回目の核実験を行った北朝鮮。これにより、北朝鮮に対する制裁措置が強化されようとしている。また、8月下旬から9月初旬にかけて北朝鮮を襲った台風のため、同国北東部で洪水が発生、「建国以来の大災難」と北朝鮮メディアが報道するほどの被害を受け、復旧のための動員で経済に対する影響も出る可能性がある。
そのような中、9月5日から8日まで平壌で国際的な経済イベントが開催された。平壌秋季国際商品展覧会がそれだ。不透明な経済状況の中で開催されたこのイベントからわかる北朝鮮経済の現状はどうなのか。
■展覧会には289社が参加
平壌国際商品展覧会の開会式の様子
平壌での国際商品展覧会は、春秋の年2回開催される。中朝国境の経済都市・羅先で開催された羅先国際商品展覧会より規模も参加企業数も多く、国内最大の国際的な経済イベントだ。
今年で12回目となる秋季展覧会は、主催者側によれば北朝鮮国内企業はもとよりニュージーランド、ドイツ、ロシア、マレーシア、モンゴル、オーストラリアなど289社が参加。「毎年参加企業は増えており、特に外国企業は新市場の開拓に少なからず成功したと感想を述べる」と、対外経済省国際商品展覧社の金日革(キム・イルヒョク)部員(46)は自賛する。昨年の展覧会も、300社弱の企業・団体が参加している。
外国からの参加企業の声を聞いてみよう。「掃除道具やタンスなど日用品を販売しているが、平壌市民の間で非常に需要が高いことがわかった」と驚くのは、中国・丹東市の丹東合田貿易取締役のチャン・ジンチュ氏(43)。この展覧会にこれまで6回、参加しているというチャン氏は、「平壌市民の生活水準が向上していることを実感できる。他国企業とも提携など行いながら、北朝鮮での販売量拡大に努力したい」と言う。
食品は展覧会に訪れた市民たちにとって人気商品の1つ。シンガポールのホセングループはこの展覧会にこれまで4回出展。同社はもともと、果物などの缶詰やオリーブオイルを生産・販売し、世界の食品メーカーとも代理店契約を行っている会社だ。
同社取締役のダニエル・リム氏(42)は、「3年前に初めて参加したが、回を追うごとに展覧会の規模と市民からの人気が高まっている」と言う。経済制裁など状況は厳しいが「複雑な情勢の中でも、北朝鮮経済の成長速度は早い。今後も北朝鮮との貿易交渉を継続し、自社製品の販売を増やしていく」と述べた。
■北朝鮮の企業も人気に
北朝鮮の国内企業の参加も人気を集めているようだ。特に、化粧品や台所、掃除用品といった日用品に国内企業が多く参入、平壌市民の人気も国産品を好む傾向が強まっているという。たばこや食料品メーカーである「わが故郷(ネコヒャンチプ)合作会社」もその1つ。特に最近では、スポーツ用品や日用雑貨を製造し、国内販売とともに輸出も行っている。
わが故郷合作会社の金順美氏
「多くの市民が買ってくれたおかげで、知名度やブランド力が上がっている」と、同社ブースで対応する金順美氏(28)は自社製品の販売に手応えを感じているようだ。同社は現在、運動服などが人気のようで、平壌市民での知名度が高いメーカーだという。
今年春に開催された春季国際商品展覧会では、中国企業の参加がとても少なかったと言われている。これは年初に北朝鮮が実施した核実験で、中国政府などが展覧会への参加を積極的に後押ししなかったため、とされているが、それでも「2年前と同レベルの参加数に見えた」と前出の在日コリアンは打ち明ける。
一方で、「食品や日用品を中心に、東南アジア企業の参加が増えている」と、在日コリアンで北朝鮮経済に詳しい研究者であるパク・ジェフン氏は紹介する。会場内には「東南アジア企業のブースはこちら」といった表示がなされ、東南アジア企業の製品をまとまって見ることができるような会場になっていたという。
過去、この展覧会にも数回足を運んでいるパク氏は、「展覧会であると同時に即売会のような様相は年々続いている。ただ、買い物に来た平壌市民がこれまでよりも落ち着いて購入している様子が見受けられた」と説明する。
すなわち、以前は“爆買い”のように、外国製品や国産品でも買えるものはとにかく買うという姿勢から、「展覧会での価格と平壌市内での販売価格を比較したり、中身や品質をじっくりと調べ、時には担当者に質問を投げ掛けるなど十分に納得したうえで購入している市民が増えたようだ」という。
■ノートパソコンを展示する企業が増えた
また、これまでの展覧会では、北朝鮮の電子関連企業がタブレットPCやDVDプレーヤー、液晶テレビなどを「自主生産」と銘打って展示・販売することが多かったが、「今年はタブレットPCの展示は縮小し、逆にノートパソコンを展示する企業が増えた」(パク氏)。昨年までは、日本製や台湾製などのノートパソコンが新品・中古ともに展示販売されていたが、今年は国内産・自社ブランドと銘打ったパソコンが多かったようだ。
核実験を強行した北朝鮮。「経済建設と核武力建設の並進路線」は、最高指導者である金正恩党委員長が打ち出し続けているスローガンだ。今回の展覧会を見ると、それなりの経済運営、消費文化がますます定着したように思えるが、制裁など対外経済が悪化するなかで「二兎を追う」ことは今後もできるのかどうかは、まだ不透明な状況だ。
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