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日銀「統一見解」集約が難航 政策委員に3つの立場、意見併記も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160906-00000003-fsi-bus_all
SankeiBiz 9月7日(水)8時15分配信
日銀が20〜21日の金融政策決定会合で実施する「総括的な検証」で、「統一見解」のとりまとめに難航していることが6日、分かった。9人の政策委員が、マイナス金利を政策の柱に据える「マイナス金利支持派」▽国債購入の量を重視する「リフレ派」▽追加の金融緩和を牽制(けんせい)する「追加緩和反対派」−のおおむね3つに割れているためだ。各委員の意見を併記する案も浮上している。
「(下限までには)まだかなりの距離がある」
8月下旬、日銀の黒田東彦総裁は、米西部ジャクソンホールで講演し、現行0.1%のマイナス幅を必要に応じて深掘りする考えを強くにじませた。
緩和の柱である年80兆円の国債買い増しは「あと1〜2年で限界に達する」との見方が多い。黒田総裁は8月中旬のフジサンケイビジネスアイのインタビューで、「国債買い入れ額に幅を持たせるかとか、購入対象国債の平均年限基準(現在は7〜12年)をどうするかとか、具体的な話は総括検証を踏まえて会合で議論する」と含みを持たせた。
このため、市場では「黒田総裁は、緩和長期化を見据えてマイナス金利を重視している。深掘りする代わりに国債買い入れを70兆〜90兆円などと柔軟化するのではないか」との噂が飛び交った。
これに対し岩田規久男副総裁ら「リフレ派」は、マイナス金利より、国債購入による資金供給量(マネタリーベース)拡大に比重を置いているとみられる。
実際、岩田氏は8月上旬の記者会見で「量や質(の買い入れ額)を減らす金融引き締めは考えられない」とクギを刺す一方、マイナス金利については「検証前に深掘りはもうしないとか、やめてこうするとか言えない」と距離を置いた。
岩田氏と同じリフレ派は政策委員に複数いるとみられ、黒田総裁も5日の講演で、「(検証は)市場の一部で言われているような緩和の縮小方向の議論ではない」と配慮を示した。
一方、マイナス金利政策と7月の上場投資信託(ETF)買い増しに反対票を投じた木内登英、佐藤健裕の両審議委員は追加緩和反対派とみられる。
日銀執行部は検証のとりまとめに入ったが、各政策委員の意見は大きく食い違う。ある関係者は「委員間で一致した意見を示すのか、それぞれの意見を併記するのか、まだ決められないだろう」と打ち明けた。(藤原章裕)
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