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コンビニ弁当が危険!プラスチック等含有の飼料で育った豚鶏肉使用の恐れ
http://biz-journal.jp/2016/09/post_16560.html
2016.09.05 文=郡司和夫/食品ジャーナリスト Business Journal
セブン-イレブン・ジャパンでは、かねてから店舗で消費・賞味期限切れとなった廃棄食品を配合飼料に加工し、養豚業を中心に提供しているが、このほど同社指定の養鶏場にも回すことを明らかにした。セブン-イレブンでは、廃棄食品からリサイクルされた配合飼料で飼育された鶏が産んだ卵は、チルド弁当の材料にするという。
資源の有効利用から、廃棄食品のリサイクルは不可欠なことではあるが、コンビニエンスストア食品の配合飼料への再利用は、安全面で大きな不安がある。
廃棄食品を配合飼料にリサイクルする専門工場を取材したことがある。スーパー、コンビニ、飲食店から集められた廃棄食品が焼却炉で大量に処分されていく様は、まさに“飽食ニッポン”を象徴するものだ。廃棄食品ではコンビニ弁当、おにぎり、惣菜類、パン類が圧倒的に多い。
コンビニ食品を再利用した配合飼料の安全面での問題点は、まず飼料に発泡スチロール、プラスチックの成分が含まれることだ。
コンビニおにぎりの包装をひとつずつ分別することは、量が多すぎて不可能なのだ。そのため、コンビニ弁当、おにぎり、サンドイッチ、カップ麺など、コンビニ廃棄食品の大半は、包装されたまま焼却処分される。焼却処分後、熱風でプラスチック成分などを飛ばし、配合飼料の原料にしている。しかし、完全にプラスチック、発泡スチロール成分を除去することは不可能で、リサイクルされた配合飼料にはプラスチック成分が必ず混入している。
カップ麺の発泡スチロール製容器から溶出する化学物質のスチレンもプラスチック成分で、生殖機能に悪影響を与える環境ホルモンだ。また、コンビニサンドイッチなどを包んでいるラップにはフタル酸エステルやアジピン酸エステルという可塑剤が添加されているが、これらも催奇形性(奇形を出現させる性質)がある環境ホルモンである。
コンビニ食品をリサイクルした配合飼料は、こうした環境ホルモンの混入が避けられない。それらを鶏に食べさせるというのだ。卵の安全性は、どういう飼料で鶏を飼育しているかにかかっている。鶏に与えた飼料成分は鶏卵に移行する。卵の黄身をより黄色くしたいのなら、餌に黄色の着色料を入れれば、すぐに黄色が濃い黄身の鶏卵ができる。環境ホルモン入りの餌を食べさせれば、環境ホルモンは鶏卵にも移行するのである。
■有毒な食品添加物も鶏の餌に
コンビニ廃棄食品からリサイクルされた飼料の問題点は、プラスチック成分(環境ホルモン)の含有だけではない。コンビニ食品に使われている食品添加物が、リサイクル飼料にも移行することだ。添加物の中でも特に問題なのが、コンビニの米飯類に炊飯改良剤として使われているグリシンである。
厚生労働省が実質的に監修している「食品添加物公定書解説書」に、グリシンの毒性に関する指摘が次のようにある。
「鶏(白色レグホン)に1日4グラム以上グリシンを経口投与すると、中毒症状を呈し、極度の疲憊、昏睡及び死亡が見られた。さらに、水分の排泄量は減少し、その窒素含量は4倍に増加し、プリン濃度も上昇した。腎臓は著しく萎縮している」
こんな毒性のあるグリシンを含有する餌を食べさせられる鶏は、悲劇的である。その鶏が産む卵を惣菜などに利用するというのだから、グリシンは濃縮されて人の口に入ることになる。
グリシンの毒性について「食品添加物公定書解説書」は、「モルモットに大量に与えると、右回りの円運動を行い、死に至る。ラットの飼料に10%添加すると、発育の遅れ、クレアチニン尿症状、白血球の減少が見られる」と報告している。
コンビニ廃棄食品を飼料にリサイクルし、鶏に与えるのなら、少なくとも包装されているプラスチック類の完全除去と、コンビニ食品へのグリシン添加をやめるべきだ。
(文=郡司和夫/食品ジャーナリスト)
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