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資生堂の開発した笑顔のレベルを判定するアプリでタブレット端末に映った自分の笑顔をチェックする日本航空の客室乗務員(2016年6月23日公開)〔AFPBB News〕
世界タブレット市場、今年は過去最大の落ち込みに プラス成長のカギはiPad Proなどの「デタッチャブル型」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47772
2016.9.1 小久保 重信 JBpress
米IDCが8月30日に公表したタブレット端末市場に関する最新のリポートによると、今年(2016年)の世界出荷台数は1億8340万台になる見通し。
http://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prUS41699516
■低迷の原因は「スレート型」の不振
これにより、前年に比べた出荷台数の成長率はマイナス11.5%と、過去最大の落ち込みになるという。IDCは今年6月に出したリポートで、今年のタブレット世界出荷台数が前年実績から9.6%減少すると報告しており、今回はこの予測値を下方修正した格好だ。
IDCはタブレット市場を「スレート型」と呼ぶ従来型端末と、着脱式キーボードが用意される「デタッチャブル型」の2つのカテゴリーに分けて分析している。
現在の出荷台数は前者のスレート型が大半を占めるが、このカテゴリーの製品が伸び悩んでいることがタブレット市場全体の不振につながっているという。
■2018年にはプラス成長へ
一方で、タブレットの出荷台数は2018年にプラス成長に転じ、2020年には1億9400万台に達すると同社は予測している。
そして今後の市場回復のカギを握るのはデタッチャブル型という。
デタッチャブル型には米マイクロソフトの「Surface Pro」や米アップルの「iPad Pro」などの製品があるが、前述のとおりキーボードが用意されているため、プロダクティビティ(生産性)用途に向いており、法人市場が主なターゲットとなる。
またグーグルもOS「Android」の最新版でプロダクティビティ用途に欠かせないマルチウインドウ機能などを採用しており、この分野に力を入れている。
こうしたことから、今年85%と推計されるスレート型の、タブレット全体に占める出荷台数比率は2020年に68%にまで低下するとIDCは見ている。このほか、小型端末(画面サイズが9インチ以下)の出荷台数比率も今年の55%から、2020年には40%に低下するという。
IDCのリサーチディレクター、ジーン・フィリップ・ブシャール氏によると、9インチ以下の端末は低価格化が進んでおり、メーカーは端末の販売だけでは利益を出せない状況。例えば米アマゾン・ドットコムのように薄利多売戦略や関連サービスで利益を上げなければ、ビジネスは成り立たないという。
その一方で現在は画面サイズのより大きなタブレットやデタッチャブル型に需要がある。
こうしたことから、今後はスマートフォンメーカーが手がける小型タブレットではなく、パソコンメーカーなどが手がける大型タブレットやデタッチャブル型が製品ラインアップを拡充させていくと同氏は指摘している。
■iPadは前年割れも、売り上げは増加
なお、これに先立ちIDCが公表した別のリポートによると、今年4〜6月期のタブレット世界出荷台数(速報値)は3870万台で、1年前の4410万台から12.3%減少した。
メーカー別出荷台数は、アップルが1000万台を出荷して首位を維持。これに韓国サムスン電子が600万台で次ぎ、そのあと、中国レノボ・グループ(聯想集団)の250万台、中国ファーウェイ(華為技術)の220万台、米アマゾン・ドットコムの160万台と続いた。
このうちアップルの出荷台数は1年前から9.2%減少。ただし同社の市場シェアは1年前の24.9%から25.8%へと拡大した。これに対し、サムスンの出荷台数は同24.5%減と大きく落ち込み、シェアは18.2%から15.6%に縮小した。
このほか、アップルの資料を見ると、iPadの今年4〜6月期の販売台数は前年同期比9%減の995万台。これでiPadの販売台数は10四半期連続で前年実績を下回った。
ただし、より高価なデタッチャブル型のiPad Proは好調だったようで、売上高は同7%増加した。
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