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日本株の大幅高
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2016年08月29日 在野のアナリスト
日テレで24時間テレビが放映されましたが、個人的には毎年やっているこの番組、ほとんどみたことがありません。感動の押し売り、障害者ポルノ、などとも揶揄されますが、出演者は出演料をもらい、テレビ局は広告を流す一方、それを支援に回すこともない。啓発という意味では役立っても、そこで描かれるものは慈善ではなく、偽善の匂いしかしないからです。番組を行い、視聴者、国民には慈善を訴えても、やっている本人たちがそれをしていないのなら、やはり偽善です。ドキュメンタリーなのに、ドキュメンタリーではない、などともされますが、偽善と欺瞞の相乗はどうしても見る気になれません。
日本株が大幅高していますが、様々な要因もありそうです。先週末にイエレンFRB議長の講演を前に、ポジションを手仕舞いした層がいたこと。またファミマとユニーの経営統合に伴いファンド勢が銘柄入れ替えを行い、売り需要の発生によってショートポジションを組んだ。その巻き戻しがおきたこと。そのポジションの巻き戻しが起きています。また円安もロングポジションが増えていたことから、その巻き戻しが起こった。このことが日本株に追い風になりましたが、他のアジア株はむしろ米国景気への懸念が広がりました。日本株の特異性、また今回も顕在化した形です。
しかも問題は、日銀がETF買いを入れたにも関わらず、26日は大幅安した。つまりいくら日銀の買いを囃しても、下げるときは下げる、ということを証明した形です。こういうことをくり返すうち、日銀のETF買いは恐れるに足らず、といった認識が広がり、効果を減殺していくことでしょう。そもそも銘柄入れ替えにおける売り圧力は、1400億円ともされましたから、719億円の日銀のETF買いではその半分、焼け石に水とは言いませんが、初めから下支えにすらならなかったのです。
さらに問題は、ボラティリティーの低下を市場の安定、と好感する向きもありますが、日銀のETF買いで下げにくくなり、妙味が薄れた。日本株で商いする意味を失い、売買高も低調になっている点です。売買高の低調は、証券会社の収益悪化につながる。結果、金融機関はマイナス金利とダブルの逆風となり、これがまた株式の上値を重くします。下がらないけれど、上がらない市場。日本株のおかれた現状は深刻です。
しかも気になるのは、日系の証券会社が日中立会いで売り、買いの傾きを大きくする点です。先物市場はすでに外国人投資家が8割を占めますが、外国人投資家は日計りで、大量に商いをだしても最終的にはトントン、で終わるケースが多い。しかし国内勢は売り、買いに傾き、オーバーナイトしてしまう。国内勢が夜間の状況の変動を先読みし、賭けのような取引をしているわけではないでしょうが、ずっと日系の売り、買いの傾きが目立っている。今日も得意の日系の某証券会社の順張りが大きく、指数を押し上げた形にあっていますが、最近では数日で売りを出すことも多く、今日の上昇も一時的なのかもしれません。
経済フォーラムでは、黒田日銀総裁がマイナス金利は深彫りできる、と盛んに喧伝していましたが、こちらは材料視されていません。技術的にできることと、効果からみてできない、という判断は異なるからです。資金需要が…などとも語っていますが、明確に増えたという材料もない。むしろ設備投資、個人消費にも暗雲が漂い、借り換え以上に不動産ローンの需要が喚起されたわけでもありません。ボラティリティーの低下とともに、ボリュームも低下し、ボランタリー(自由意志)まで低下してしまった市場。偽造と疑心の相乗効果が渦巻いているようでは、誰からも見向きもされなくて当然なのでしょうね。
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