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GPIF、高い株式割合…ガバナンス改革必須
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160826-00000001-fsi-bus_all
SankeiBiz 8月27日(土)8時15分配信
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が2016年4〜6月期に約5兆2000億円もの運用損を出したのは、価格変動リスクの大きい株式の運用割合を高めたためだ。年金給付の財源は保険料収入と国庫負担で9割程度が賄われ、短期的な運用損は年金給付に影響しないが、一方で国民の将来への不安を解消するための体制整備を早期に進めることが不可欠だ。
GPIFが株式への運用比率を高めたのは「運用が国債に偏ると運用目標を達成できない」(担当者)ことが背景にある。GPIFからは毎年約5兆円を年金会計に上納。GPIFの運用資産約130兆円を超低金利下の国債ですべて運用すると25〜26年しか持たず、その後は年金財政が立ちゆかなくなる見通しだ。
このため、年金積立金を長期視点の資産運用でいかに稼ぐかが、勤労世代や将来世代の給付水準維持の鍵を握る。株式運用は短期的な収益のぶれは大きいが、一方で配当収入などを得られ「長期運用では収益を着実に積み上げていける」(GPIF)とみる。
だが、4〜6月期のわずか3カ月で昨年度1年分に匹敵する巨額の赤字となったのも事実。赤字が続けば将来的に年金財政を圧迫すれる可能性はゼロではなく、損失を長期にわたり出さないような体制整備が必要になる。意思決定の権限や責任が理事長1人に集中する体制を合議制に切り替えるガバナンス改革や、資産運用の多角化に伴うリスクマネジメント人材の育成・拡充が急がれている。
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