http://www.asyura2.com/16/hasan112/msg/317.html
Tweet |
市場変更に踏み切る会社を探し出す手っ取り早い方法は…(撮影:今祥雄)
市場変更銘柄を探す、とっておきの方法はコレだ
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160823-00132688-shikiho-bus_all
会社四季報オンライン 8月23日(火)20時31分配信
日銀のETF買いの有無を想像しながら、東京時間は指数(特に日経平均株価)が動いている感じの強い今日このごろ。それだけ、年間6兆円という買い越し要因は無視できない存在ということなのだろう。ただ、前回も取り上げたように買い付け額の配分に関しては到底、肯定できるものではない。
あらためて触れると、1回当たりの買い付け額に占めるETF種類別の買い付け比率(8月実績)は日経平均型が53.4%、東証株価指数(TOPIX)型が42.0%、JPX日経インデックス400型が4.6%。日経平均採用の225銘柄(特に構成ウエイトの高い銘柄)が優遇されるのは誰が見ても明らかだ。
対象がこの3指数に限られているため、東証2部、ジャスダック、東証マザーズに上場する銘柄(以下、非東証1部銘柄)の受ける恩恵はほぼゼロである。「ほぼゼロ」と表現したのは、雀の涙ほどであるが、非東証1部銘柄にも買いインパクトはあるからだ。
1回当たりの買い付け額に占めるJPX日経400型の比率は4.6%(707億円のうち32億円)にすぎないが、構成400銘柄の中に非東証1部銘柄が6つだけ含まれている。東証2部の日本精機 <7287> 、ジャスダックのセリア <2782> 、USEN <4842> 、ニューフレア <6256> 、ユニバーサルエンターテインメント <6425> 、マザーズのミクシィ <2121> 。この6銘柄にかぎり、ほんのわずかだが恩恵は発生している。
こうなると、非東証1部銘柄がとるべき有効な株価政策は「東証1部銘柄になること」ではないかと思えてくるわけだ。東証1部市場に上場した翌月末からTOPIXに採用されることで、確実に日銀ETF買いの恩恵を享受できるようになる。日銀が打ち止めを発表するまでの期間限定だが、きっと相当先なのだろうから……。
もちろん、東証1部の指定替えを発表すれば、TOPIX連動を目指すTOPIX型ETFだけでなく、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)を含めたパッシブファンドのリバランス需要が発生する。どうあってもポジティブなニュースだろう。
■ 「株主数2200人以上」は高いハードル
東証1部に指定替えするかどうか。これを決めるうえで一番重要なのは「会社にその気持ちがあるかどうか」に尽きる。この点については外野から判別しにくいが、少なくとも東証が決めた基準をクリアしていないと土俵にも上がれない。
ジャスダック銘柄に比べると、東証2部とマザーズ銘柄については1部への指定替え基準が優遇されている。「株主数2200人以上」「時価総額40億円以上」「純資産10億円以上」「経常利益が最近2年間で5億円以上」といった基準を上回る企業はすぐにでも指定替えの準備に入ったほうがよさそうだ。
逆にいえば、投資家として個別株を選ぶ基準に、「そろそろ東証1部に行くんじゃないだろうか」という目線を取り込むのがいいのではないか、ということだ。前出の基準では、「株主数2200人以上」という条件が最も高いハードルとされる。たとえば、東証2部に上場する537銘柄のうち、他の3つの条件をクリアしているのは約300銘柄ある。株主数2200人未満の会社が相当多いことが想像できるだろう。
株主数を増やすために企業側の採ることができる策には、株式分割や株主優待創設といった手があるが、最も手っ取り早いのは「立会外分売」(大株主などの保有している株を3%前後ディスカウントした価格にて立会外で売り出すこと)だ。分売の目的はほぼ確実に「株式の分布状況改善」である。小口で保有してくれる個人投資家を増やし、株主数を増やそうとの狙いだ。これは、直近2週間で実施された分が東証のホームページで開示されている。ぜひ一度見てもらえればと思う。
直近2週間に分売を行った銘柄にマザーズ上場のイー・ガーディアン <6050> が含まれている。最近、マザーズの売買代金ランキング上位で盛り上がっている銘柄だ。今2016年9月期業績予想を1日に上方修正したのをきっかけに急騰し始めたが、同じタイミングで立会外分売を行うことも発表したのはあまり気にされていないかもしれない。
とりわけ注目したいのが、前出の東証ホームページに掲載された分売目的の欄だ。「本則市場への市場変更申請を行っており、株式の分布状況の改善ならびに流動性向上を図るため」とある。会社側が市場変更の申請をしていることまで開示してくれているのだ。
ここまでオープンにしている会社は少ないが、数カ月内に立会外分売を実施した会社を洗い直してみればいいのではないだろうか。東証2部では竹本容器 <4248> が今週末から来週、CDG <2487> が来週の実施をそれぞれ発表している。マザーズでもロゼッタ <6182> が今週末から来週にかけて行う予定。マルマエ <6264> やインベスターズクラウド <1435> などはすでに実施済みだ(株主数は増えたはず……)。
マザーズに上場していたHamee <3134> という銘柄がある。この銘柄は、立会外分売の実施発表(6月10日)→立会外分売の実施(6月28日)→東証1部への指定替え発表(7月20日)→東証1部に指定替え(7月27日)という過程を経て、今月末にTOPIXへの組み入れが予定されている。
それぞれの発表タイミングと株価の反応を見比べてほしい。東証1部への指定替え発表の直前に、予測できなかった「ポケモンGO関連株仲間入り」という押し上げ要因も発生したが、出来高が急増したのは好決算と同時に発表した立会外分売の実施発表の翌営業日からである。
(おしまい)
※株式コメンテーター・岡村友哉
株式市場の日々の動向を経済番組で解説。大手証券会社を経て、投資情報会社フィスコへ。その後独立し、現在に至る。フィスコではIPO・新興株市場担当として、IPO企業約400社のレポートを作成し、「初値予想」を投資家向けに提供していた。
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
岡村 友哉
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民112掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。