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豊島逸夫さん(左)と水野裕子さん
将来の不安に備える「金」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160823-00010001-asahit-bus_all
朝日新聞デジタル 8月23日(火)11時50分配信
【金を語ろう】
資産運用についてはまったくの素人、というタレントの水野裕子さん。経済のプロ・豊島逸夫さんとの対談を通して知った「金」の本当の価値、将来のための有意義な生かし方とは。
恒久的・永続的な金の価値
水野 私はこれまで金を所有したこともなければ、どこでどんなふうに購入できるかも知らない素人ですが、資産としての金はとても安定していると聞いたことがあります。本当のところ、どうなんでしょうか。
豊島 そうですね、安定しているといっても短期的には上がったり下がったりしますよ。でも長期的に何があっても価値が残ることが金の最大の長所といえるでしょう。以前、京都の有名なお寺のご住職と対談した際「金は先の大戦でも消失することなく価値を維持し続け……」と話を振ったところ「そうですなあ、たしか応仁の乱の時も……」と返されて面食らったことがあります(笑)。
水野 すごいスケール(笑)。時間の感覚がまったく違いますね。
豊島 長い歴史を持つ京都に暮らす人たちには、子孫のため、家のために受け継いでいく資産といえば金だ、という感覚が染みついているようです。古来の文化や伝統が息づく京都の街で、金が人々の暮らしに深く根づいていることは、私にはとても自然に思えます。それこそ、応仁の乱以来続いてきた価値観なのでしょう。
水野 私の出身地の名古屋でも、親を大切にするとか年長者を立てるといった古い価値観はけっこう根強いですよ。派手な印象がありますけど、そういう点では意外に古風というか。
豊島 そう、だから中京地区でも金はよく売れるんです。私は全国で金のセミナーを開催していますが、愛知や岐阜の参加者は非常に熱心で、しかもある程度知識のある人が多い。これには感心します。
水野 身の回りの人を思い浮かべてみると、自分の資産は自分で守るという意識はけっこう強いかもしれません。そもそも、金の価値って何なのでしょうか?
豊島 ひとつ目は、通常の環境下では決して腐食しないこと。ツタンカーメンの黄金のマスクをみればそれは一目瞭然ですね。第二に希少性。有史以来採掘された金をすべて集めても、競泳用50メートルプール3.5杯分にしかなりません。天然資源で埋蔵量は残っていますが、海底が多く、容易に生産は増えません。極端な言い方をすれば、株や国債、紙幣などの「紙に書かれた価値」は、政治や経済の情勢によっては一夜にして紙くず同然になるリスクがあります。さらに、いくらでも刷ってバラまくこともできます。しかし金は何があっても価値が残り、また人間が勝手に刷り増すこともできません。
地道にためる意識が大切
水野 確かに、物語に描かれた宝物は決まって金色だし、神話や伝承にも「黄金の◯◯」という財宝の話は多くあります。それぐらい昔から、価値あるものといえば金だったということですね。
豊島 ただ、そのイメージが強すぎるのか、金というのは「もうける」ものだと思い込んでいる人もいます。私は、そういう趣旨での取材などはすべて断るようにしているんです。なぜなら金は「ためる」ものであって、もうける目的で持つものではないからです。
水野 金を「ためる」と考えたことは私もなかったので、その言葉は意外です。
豊島 持っているだけでは利息も配当金も生まないものの、自然災害や大きな経済変動などの非常時には強い味方になる「守り」の資産。それが金です。投資の一種と捉える人もいますが、むしろ保険に近いものといえるでしょう。
水野 「保険」だと考えるとずいぶん身近に感じますね。
豊島 海外ではそうした意識がもっと一般的です。これまで取材で多くの国を回ってきましたが、中国では「実家の父親への仕送り」といって金の指輪を選んでいる青年に会いました。インドでは、嫁ぐ娘に少しでも多くの持参「金」を持たせたいというのが父親たちの共通した願いです。長い歴史のなかで何度も戦乱や社会体制の変革を経験してきた欧州でも、娘が結婚するときには思い出の写真と金貨をひとつのアルバムに収めて渡す文化があります。大切な人の将来のために贈るギフトが、すぐに価値を失うものであっては困る。そう考えたときに選ばれるものが金なんです。
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