http://www.asyura2.com/16/hasan111/msg/886.html
Tweet |
新興国市場の伸びに取り残される中国
EPFRグローバルによると、新興国の株式ファンド全体にはここ6週間で130億ドル近くの資金が流入したが、中国に特化したファンドからは35億ドル余りの資金が流出した。写真は北京の証券会社 PHOTO: AGENCE FRANCE-PRESSE/GETTY IMAGES
By MIA LAMAR AND RACHEL ROSENTHAL
2016 年 8 月 15 日 15:22 JST
新興国投資に殺到する向きが、よりによって最も大きい国を避けている。中国だ。
株式市場が暴落し、中国人民元が突然切り下げられてから1年がたつが、世界各国の投資家は中国市場への投資にいまだ気乗りしないと指摘する。
こうした信頼感の欠如は特に株式市場で顕著になっている。
ゴールドマン・サックスがミューチュアル・ファンドの資産1兆1000億ドルを分析したところ、ファンドの中国株運用は現時点で3.1ポイント「アンダーウエイト」となっている。つまり、世界の株式市場のベンチマーク(運用指標)における中国の比重よりも、中国株への配分比率を大幅に少なくしているということだ。ゴールドマンによれば、ベンチマークに対する不足はここ10年で最大だという。
ファンド動向を追跡しているEPFRグローバルによると、投資家はここ6週間で新興国の株式ファンド全体へ130億ドル近くの資金を投じた。中国に特化したファンドからは35億ドル余りの資金が流出したにもかかわらずだ。新興国への資金流入がここ数週で過去最高に達するなど、今年は新興国資産に買いが殺到しているが、中国は数少ない例外の一つとなっている。
中国企業に投資する外国人の大半は、上場や情報開示の基準が総じて高いニューヨークと香港の証券取引所を経由する。中国本土市場に上場する株式を購入する場合、中国当局が割り当てる人民元適格外国機関投資家(RQFII)制度の投資枠を利用するか、最近では上海・香港間の株式相互取引制度を通じて行うしかない。
足元の警戒感は、新興国市場の基準で見てもひときわ予想がつかない中国市場に世界の投資家がどれほど混乱させられたかを反映している部分もある。中国株は昨年初めに60%急騰した後に売られ、指標の上海総合指数は6月から8月の間に41%下落した。昨秋には一時的に持ち直したが、今年1月には23%下落している。一方、人民元は1年前の予想外の切り下げを受け、資本の国外流出が加速した結果、昨年はドルに対し5%下落した。
投資家の多くは、市場の動揺を鎮めるために中国が打ち出した施策に当惑したと指摘する。当局は手荒な為替介入や政府系ファンドによる株式購入を実施したほか、株式取引を全面的に停止したり、株安は「悪意ある」空売りが原因だと主張したりしている。
一方、中国経済の減速を引き続き懸念し、状況は公式統計が示唆するより悪い可能性があると主張する向きもある。
中国当局は、政府の施策は世界の投資家の懸念に対応するものだと強調し、成長懸念を一蹴している。李克強首相は先月、「中国経済は世界経済の安定にとって頼みの綱だ」とし、「中国経済がハードランディング(硬着陸)に向かうという予言は今やほぼ聞かれない」と述べた。
中国に投資する米運用大手の1社は今月、中国が長期的な経済改革計画からそれていることに懸念を示した。中国経済は4-6月期も6.7%の成長率を維持したが、エコノミストらは政府支出の拡大や信用の伸びによるものとみている。
オッペンハイマーファンズのジャスティン・レベレンス氏は、同社ウェブサイトに掲載した「中国宛の公開書簡」で、「中国が目先にとらわれていることがますます気がかりだ。これは発展やさらなる進展に向けた持続可能な長期戦略に矛盾する」と指摘した。同氏は新興国に重点を置くアクティブ運用型の米株式ファンドとして最大のオッペンハイマー新興国ファンドを運用している。
TIAAグローバル・アセット・マネジメントのマネジングディレクター、アレックス・ムロムセウ氏は「中国で起きていることに多くの投資家が混乱していると思う」と述べた。
同氏の新興国株式ファンドは今年、ペルーとブラジルの投資配分を引き上げたが、中国株は世界のベンチマークにおける比重と比較してアンダーウエイトのままだという。
ムロムセウ氏は「中国企業について話すときはかなり慎重になる」と述べた。
株式市場を海外へ開放するという中国の長期目標にとって、投資家の消極姿勢は妨げとなる。香港上場の中国株は前週末12日の引け時点で年初から1.1%安、米国上場の中国株は辛うじてプラスとなっている。本土上場の中国株ははるかにひどく、上海総合指数は年初来14%安だ。
これに対し、MSCI新興国株指数は同15%高となっている。
コロンビア・スレッドニードル・インベストメンツの債券運用担当者、マシュー・コボン氏は、中国の現在の成長率が持続可能とは思えないとし、かねて人民元の下落を見据えた持ち高を建てることによりそうした見方を表明している。同社はロシア、ハンガリー、メキシコの債券を保有しているが、中国の債券は保有していない。
コボン氏は「われわれは中国についてかなり後ろ向きだ」と述べた。
関連記事
アングル:
豪州で中国人「代購」が大ブーム、地元経済にもプラス
[シドニー 14日 ロイター] - 2013年、当時学生だったナ・ワンさんは、家賃を稼ぐためシドニーから中国に魚油カプセルを送る副業を始めた。33歳になったワンさんは今、中国の顧客のためにオーストラリアの食品やダイエットピルを購入するいわゆる「代購(代理購入)」業者の1人として活躍している。
小売りコンサルタントによると、オーストラリアには現在、最大で4万人もの「代購」業者が存在しているとみられている。彼らはソーシャルメディアやモバイル決済アプリを駆使、中国本土の顧客から注文を取って現地で製品を購入している。「代購」が最初にブームになったのは西欧で、その当時はグッチのハンドバッグなどの高級品を欧州から中国の買い手に送るといった行為が中心だった。オーストラリアで今ブームの「代購」は、育児用粉ミルクなどの消費財が対象だ。
中国で食の安全をめぐる懸念が根強いなか、健康志向の強い中国の富裕層は安全なオーストラリア製品を欲しがっている。A2ミルク(ATM.NZ)などの粉ミルク会社は、「代購」と競合するのではなく共に成長する道を模索、国境をまたいだ電子商取引を目指す動きが見られる。
ワンさんは「中国人はオーストラリアの物が大好き」と話す。「品質が好まれているのね。金に糸目を付けないという感じよ」と語った。
ただ、「代購」が中国本土、もしくはオーストラリアにおいて順風満帆というわけではない。中国政府は4月、国境をまたいだオンラインショッピングの規制を強化。またオーストラリアでも、「代購」が粉ミルクを買い占めた結果、品薄になったとして強い批判を浴びた。
<地元経済にプラス>
一方、オーストラリアの小売業者の間には、「代購」と組んで売り上げ増を目指すという新たな動きも出ている。コンサルタント会社、シンクチャイナのディレクター、ベンジャミン・サン氏は「大手ブランドも含めて、皆が(「代購」との提携を)目指している」と話している。
オーストラリアの中小の輸出業者にとって、中国でビジネスをするのはハードルが高いことから、中国市場を専門とするコンサルタントは最近、「代購」と提携するよう助言することが増えているとされる。
ニュージーランドの粉ミルクメーカーで、オーストラリアにも生産拠点を持つA2ミルクのピーター・ネイサン最高経営責任者(CEO)は、「代購」との協力強化を模索していると話す。「『代購』は地元経済にとってプラスであり、われわれのビジネスにもプラスだ」という。
(Swati Pandey記者 翻訳:吉川彩 編集:山川薫)
http://jp.reuters.com/article/daigou-sydney-idJPKCN10Q0GC?sp=true
タイGDP、第2四半期は前期比+0.8% 市場予想上回る
[バンコク 15日 ロイター] - タイ国家経済社会開発庁(NESDB)が発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)は、季節調整済みで前期比0.8%増となり、ロイターがまとめた市場予想の0.5%増を上回った。
政府支出と家計支出が伸びたほか、観光が国内の経済活動を押し上げた。
第1・四半期改定値は1.0%増だった。
前年同期比では3.5%増。13四半期ぶりの高い伸びとなった。予想は3.2%増、第1・四半期は3.2%増だった。
NESDBは、今年のGDPを3.0─3.5%増と予想。従来予想を据え置いた。
今年の輸出は1.9%減の見通し。従来予想は1.7%減だった。
http://jp.reuters.com/article/thailand-gdp-idJPKCN10Q0A6
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民111掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。