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3メガバンクの2016年4〜6月期決算
<3メガ銀>利益28%減 4〜6月期 マイナス金利が影響
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160801-00000084-mai-bus_all
毎日新聞 8月1日(月)22時2分配信
三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)、みずほFG、三井住友FGの3メガバンクの2016年4〜6月期連結決算が1日、出そろった。日銀が2月に導入したマイナス金利政策の影響で貸し出し収益の低下に歯止めが掛からず、最終(当期)利益の合計は5057億円で、前年同期比28%減と落ち込んだ。マイナス金利が、銀行収益に及ぼす悪影響が浮き彫りになった。
マイナス金利導入に伴い、3メガは普通預金金利を年0.001%に引き下げた。一方、企業向け貸し出しや住宅ローン金利は過去最低水準に低下。銀行の貸出金利から、預金金利など資金調達コストを差し引いた預貸金利ざやは0.92〜1.12%と前年同期に比べて0.07〜0.1ポイント低下した。
貸出金利は低下したが「企業の資金需要はそれほど盛り上がっていない」(三井住友FG)ことに加えて、「住宅ローンは借り換えが中心で、貸出総額は伸びていない」(三菱UFJ)ため、利ざやの低下を貸し出しの増加でカバーできなかった。一方、金融市場で円高・株安が進んだことで、個人投資家の投資意欲が冷え込んだため、銀行やグループ証券会社の投資信託や保険商品などの販売も伸び悩んだ。
この結果、銀行本業のもうけを示す実質業務純益は、三菱UFJが前年同期比21%減の2580億円、三井住友は31%減の1648億円の減益となった。みずほは、国債利回りの低下(価格の上昇)を背景に国債などの売却益が増えたことで、4%増の1616億円の増益を確保した。
マイナス金利の影響を懸念する声は金融業界で日増しに強まっている。全国銀行協会の国部毅会長(三井住友銀頭取)は7月14日の記者会見で「(マイナス金利導入後も)銀行の貸出残高の増加幅に大きな変化は見られていない」と政策効果に疑問を呈し、日銀の金融政策に対し「マイナス金利の効果をまず検証することが先ではないか」とけん制した。あるメガバンク首脳は「銀行の収益悪化が続けば、貸し倒れリスクを取れなくなり、企業向け融資に慎重にならざるを得ない」と警告するなど、金融業界はマイナス金利政策への反発を強めている。
3メガはいずれも17年3月期の通期業績目標を据え置いた。あるメガバンクからは「日銀が7月の金融政策決定会合でマイナス金利の追加引き下げに踏み切らなかったことで、一段の収益悪化はまぬがれた」との声も上がった。【中島和哉、片平知宏】
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