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政策決定会合のたびに乱高下するマーケットを前に、黒田東彦日本銀行総裁の胸中はいかに(撮影:梅谷秀司)
金融緩和に持続的な効果なし、長期の業績成長や安定配当に注目
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160726-00129007-shikiho-biz
会社四季報オンライン 7月26日(火)16時36分配信
いよいよ今週28〜29日に迫った日銀の金融政策決定会合。金融緩和の効果を含めた日本株の中長期見通しはどうなるのか。そして、過去最高値の更新が続く米国市場の活況は続くのか。ファイブスター投信投資顧問の大木将充チーフ・ポートフォリオ・マネジャーに聞いた。
――今後の日本株の見通しは。
日本銀行の追加緩和などがあれば、短期的に日経平均1万7000〜1万8000円に戻してもおかしくはない。しかし、中長期的に見れば強気になれない。目先は9月ごろにいったん天井をつけるのではないか。
金融緩和政策に持続的な効果が期待できないのは、根本的に間違った政策だからだ。景気がよくなればインフレになるが、インフレになれば景気がよくなるわけではない。むしろ、景気が悪く実質所得が伸びない中で、物価だけが上昇すれば、消費者は出費を抑えるために購入する数量を減らすことで対応する。結果的にかえってものが売れなくなり、企業収益、景気は悪化する。足元はそうした状況になりつつある。
インフレ目標2%などはとても不可能であり、その対策として(資産の裏付けがない貨幣の発行である)ヘリコプターマネーや永久国債などの議論が出てくるなど、正常とは思えない。
イノベーションによる経済活性化が重要になるが、いまのところ牽引役が見えない。情報通信、エレクトロニクスの分野で、パソコンから携帯電話、スマートフォンへと技術進化が起こり、世界的に景気を牽引してきた。だが、現状、スマホの次を支える大きな波が見えない。さらにこのジャンルで日本のプレーヤーの存在感が薄いことも残念だ。
■ 長期の成長や安定配当に注目
日本全体で見ても収益機会の拡大が限られており、相場全体を買える状況ではない。金融緩和による上昇や、バーチャルリアリティ、人工知能、自動運転といったテーマ物色の流れもあるだろうが、短期的な相場にとどまるだろう。
むしろ、今は腰を落ち着けて、長期でみた成長が期待できる企業や、安定配当を維持しそうな個別銘柄を選んで投資する局面だ。
――米国や海外市場をどうみるか。
米国株は過去最高値を更新しているが、16年下半期の景気上昇を織り込んでいるのだろう。ただ、米国景気は17年後半にはピークを打って下げサイクルに入る可能性がある。
さらに今後、中国や欧州の不動産を中心とする不良債権問題が顕在化してくるおそれもある。株価は、これらを織り込み始める17年には下降に転じるのではないか。内外とも、17年以降は強気になれなそうにない。
(聞き手:『会社四季報プロ500』編集長 丸山尚文)
大木将充●ファイブスター投信投資顧問株式会社取締役運用部長兼チーフ・ポートフォリオ・マネジャー。1989年日本興業銀行、95年マッキンゼー・アンド・カンパニ 、97年より大手外資系証券、投資運用会社でアナリスト、ファンドマネジャー経験を経て、2014年より現職。
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
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