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低所得者は高所得者より7百万円も損?貧富の差の現実…車購入で貧乏にならない方法
http://biz-journal.jp/2016/07/post_16029.html
2016.07.26 文=中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー Business Journal
この前までしばらく、アメリカで暮らしていた。アメリカは貧富の差が激しく、金持ちはさらに金持ちになり、収入が平均以下の人はどんどん貧しくなっていくのを目の当たりに見てきた。日本の社会もアメリカに近づいている。下り組ではなく、上り組になるためには、どうしたらいいのか。お金の基本を解き明かしていきます。
(1)車で貧乏にならないために
世の中は、金持ちに有利な仕組みになっている。アメリカでは、収入が高く財産を持っている人ほど支払う税金が少ない、という現実がある。金持ちは高い報酬を払って有能な税対策アドバイザーを雇えるので、節税ができるのだ。
貧乏は高くつく、低所得者は損をするというのは、日本でも同じ。
たとえば、車。金持ちはもちろん現金で買う。すると500万円の車を10%オフの450万円で買えたりする。50万円の得だ。5年ごとに車を買い替えると、50年では500万円の得になる。
一方、貧乏な人は車を現金で買わない。150万円の車を全額ローンで買ったとする。金利5%、5年ローンだとトータルで約170万円返済することになる。20万円の損。5年ごとに車を買い替えると、50年で200万円の損になる。
車の保険でも似たようなことが起こる。金持ちは最大限の補償をつける。だから、事故にあっても車が盗まれても損することはない。
一方、貧乏な人は車の保険料をケチってしまう。毎月払う車のローンだけで手一杯なのだ。自賠責だけ、という人もいる。そうすると車が盗まれても補償がないから泣き寝入り。150万円の損。事故を起こしたら損害賠償で1000万円を自腹で払わなくてはいけなくなり、10年以上かかってそのために借金を返済し続けることにも。恐ろしい。
これは、負のスパイラルのほんの一例である。では、車で貧乏にならないためには、どうしたらいいだろう。
■第1条:車は現金で買う
まず、これが大切だ。とはいえ、地方などでは通勤や日々の暮らしのため、学校を卒業してすぐ、貯金ができる前に車を買わなくてはいけないこともある。1台目は仕方がない、目をつぶろう。ただし、予算はなるべく低く抑えること。絶対に100万円以下の中古。目安は給料の3カ月分以下だ。そして3年でローンを返済し終わり、3〜5年でお金をためて、2台目は現金で買う。
1台目が90万円で全額ローン、3年返済なら毎月の返済額は約2万7000円。ローンが終わって同額をため続けると、3年後に96万円、5年後に160万円になって2台目は立派に現金で買える。この後は二度と車のローンにお世話になる必要はない。
■第2条:車の補償はケチらない、でも保険料の安いプランを探す
車を持ったら、車両保険を含めてフルカバーの補償を手当てすることが大切。ここでケチると万一の時の自己負担で、貯金を崩したり借金を負うことになり貧乏への第一歩を踏み出すことに。付帯サービスや追加の補償は好みでかまわない。
車の保険は会社やプランによって、また対面かインターネット販売かによって値段がかなり違う。必ず複数の会社の見積りをとって、十分な補償のプランにできるだけ安く加入することがポイント。勤務先に自動車保険の団体割引がある人は、ネット保険より安くなることがあるので必ずチェックしよう。
■究極策:車を持たない
車を持つことがステータスだったのは昔の話だ。週末や休暇の時に乗るだけなら、維持費の高い車を持つ必要はない。タクシーやレンタカー、カーシェアリングを利用すれば、車にかけるコストはかなり小さくできる。持たないほうがスマート。その分を、貯金や娯楽費に回せば、生活にゆとりが出てくるはずだ。
(文=中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー)
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