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ECB政策判断、5つのポイント
By PAUL HANNON
2016 年 7 月 22 日 10:27 JST
英国が6月23日の国民投票で欧州連合(EU)離脱を決めたことに欧州中央銀行(ECB)の政策担当者らは意表を突かれたかもしれないが、ECBのドラギ総裁は21日の記者会見で、前例のない英国の決定にうろたえていないことを明確にした。国民投票以降、これで欧州の主要中銀2行が、予想されていたほどの動揺を見せることなく政策判断を下し投資家を驚かせたこととなる。14日に政策据え置きを決めた英中銀イングランド銀行、そして21日に同じく現状維持を決定したECBだ。ECBは同日、新たな政策を発表せず、明言を避けつつ追加緩和の可能性を示唆した。域内経済への影響についてもっとよく考えた上、その評価に基づき追加緩和の是非を決める方針だ。ここ数カ月でも特に地味で新規材料に欠けた政策判断だったが、以下に5つのポイントを挙げる。
1.ブレグジット
ドラギ総裁はブレグジット(英国のEU離脱)決定について、経済成長見通しの下振れリスクだが、その影響は英国・EU間の新たな関係を決める交渉の期間と結果によって変わってくるとの考えを示した。ECBのインフレ押し上げ策を頓挫させかねない多くの逆風の一つだと指摘しつつも、頓挫させるだろうと断定するまでには到底至らなかった。
2.耐久力
英国の国民投票前には、ブレグジットが決まれば金融市場が大きく混乱し、金融システムの安定性が脅かされるとの懸念が広がっていた。確かに市場は混乱したものの、ドラギ総裁は安定性に危険は及んでいないとの見方だった。総裁は「明らかなことは、金融市場も銀行セクターもブレグジット決定に対しかなりの耐久力を見せる形で反応しているということだ」とし、「全く混乱は見られていない」と述べた。
3.銀行
多くの資産価格が国民投票後につけた安値から持ち直している一方、欧州の大手銀行の株価は依然として大幅安から回復していない。家計や企業に対する銀行の融資能力は以前から不安視されているが、株価の低迷でそうした懸念はいっそう増しており、ECBの刺激策が実体経済に届いているとの確証が得られない状況だ。注目すべきなのは、ドラギ総裁が21日の会見で「金融政策の浸透という面で銀行の株価は気掛かりだ」と発言すると、銀行株が上昇したことだ。だが総裁はさらに、金融システムに積み上がった大量の不良債権の処理には時間がかかると認めた。
4.債券不足
投資家はECBが21日に新たな刺激策を導入するとは思っていなかったが、債券買い入れを少なくも2017年3月まで、場合によってはそれ以降も継続できるよう買い入れ規則に変更を加えるのではないかとの観測があった。ECBにとって問題なのは、現時点で多くの国債の利回りが購入債券の下限利回りであるマイナス0.4%を下回っていることだ。また、これより高い利回りであっても、同一銘柄や同一発行体でECBが購入できる割合には上限が設定されている。今回の会合では、買い入れ規則は変更しなかった。総裁は会見で、ECBはこれまでもすでに柔軟に対応してきたとした上で、再び柔軟な運用は可能だと述べた。
5.市場の反応
総裁が追加緩和を約束しないことを示唆したことに対し、21日の金融市場はユーロ高と株安で反応した。だが、市場の動きが控えめだったことから、投資家がECBの行動、しかも早期の行動をまだ期待していることがうかがえる。これが理にかなった評価なのかどうかはまだ分からない。
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https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwimydCXm4bOAhWGFpQKHT3FD7gQqQIIHzAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB12334390200972253966304582203942586982200&usg=AFQjCNEgrjG8zR5vdCzYnswbf26VUYplhA
ドル・円は105円台後半、日本株下落で上値重い−ヘリマネ観測後退
小宮弘子
2016年7月22日 11:57 JST
• 106円26銭まで円売りが先行した後、一時105円57銭を付ける場面も
• 日銀会合で何も策出てこないとドル・円売られる可能性−三井住友信
22日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=105円台後半で推移。日本銀行の黒田東彦総裁のヘリコプターマネー否定発言を受けて円が買われた前日の海外市場の流れを引き継いでおり、日本株の下落を背景に上値の重い展開となっている。
午前11時55分現在のドル・円相場は105円81銭前後。早朝には106円26銭まで円売りが先行したが、その後じりじりと値を切り下げ、一時105円57銭を付けている。
黒田総裁は21日の英BBCラジオ4の番組で、現在の制度的枠組みを考えると、現段階で「ヘリコプターマネーは必要性も可能性もない」と語った。インタビューは6月17日に収録された。この報道を受けて、前日の海外市場では一時105円42銭まで円が急伸。黒田発言が伝わる前の東京市場では107円49銭と6月7日以来のドル高・円安水準を付けていた。
三井住友信託銀行NYマーケットビジネスユニットの海崎康宏マーケットメイクチーム長(ニューヨーク在勤)は、「ドル・円は黒田総裁のコメントを受けて、いったん上を抑えられてしまったので、その後は戻り売りのような感じになっている」と解説。来週の日銀会合で特に何も策が出てこないと、いったん期待が剝がれて、ドル・円は売られる可能性があると話した。
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22日午前の東京株式相場は反落し、日経平均株価は100円を超える下げとなっている。前日は大型経済対策への期待を背景に上昇し、一時6月1日以来の1万6900円台に乗せていた。
今週末に中国の成都で20カ国地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開催される。来週は26、27日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、28、29日に日銀の金融政策決定会合が開かれる。
ルー米財務長官は21日、世界の経済情勢は金融危機時のような国際協調が正当化されるほど悪くないが、政策当局者らは低成長に対応して、てこ入れする必要があるとの見解を示した。
上田ハーロー外貨保証金事業部の小野直人氏は、「本邦の財政出動や日銀のヘリマネ観測を筆頭に、市場にはリスク選好的なムードが充満しつつあったが、G20財務相・中央銀行総裁会議で前向きな材料が出てこなければ、足元のリスクオンに巻き戻しが入る可能性はありそう」と予想。「会議に参加する本邦当局者が金融政策やヘリマネ議論に対して否定的な発言を行う可能性もあり、注意したい」としている。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-07-22/OAP3EE6JIJV401
【FRBウオッチ】ヘリコプター・ベンは離陸せず、日銀に極意伝授か
山広 恒夫
2016年7月22日 07:03 JST
• バーナンキ前FRB議長は量的緩和について「2次的政策」と言明
• 前議長の金融政策の98%は「市場との対話」、行動は2%だった
「ヘリコプター・ベン」の異名を取るベン・バーナンキ前米連邦準備制度理事会(FRB)議長の訪日をきっかけに、市場ではヘリコプターマネーへの思惑が高まっているが、前議長は既にヘリコプターマネーはおろか量的緩和(QE)の政策効果についても、かつてのような強い自信は抱いていない。
2013年12月18日。バーナンキ議長は 定例の連邦公開市場委員会(FOMC)で、QEのテーパリング(段階的な縮小)を決めた後、任期中最後の記者会見に臨んだ。会合の決定事項について説明を終えた後、QEが果たしてきた役割について「補完的(Supplemental)」なものと指摘した。大規模資産購入(LSAP)として大々的に打ち上げた資産購入政策が実はサプリ(栄養補助食品)にすぎなかったわけだ。
バーナンキ氏
Photographer: T.J. Kirkpatrick/Bloomberg
さらにバーナンキ議長は「QEは2次的なツールであり、主力は政策金利とそれに関連するフォーワードガイダンスである」と言い切っていた。同議長が率いたFOMCは、リーマン・ショック直後の2008年12月に事実上のゼロ金利政策を決定。ほぼ同時に住宅ローン担保証券を購入する量的緩和を導入、09年3月には米国債購入に踏み切っていた。
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その後、QEは第3弾まで実行に移され、FRBが保有する証券は現在、4兆2310億ドルにまで膨れ上がっている。この結果、株価や債券など資産価格は急騰したものの、実体経済の力強い成長を取り戻すという期待には応えられなかった。
FOMCは連邦準備法に基づき、最大限の雇用確保と物価の安定という2大責務を負っているが、いずれも及第点には達していない。最大限の雇用確保の失敗を雄弁に物語っているのは、就業率の傾向的な低下であろう。今世紀のピークは2000年4月に記録した64.7%だった。今回の景気拡大局面のピークは今年3月に付けた59.9%である。約16年で4.8ポイントも低下してきた。就業率は生産年齢人口に占める雇用者の比率で、この低下は就職が難しく、労働市場から退出する人が増えていることを反映している。
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物価安定も心もとない。FOMCは個人消費支出(PCE)の価格指数で前年比2.0%上昇を目標としているが、5月の時点で0.9%上昇にとどまっている。しかし、これは平均値にすぎず、サービス、非耐久財、耐久財の3大項目に分類すると、この目標自体、疑問視せざるを得ない。
つまり、サービスは継続的に大幅に上昇している一方、耐久財はマイナス傾向が継続。ガソリンや食料など非耐久財は変動が大きい上、近年は低下トレンドをたどってきた。物価目標の2%を達成するためにはいきおいサービス料金を引き上げなければならない。実際サービスは教育費や医療を中心に2%を大幅に上回る上昇を続けており、国民の生活を圧迫している。
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このように政策目標達成には程遠い状態で現ジャネット・イエレン議長にバトンタッチしたバーナンキ前議長は、退任後に始めたブログで「金融政策の98%は市場との対話だった。行動は2%にすぎなかった」と述懐している。このほどバーナンキ氏を招いて会談した安倍晋三首相、黒田東彦日本銀行総裁も「バーナンキ氏との対話が市場に及ぼす効果」に期待したのかもしれない。
その意味では、ヘリコプター・ベンが日本の空を飛び回る姿を多くの市場参加者が思い浮かべたことは収穫だったのかもしれない。しかしバーナンキ前FRB議長が金融政策の要とした「市場との対話」の神髄は、「決意の表明」にある。
バーナンキ氏はプリンストン大学教授を務めていた2000年に執筆した論文で、1930年代の大恐慌を克服したとされるフランクリン・D・ ルーズベルト大統領について、「大統領が新しい措置を積極・果敢に実行に移したことに比べれば、彼が実行した個別の政策はそれほど重要なものではない。必要とされるのはルーズベルト大統領が示した決意である」と記している。この論文は当時の日本銀行に対する助言の形をとっていた。
今回の訪日でヘリコプター・ベンは離陸せず、地に足をしっかりと着けていたはずだ。そして、日本の指導者に対し、現行法の範囲内で可能な政策に基づき、最大限の効果を発揮するという「強い決意」の表明を助言したのだろう。
(【FRBウオッチ】の内容は記者個人の見解です)
記事についての記者への問い合わせ先:
ワシントン 山広 恒夫 tyamahiro@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:
大久保義人 yokubo1@bloomberg.net
西前 明子
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-07-21/OAODFUSYF02201
日本株反落、ヘリマネ観測薄れ円強含み−輸出や資源売り、任天堂高い
赤間信行
2016年7月22日 08:08 JST 更新日時 2016年7月22日 11:53 JST
22日午前の東京株式相場は反落。日本銀行の黒田東彦総裁がヘリコプターマネー政策に対し否定的な見解を示し、円高方向で推移する為替動向が嫌気された。輸送用機器やゴム製品など輸出株、国際原油市況の反落が嫌気された鉱業や石油など資源株中心に幅広い業種が安い。
TOPIXの午前終値は前日比10.92ポイント(0.8%)安の1328.47、日経平均株価は150円21銭(0.9%)安の1万6660円1銭。
三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジストは、「ヘリマネ期待で株価は上昇してきたものの、きのうの報道を受け為替が1円以上も動いた。最近の相場はやり過ぎた部分もあり、ポジションを閉じたい、利益確定売りをしたい向きの思惑にはまった」とみている。
22日午前のドル・円相場は1ドル=105円台後半で推移、前日の日本株終了時の107円台前半からドル安・円高方向に振れた。21日夜に日銀の黒田総裁が6月に「ヘリコプターマネーは必要性も可能性もない」と発言していたことが伝わり、ドル売り・円買いが優勢となった。また、21日の米国株はインテルやサウスウエスト航空などの決算が予想を下回ったことなどを材料に、主要株価指数は史上最高値圏から反落した。
為替、海外株動向が嫌気された上、日経平均は前週からの8営業日のうち7営業日で上昇、この間1割以上上昇しており、週末を前にいったん損益を確定する売りが出やすかった。東洋証券マーケット支援部の檜和田浩昭ストラテジストは、「ヘリコプターマネー政策への期待が弱まったことによる円高、米ダウ平均株価が10連騰とならなかったことから高値圏でいったん戻り売りが出ている」とし、前日に日経平均が1万7000円に接近したこともあり、「週末の調整はやむを得ない」と言う。
日経平均は午前半ばに一時200円以上下落、ただその後はやや下げ渋った。檜和田氏は、日経平均がシカゴ先物の21日清算値(1万6560円)を下回らず、意外と底堅いとも話し、「来週の日銀金融政策決定会合でのヘリコプターマネー政策は無理でも、何らかの追加緩和を予想する向きは多く、政府の経済対策の規模拡大の思惑も根強い」との見方も示した。
東証1部33業種は空運、海運、証券・商品先物取引、石油・石炭製品、ゴム、鉱業、繊維、輸送用機器、サービス、小売など31業種が下落。その他製品、情報・通信の2業種のみ上昇。鉱業や石油の資源関連は、潤沢な夏季ガソリン在庫を嫌気し、前日のニューヨーク原油先物が2.2%安と反落したことが嫌気された。東証1部の午前売買高は8億1180万株、売買代金は1兆2753億円。値上がり銘柄数は389、値下がりは1436。
売買代金上位ではサイバーエージェントや日産自動車、ファーストリテイリング、村田製作所、LINE、マツダ、アルプス電気、日本航空が安い半面、任天堂は高い。スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」の日本での配信が始まった。イマジカ・ロボットホールディングスやハピネットなどポケモン関連銘柄、住友金属鉱山や中外製薬、第1四半期が営業黒字に転換した日新電機も上げた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-07-21/OAOS7S6KLVRJ01
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