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渦中の山本一郎氏 写真:著者撮影
「カネ返せ!」中国人100人が東京地裁前で怒りのデモ行進〜「100億円集めた」と豪語する渦中の日本人を直撃!
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49229
2016年07月21日(木) 伊藤 博敏「ニュースの深層」 現代ビジネス
■集めたカネは100億円
「山本一郎はカネを返せ!」
「人を騙すのは、もうやめろ!」
小雨が降り続く7月15日午後、中国人投資家約100人が、日比谷公園からスタートし、東京地裁正門前で一段と声を張り上げ、抗議活動を行いながらデモ行進した。
「山本一郎」とは、1995年、「未常識経済理論」を実践するKKC(経済革命倶楽部)を主宰、約1万2000人の投資家から約350億円を集め、詐欺罪で起訴された山本一郎氏のこと。
懲役8年の実刑判決を受けて服役。出所後、再起を図って、「競球」というカジノ事業を考案、競球ホールディングスを立ち上げて会員募集を始めた。これまでに約1万人の会員から100億円を集めたというが、会員が惹かれるのは、競球を始めとする山本氏の事業より、支払われる金利である。
高ければ、月に20%にも達することがあるというが、普通に考えれば、不特定多数から高利でカネを集めれば出資法違反。しかし、山本氏の理屈は、「会員から借金しており、金利ではなく高額の“謝礼”だ」というもの。
呼称はともかく、「104万円預けたら9ヵ月後に180万円」「456万円預けたら9ヵ月後に900万円」という利回りの高さと、毎月、均等に元利が支払われる条件の良さに、会員が口コミで広がっていった。
なかでも、ネットやスマホを通じて情報伝達力の高い在日中国人社会に広まった。
デモ参加者のひとりが言う。
「圧倒されるのは金利の高さと、山本が机の前に積み上げた札束。一時は、何億円も積んで顔が見えなくなるほど。話はうまいし著名人とのつきあいもあるということで写真も見せられた。儲かっている人の紹介だし、大丈夫だと思ったけど、昨年9月から支払いはストップ。完全に騙された!」
7月15日に行われたデモ 写真:著者撮影
■日中問題にも発展?
会員が増えている間はいいが、無限連鎖のマルチ商法に似て、会員が増えず、新たな資金供給がなければ行き詰まる。それが昨年秋に始まったということだが、その時、既に中国人投資家は500人を超えていた。
「チャットを使って、被害者の会を立ち上げ、みんなで対応を協議しました。昨年11月には民事訴訟を起こした人がいるし、警察にも相談。受理はされていませんが告訴状も作成しています。
おカネは返ってこないかも知れない。でも、山本は許すわけにはいかない。平均で500万円。なかには、3億円も騙された上海在住の中国人もいます」(山本一郎詐欺被害者救済グループ幹部)
7月15日のデモは、当日、中国人投資家3人が起こした民事訴訟の証人尋問があり、それに合わせて行われた。また、中国人グループは、集団で中国大使館にも相談しており、日中問題に発展しかねない。
山本氏は、どう対処するのか。
台東区浅草の3階建てビルを事務所としている山本氏を訪ね、直撃した。
私は、KKC事件の時にも山本氏を取材、インタビューしたことがある。以来、20年が経過、山本氏は76歳になったが、丸顔にちょび髭、立て板に水の弁舌と、時折、立てる高笑いは変わらない。
――昨年末、在日中国人など3名の投資家が、あなたを被告に約1,500万円の返済を求めて提訴している。
「投資という発想が間違っている。彼らは、私を信じておカネを預け、私は競球事業などを通じて発生した収益をプール、預かりに応じて支払ってきた。月に10%、20%といった法外な金利を約束したものではないし、そもそも認められるものでもない。私の気持ちを金銭にしただけだ」
――中国大使館に駆け込むなど、互いのトラブルが国を巻き込む可能性がある。
「そんなことはない。裁判所に訴えたり、警察や大使館に駆け込んだりしているのは、扇動されたほんの一部で、大半の会員さんは私のことを信じ、待っていてくれている」
――中国人が多いのはなぜか。利息に敏感で口コミのネットワークが強固な中国人に狙いをつけた?
「口コミでウチの評判が高くなり、最近、中国人が多くなったのは確かだが、預け入れた会員のなかには、日本人も韓国人もいる。約1万人の会員がいて集まった資金は約100億円。中国人分はそのうちの半分だが、特に、民族性を狙ったわけではない」
――訴えている中国人たちに話を聞いた。チャットや携帯で連絡を取り合っている中国人は約500人に及び、ひとりあたりの投資額は約600万円。訴訟は起こしてなくとも「返ってくるだろうか」と、心配している人は少なくなかった。
「もちろん、それなりの利息をつけて支払うつもりはある。ただ、これは会員に説明していることだが、今年1月18日、強盗団が事務所に侵入、2億5,000万円を強奪された。そのために競球場予定地を売却するなど、事業に支障が生じ、返済計画に遅れが生じているが一時的なことだ」
――訴状では、KKC事件を起こし、詐欺罪で服役した過去を問題にしている。
「KKC事件は、日本の捜査当局やマスコミや財界が、私の斬新な発想、先進的な事業を理解できず、取り潰しに出て、まず出資法違反で誤認逮捕した。次に、それを正当化するためにネズミ講事件、詐欺事件に仕立て上げた。KKCの会員のなかには、今も私とつきあい続ける会員がいる」
――投資契約に基づく元利払いなのか、無尽にも似た共益的相互扶助講(山本氏側の答弁書)なのかという論議は法廷での決着に委ねるとして、会員が次々に集まらなくては持たないネズミ講ではないのか。
「利殖を約束したものではなく、プールされた資金から支払える分を、その時の事情に応じて支払っているのだから、ネズミ講のような破綻はない。現に、盗難という事態で支払いが遅延しても、大半は再開を信じて、待ってくれている」
山本氏の強気は変わらない。なにより「借りたものの方が強い」という原則は動かず、貸した側は、少しでも返ってくる可能性を信じて、声を上げにくい。
だが、デモを行って裁判所とマスコミに訴え、刑事告訴の準備をしているということは、返済の権利を放棄したに等しく、怒りの強さを示す。無限連鎖が切れた時、それを再び繋げることはできるのか。
山本氏は、会員の怒りだけでなく、行政・捜査当局も関心を寄せ始めるなかでの再起、という厳しさにも直面している。
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