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7月15日、政府・日銀は、市場の関心が高まっているヘリコプターマネーの導入について、検討していないと明確に否定している。写真は都内で2013年2月撮影(2016年 ロイター/Shohei Miyano)
焦点:政府・日銀、ヘリマネ「検討せず」 市場に「広義」の思惑
http://jp.reuters.com/article/helicopter-money-market-idJPKCN0ZV0EB
2016年 07月 15日 13:16 JST
[東京 15日 ロイター] - 政府・日銀は、市場の関心が高まっているヘリコプターマネーの導入について、検討していないと明確に否定している。永久国債の発行や日銀の国債直接引き受けなど極端な政策に踏み出せば、かえって日本経済が混乱しかねないとみているためだ。ただ、市場の一部では、積極財政と金融緩和の組み合わせを長期間実施する「広義」のヘリマネはあり得るとの声もあり、政府・日銀の対応に注目が集まっている。
<ヘリマネに距離置く政府・日銀>
ヘリコプターマネーの導入に関し、複数の政府関係者は「検討していない」と否定した。また、複数の日銀関係者も、ヘリコプターマネーの導入を前提に金融政策を検討したことはないと全面的に否定する。
では、どうして市場にヘリマネ導入の思惑が浮上したのか。ある国内銀行の関係者は「ブルームバーグの記事の中に、本田悦朗駐スイス大使が今年4月、バーナンキ前米連邦準備理事会(FRB)議長と会った際、永久国債の話をしたとの記述があり、安倍晋三首相のブレーンである本田氏が政権にヘリマネを推奨するとの思惑が広がった」と話す。
だが、政府・日銀内には、ヘリマネと距離を置く見方が圧倒的に多い。ある政府関係者は「日銀が国債を市中から買って、半永久的に保有すると宣言し、その後、価格が急落した場合、日銀の資産劣化は激しくなり、債務超過の可能性も出てくる。通貨の信認維持の点からも、採用し得ない政策」と述べる。
その上で、極端な政策に踏み込んだ場合、むしろ日本経済が混乱するリスクの方が大きいと指摘する。
菅義偉官房長官は13日の会見で、ヘリマネについて「そのような政策を政府が検討している事実はない」と否定。
先の政府関係者は「官房長官が検討していないと言っている以上、議論の余地があるとは思われない」と述べている。
<「広義」のヘリマネに思惑>
ただ、ヘリマネの思惑が市場で鎮静化しないのは、いくつかの要因があるからだ。1つは、「狭義のヘリマネ」は検討していないが、「広義のヘリマネ」は事実上、始まっているのではないかとの疑念が市場に存在していることがある。
最も「狭義」の解釈は、中銀である日銀が、資産を買い取ることなく日銀券を発行し続けるということで、市場の大勢は「できない」と判断している。
次は、ターナー元英金融サービス機構(FSA)長官が提唱している日銀の保有国債を永久債に換え、実質的に消却し、浮いた利払い分を他の必要な政策項目に割り当てるという内容。ブルームバーグの報道は「この部分の可能性を意識させた」(先の国内銀関係者)という。
これに対し、「広義」のヘリマネは、有力財源の当てが不明確なまま、政府が短期的な資金繰りとして赤字国債や建設国債を増発し、日銀がマイナス金利付き量的・質的金融緩和(QQE)を強化し、財政拡張・金融緩和強化を長期間継続することが、このシナリオ支持者らの念頭にあるとみられる。
また、安倍首相の経済ブレーンで内閣官房参与を務める浜田宏一・米イエール大名誉教授は14日、ロイターとの電話インタビューで「財政と金融(のそれぞれの政策)を近いタイミングで発動し、協力するような政策が、1度か2度行われても良いと思う」と指摘。こうした手法は「ヘリコプターマネー論者からみると、ヘリコプターマネーの1つのバリエーションと取ることも不可能ではない」との見方を示した。
<注目される経済対策と日銀の対応>
別の国内銀関係者は、国内の消費者物価指数(除く生鮮、コアCPI)が5月に前年比マイナス0.4%まで低下していることを注視。「日銀のQQEが長期化する兆しがあり、政府が大幅な赤字国債の増発に踏み切った場合、日銀が政策を維持したままでも、事実上、ヘリマネと同じ効果が出るとの見方が市場で広がりつつある」と指摘する。
日銀の黒田東彦総裁は、6月16日の会見でヘリマネの可能性について聞かれ、「わが国の現行の法制度の下では、ヘリマネは実施できない」と述べた。
これは、「狭義」のヘリマネに対する見解と思われるが、市場で取り沙汰されている「広義」のヘリマネに対する黒田総裁の発言は今のところない。
政府と日銀の考え方が本当はどうなのか、経済対策の内容と追加緩和の是非も含め、分かりやすい説明を多くの市場関係者が求めている。
(ポリシー取材チーム 編集:田巻一彦)
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