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女性活躍で少子化解消に疑問 経済的ゆとりだけでは足りない
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160709-00000500-fsi-bus_all
SankeiBiz 7月9日(土)9時6分配信
消費税再増税の再延期は、私は正しい判断であったと思っているが、それによって、経済の回復や社会保障の充実がより難しい状況に置かれていることも顕著となった。今、行われている参院選でも、経済問題は大きな争点である。
そもそも、消費税の増税は、2012年6月26日に成立した「社会保障・税一体改革関連8法」で決められ、その目的は、社会保障制度の維持と財源の確保、そして国の財政の健全化のためである。つまり、少子高齢化の中で、これからますます増える高齢者に対する社会保障費を、今の制度を維持しながら安定的に確保し、そして赤字国債分を減らすことにある。
しかし、景気が悪いまま増税すれば、税収は増えないことから、再延期する今から約3年後までに、経済の回復策をあらゆる角度から行うというのが、安倍政権の方針だ。そのためには、現役世代の減少を抑えるための少子化対策が重要だとして、「希望出生率1.8」を目標に掲げ、合わせて「女性活躍推進法」によって、女性の社会での活躍を後押しし、それが少子化対策につながると考えているようだ。しかしこれが現実的な政策なのかどうか、私は大いに疑問を持つ。
16年度版「男女共同参画白書」によると、女性の非労働力人口は2887万人で、そのうち就業希望者は301万人。つまり働きたいと思っている女性は、働いていない女性の1割強であるということだ。求職していない理由としても、32.9%は出産育児のため、6.2%は介護のため、そして13.1%は健康上の理由が挙げられている。また女性就業者のうち、非正規雇用を選択した理由で、「正規雇用の仕事がないから」と答えたのはわずか13%。7割以上の人が、「家族のことを優先したいから」という理由だ。
とはいえ、共働き世帯が専業主婦世帯を上回っていることは確かで、1980年とほぼ逆転している。分岐点が96年ということを考えると経済事情が大きく影響していることがうかがえる。実は目標としている出生率1.8に達したのは、今から32年前、84年が最後だ。つまり専業主婦世帯が減少していくことと少子化傾向はパラレルで進んでいったと考えられる。女性が働けば経済的ゆとりができて少子化も解消されるというような理屈だけで単純に考えられることではないのだ。仮に海外の国でそういう傾向があっても、家族観や、夫婦や男女の考え方が、海外のそれと日本とでは大きく違うことが主たる要因であると考えられるし、私も経験上、実感する。
先日、昨年の国勢調査の速報値が発表されたが、高齢化率は26.7%で世界一、15歳未満の子供の割合は、高齢者の半分以下。これは、現役世代が高齢者を支える今の日本の社会保障制度を維持することがそもそも限界であることを表す。今までの延長で考えられるような政策では、何をやっても追いつかない。自分たちの時代さえ何とか乗り切れればいいという無責任な考えをやめ、これから日本で生まれ育つ子供たちのために、あらゆる分野で大胆な改革を行うことこそ、今を生きる私たちの責任である。(元東京都品川区教育委員 細川珠生)
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