★阿修羅♪ > 経世済民109 > 601.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
市場が神経をとがらせる英国国民投票の行方 万が一に備えるリスク管理とヘッジの方法 FX業者が注意喚起を行うほどの事態
http://www.asyura2.com/16/hasan109/msg/601.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 6 月 09 日 11:01:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

            6日、EU残留を主張した英労働党のコービン党首(写真:ロイター/アフロ)


市場が神経をとがらせる英国国民投票の行方 万が一に備えるリスク管理とヘッジの方法
http://toyokeizai.net/articles/-/121888
2016年06月09日 江守 哲 :エモリキャピタルマネジメント代表取締役 東洋経済


8日の日経平均株価は大幅上昇となった。しかし、高値更新間近の米国株と比べると日本株の低迷は顕著である。ドル円が下げ渋っていることや政策期待などが背景にあるのだろうが、そのドル円も戻りが鈍い。5月の米雇用統計を受けた急落後の反発に期待する買いが下値を支えているようだが、108円のフシ目を超えずに再び107円を割り込む場面があるなど、不安定な状況にある。市場参加者の大半が、これから続く重要イベントを迎える中で、慎重な態度を取っていることがその理由であろう。

現在の市場環境では、無理に動く必要はない。とにかく、市場環境を大きく変えそうなイベントが目白押しである。直近では、6月14・15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)、15・16日には日銀金融政策決定会合が開催される。英国のEU離脱に関する国民投票が23日に実施。その後も7月10日には参院選、21日には欧州中央銀行(ECB)の定例理事会、26・27日にはFOMC、28・29日には日銀金融政策決定会合が控えている。

■FX業者が注意喚起を行うほどの事態

特に市場が神経質になっているのが、英国のEU離脱に関する国民投票の行方である。毎日のように各社の調査結果が発表されているが、現時点では賛成・反対は拮抗している。為替市場では、調査結果が報じられるたびにポンドが上昇・下落を繰り返しており、ポンド絡みの通貨の乱高下が非常に激しくなっている。その結果、個人投資家向けにサービスを行っているFX業者が、投資家向けに注意喚起を行うほどの事態に発展している。

ポンドの値動きはそもそも激しいのだが、今回の材料でその激しさが増している。国民投票の結果がどうなるかはわからない。このような状況の時に、中長期で為替ポジションを持つのはきわめて危険である。リスクを限定し、上下どちらに向かっても対処できるようにしておくのが得策だ。

株式市場も高い関心を向けている。英国の国民投票で、EU離脱が決まった場合にはドルが買われる一方、クロス円が下落することで、円高が進む可能性が懸念されている。ドル円の下落はそれほど大きくならない可能性があるものの、市場はいまのところ、最終的には離脱は否決されるとみており、そうならなかった場合のインパクトは小さくない。

今の時点でさや当てをしても仕方がないのだが、万が一の場合に備えて対処するのが、市場で生き残るための処世術である。株式についても、持ち高をある程度減らしておくのが賢明な判断だ。あるいは、オプションを利用する手もある。相場が上下どちらに向かうかわからない。株式を保有しているのであれば、その見合いでプットオプションを購入しておけば、ある程度のリスクヘッジにはなる。コールオプションの売却も加え、コストを下げることも可能であろう。

一方、株式を保有せず、あくまで上下の変動に賭ける戦略も有効である。価格が短期間で大きく変動する場合、ボラティリティが急伸する。特に下落相場の際には、プットオプションの価格は急伸しやすい。コールとともに買っておけば、市場の急変の際に収益獲得の機会を得ることができる。いずれにしても、十分なリスク管理とヘッジが必要な局面であることだけは間違いない。

このようなときには、やはり金(ゴールド)に注目しておきたい。米利上げ観測が高まった時には、これが米国株の買い材料になり、ドル高基調も相まって金は下落した。しかし、米雇用統計の軟調な内容を受けて利上げ観測が後退すると、すぐに値を戻している。金市場への関心は、特に海外市場で高い。特に金上場投資信託(ETF)への資金流入は継続しており、今年に入ってからの投資資金の流入額はすでに過去2年の流出分を大きく上回っている。宝飾品需要は伸びていないが、それでも金市場の需給環境は一変していることに違いない。

■金融不安の時に資産保全になる「金」

これらの投資資金はそう簡単に出ていかないだろう。米国がドル安政策に舵を切ったことを考慮すれば、金が相対的に価値を維持するものと思われる。押し目をしっかり買っておけば、今後金融不安が発生した場合でも、資産保全になるだろう。

もっとも、株式などのリスク資産が急落した際に、金も売られるような局面になれば、それこそ「総売り」である。リーマンショックの時に見られたように、金までもが売られる事態になれば、それはすでに金融パニックが発生しているときである。そのときは、何も考えずにとにかくポジションを整理し、現金化するのが賢明である。まさに「Cash is King」の局面である。嵐が過ぎ去ったところで、買い出動できるように、現金比率を引き上げておくのである。

市場がいつ急変するかを予測することは難しい。しかし、繰り返すように、少なくともいまはそのような事態になってもまったくおかしくない。積極的に仕掛けるときではなく、機動的にポジションを変化させられるように、流動性の高い資産での運用を中心に行い、今後到来する重要イベントに対処することが肝要だ。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民109掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民109掲示板  
次へ