http://www.asyura2.com/16/hasan109/msg/520.html
Tweet |
あの有名ベンチャー企業、インサイダー取引疑惑で東証が調査…関与疑惑のSBIが異例声明
http://biz-journal.jp/2016/06/post_15397.html
2016.06.07 文=編集部 Business Journal
5月26日、東証マザーズに上場している創薬ベンチャー、アキュセラ・インク株の暴落が本格的に始まった。
前日の25日、一時、7700円と年初来の高値をつけ直後に株価が急落し、ストップ安となったため、インサイダー取引疑惑が取り沙汰されている。「東証が5月28日にインサイダー取引の疑いで調査を開始した」と伝えられたことから、売りに拍車がかかった。
1月5日に835円だった株価が、新薬への期待感から9倍強の7700円まで膨らんだが、それが一夜にして吹き飛んだのだから、投資家たちが悲鳴を上げたのは当然だった。6営業日連続してストップ安の売り気配となり、この間に82.5%安となったため、あるアキュセラの株主が「売るに売れない情況に陥った」と嘆くのも仕方ないところだ。
■「飲むサングラス」
アキュセラは、米国ワシントン州に本拠を置くバイオ・ベンチャーだ。大塚製薬とも業務提携し、網膜疾患の根本原因を治す画期的な経口投与薬を開発するなど、目の治療薬の開発に特化している。目を保護することから、アキュセラの新薬の候補は「飲むサングラス」と呼ばれ、投資家の注目を浴びていた。
そのアキュセラの新薬への期待が高まり、今年に入り株価は急騰を始めた。それが5月26日に一転してストップ安(1000円安)売り気配となった。大引けに配分方式で売買が成立し、4790円で取引を終えたが、この段階で673万株の売り注文が残った。
なぜ、株価が崩落したのか。5月26日朝、「目の病気に使うパイプライン(新薬候補)の効果が確認できない」と会社側が公表したことが原因だ。失明や視力低下を招くドライアイ型加齢黄斑変性症の新薬候補「エミクススタト塩酸塩」の臨床試験の結果が思わしくなかったのだ。「現時点では、病気の進行を抑える効果は確認できなかった」と明かした。
当初、6月に臨床試験の結果の概要をオープンにする予定だったが、前向きな結果でなかったため5月26日の朝に前倒ししたわけだ。
そしてこの発表が悲劇の連鎖の始まりとなった。5月25日以降、6営業日連続してストップ安となり、6月1日には800円安の1190円でストップ安比例配分された。
新興市場に詳しい中堅証券会社の役員は、「6月2日には、株価3ケタのゾーン(1000円前後)に入ってくるので、商いが成立するのではないか」と予想していたが、その通りになった。
6月2日は90円安の1100円で商いが成立。その後、1400円(18%高)まで上昇したが、終値は1%安の1175円(15円安)だった。
同日のアキュセラの売買代金は505億円に達し、全上場銘柄でトヨタ自動車に次いで2位になった。瞬間風速ではトヨタを抜いてトップに立ち、異常とも思える活況を呈した。売るに売れなかった株主が、やっと株券を現金化したわけだ。一方で、「ここまで下げれば、短期的なリバウンドがあるのではないか」と判断し、思惑買いをした投資家(いや投機家)も多数いたということだろう。
6月3日は前日の終値と同じ1175円で始まり、高値1200円、安値1042円。1042円(133円安)で取引を終わった。
新薬「エミクススタト」の夢を買った投資家が、ようやく現実に引き戻されたという見方もできる。だが、7700円の高値をつけた直後に、一転してストップ安になった経緯が不透明だという指摘が市場関係者から出ている。
今後の東証の判断が注目される。
■バイオ・ベンチャーはハイリスク・ハイリターン
SBIホールディングス(HD)は、アキュセラ株の20.59%を保有している。5月30日、SBIHDは「株式の売却は一切行っていない」と発表。「SBIHDも北尾吉孝社長も加齢黄斑変性症治療薬候補の『エミクススタト』の臨床試験の失敗を知ったのは5月26日の適時開示が初めてだった」と説明した。これがインサイダー疑惑に対するSBIHDと北尾社長の公式回答だ。これでインサイダー疑惑が氷解されるのであろうか。
アキュセラは5月31日、ホームページで株主、投資家向けに窪田良・会長兼社長がコメントを発表している。「ほかの進行中の主な研究開発は続ける」「今年3月に導入を発表した白内障治療薬候補は年内に非臨床試験を開始し、来年には白内障患者を対象に臨床試験を実施する」「現在、160億円の資金を持っており、開発を遂行するには十分だ」と説明し、同社の研究に対する不安の払拭に努めているが、インサイダー疑惑の調査といった微妙な問題には触れていない。
アキュセラのようなバイオ・ベンチャーは、株式市場で巨額の利益を狙う機関投資家から常に目をつけられている。現在、「貼る鬱病薬」「貼る麻酔薬」と呼ばれる画期的な新薬を開発しているバイオ・ベンチャーが次の標的になるとの見方が広まり始めている。このベンチャー企業は経皮吸収型製薬技術を持っていることで知られている。
市場関係者は「バイオ銘柄のギャンブルに参加するなら、投資額がゼロになる覚悟が必要だ」と述べ、その危険性を指摘する。
(文=編集部)
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民109掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。