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これから生き残るのは「ノーマルな人」ではなく「クレージーなやつ」だ(プレジデント)
http://www.asyura2.com/16/hasan109/msg/269.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 5 月 30 日 15:00:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

             ラーニングエッジ代表 清水康一朗氏(聞き手)とトム・ピーターズ氏。


これから生き残るのは「ノーマルな人」ではなく「クレージーなやつ」だ
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160530-00018081-president-bus_all
プレジデント 5月30日(月)11時45分配信


 500万部を売り上げた世界的なベストセラー『エクセレント・カンパニー』の著者、トム・ピーターズ氏。労働環境が激変する中、これからの企業は、リーダーや組織の人材はどうあるべきか。ラーニングエッジ代表の清水康一朗が聞いた。


■成功と没落。企業の明暗を分けたもの


 マッキンゼー時代に私は同僚とともに徹底的な面談調査を行った結果、超優良企業に共通する8つの基本的特質を見いだした。これは、これからイノベーションを起こし、大企業へ成長するであろう中小企業にも当てはまる。


 (1)行動の重視
意思決定の際に分析だけを偏重するのではなく、トライ・アンド・エラーを信条とする。製品開発においても実験精神が旺盛で、次々と消費者にアイデアをぶつける。経営者自身、社長室や会議室にこもっているのではなく、現場に出向き、顧客と話をする。


 (2)顧客に密着する
顧客の声に耳を傾けることで、平凡な商品であっても、その改良アイデアを見つけ出し、差別化できる。また、心のこもったアフターサービスを受けた顧客は決して会社のことを忘れない。


 (3)自主性と起業家精神
革新的な企業は社内に優秀なリーダーがいるだけでなく、大勢の創意ある社員を抱えている。執務時間の15%を自分の好きな研究に使ってもよいとするスリーエムの「15%カルチャー」やグーグルの「20%ルール」はわかりやすい例だろう。


 (4)人を通じての生産性向上
個人を尊重することで、末端の社員までもが品質・生産性の向上に貢献する風土ができあがる。従業員自身に自分の運命を決めさせることで目的意識を持たせるのだ。


 (5)価値観に基づく実践
60年代、社運をかけたコンピュータ開発によりIBM繁栄の基礎を築いたトーマス・J・ワトソン・ジュニアは「組織体の持つべき基本的な考え方は技術力、資金力、組織構造、新製品の導入、タイミングといったことより、はるかに強く企業業績とつながっている」と述べた。最近の日本であれば、JALの経営再建にあたり、JALフィロソフィによって従業員の意識改革が図られ、見事に業績を回復させたことは記憶に新しい。


 (6)基軸から離れない
ジョンソン&ジョンソン(J&J)の会長を務めたロバート・ウッド・ジョンソンは「自分でどうやったらいいかわからない業種を絶対に買収するな」と語った。自分たちが熟知している業種に固執するほうが卓越した業績を挙げていることが多い。わずかに軸をはずれるという多角化であっても、異質なものを同化することは困難な作業だ。米総合電機メーカーのゼネラル・エレクトリックは航空機エンジンで大成功を収めたが、ライバル関係にあったウェスティングハウス・エレクトリックは大失敗し、最終的にはさまざまな部門を売却し、姿を消した。


 (7)単純な組織・小さな本社
組織を動かすには現場で働く多くの人々に仕事を理解させることが必要であり、そのためにはすべてを単純化することこそが真の解決策である。好例はJ&Jだ。150もの独立した部門を持つが、構造を単純化・細分化し、それぞれを分権化することで、各部門のパフォーマンスを高く保っている。


 (8)厳しさと緩やかさの両面を持つ
縛り付けることだけが目的のルールでは従業員たちは創造的な活動を封じられてしまう。だから超優良企業は現場において自主性を強調する。


 これら8つの特徴は、言葉にすれば簡単で、今までにも散々言われてきたものだ。そして、それぞれがいかに重要か十分理解されている。しかし、凋落する大企業があとを絶たない現実を見れば、それを実現し続けることがいかに困難かわかるだろう。


 日本は現在、急激な円安の中にある。また、GDPは14年7〜9月期の二次速報値が前年比マイナス0.5%。年率換算でマイナス1.9%となり、国全体に衝撃を与えた一次速報値(年率マイナス1.6%)より下方修正された。デフレ脱却を目指すアベノミクスも決して順風とはいえない苦しい状況だ。そのような経済状況の中で、今まで以上に強力に企業を牽引するリーダーが希求されている。



ヒューレット・パッカード創業者の2人は異なるタイプだ。右はウィリアム・ヒューレット氏、左はデビッド・パッカード氏。(写真=AFLO)


 しかし、かねて日本では調整型の人材が多く、リーダーシップを発揮できないといわれてきた。どれだけすばらしい組織図があったとしても、リーダー不在であれば意味がない。企業はリーダー研修に力を入れ、自主的にセミナーに通うビジネスマンも少なくない。それでも今なおリーダーがいないとされている。いったいリーダーとは、リーダーシップとは何なのか。この苦しい時代において、リーダーには何が求められているのだろうか。


 リーダーとは何か。あるいは、リーダーシップをいつ発揮すればいいのか。日本でも誤解されていると思うが、リーダーは、何もチームの先頭に立って、メンバーを相手に強権を発動することを意味しない。リーダーはチームメンバーの奉仕者であり、個々のメンバーの能力を遺憾なく発揮させ、最高のパフォーマンスを得るためにメンバーに尽くす存在なのだ。そのために熱意とコミュニケーションが必要なのだ。それはどんな状況でも普遍の鉄則である。


 リーダーシップを発揮する機会は、誰にでも、そして毎日あるのだ。そもそも強い信念を持たないビジネスマンにリーダーシップは宿らない。そして自分の信念をエネルギーや情熱を持って相手に伝えることこそがリーダーシップだ。熱意を伝えるのにスピーチや身振り手振りの得手不得手は関係ない。


 ヒューレット・パッカード(HP)はウィリアム・ヒューレットとデビッド・パッカードの2人によって創業された。デビッドは身長2メートルの偉丈夫で、服装もエレガントだから見栄えする。一方のウィリアムはデビッドに比べ頭ひとつ背が低く、そして声が小さい。少し離れたところでは声も届かないぐらいだった。そんなウィリアムだが、デビッドに負けず劣らず情熱的であり、物静かであっても、彼の熱意は従業員を動かした。彼ら2人はどちらかが営業マンで、どちらかがエンジニアというのではなく、彼ら2人ともがどちらも一流であったために、HP社にある社風を築いた。ある調査では、20人の重役のうち、18人がHP社の成功は人間尊重哲学という経営方針にあると答えた。この経営方針についてウィリアムはこう答えている。「人間は、男女を問わず誰でも、いい仕事、創造的な仕事をしたいと思っている。それにふさわしい環境に置かれれば誰でもそうする、というのが私の信念です」。


■「優良企業分析」に足りなかったこと


 また、超優良企業はコミュニケーションに力を入れている。例えば世界最大級のガラス製造メーカーであるコーニングは、新しいビルにエレベーターの代わりにエスカレーターを配置して、すれ違いざまに人と人が顔を合わせる機会を多くした。あるとき、私が先に挙げた8つの特徴に関して、スリーエムの経営幹部から物言いがあった。


 「優良企業分析にはひとつだけ問題がある。それは9つ目の特徴としてコミュニケーションを挙げていないことだ。私たちは大量の書類や形式ばった手続きをやめにして、そのかわり互いにざっくばらんに頻繁に話し合うことにしています」


 コミュニケーションには衝突もつきものだ。しかしそれを恐れてはいけない。歴史の教科書が400ページで、1ページに2人ずつ偉人が載っているとしよう。その800人のうち、1人たりとも「ノーマル」な人物はいない。彼らは何かを変えてやろうという情熱を持ち、戦いに勝った人々だ。そういった人は時にクレージーであると攻撃されることもある。周りの声に悩まされた者もいるだろうが、彼らは、自分がいい仕事をすることに集中した。


 現実の会社においても、何かことを起こそうとすれば衝突することは避けられない。しかしお互いがよりよいものを生み出そうとしているならば、ぶつかったとしても、いずれは尊敬できる関係になる。上司だから、部下だからといって遠慮するのは愚かなことだ。


 そして熱意が衰えたときにリーダーは素直に一線を退くべきだ。そうしなければ、いずれチームは信念を失い、挑戦する気概を失い、面白みのない製品しか生み出せなくなるだろう。逆にいつまでも熱意を失わない人もいる。今はフェイスブック社CEOのマーク・ザッカーバーグのように若い起業家がもてはやされているが、今までの統計で見ると、アメリカで起業する人々で一番多いのは45歳から64歳だ。私は72歳だが、22歳のときと表現の仕方は変わりこそすれ、情熱は失っていない。年齢と熱意は必ずしも相関しないのだ。(文中敬称略)


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トム・ピーターズ
1942年、米国生まれ。コーネル大学土木工学学士号、修士号取得。スタンフォード大学経営学修士号、博士号取得。兵役、米国防総省を経て、74〜81年、マッキンゼー・アンド・カンパニー勤務。国際経営学会、世界生産性協会、国際顧客サービス協会、品質・関与協会会員。


清水康一朗
1998年、慶應義塾大学卒業。デロイトトーマツコンサルティング(現アビームコンサルティング)等を経てラーニングエッジ代表取締役社長。アンソニー・ロビンズの日本唯一のイベントパートナー。
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唐仁原俊博=構成 本野克佳=撮影 AFLO=写真


 

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コメント
 
1. 2016年5月30日 20:40:10 : ftkX5EzCns : QsBSN@WLx4Q[50]
後ろ楯 あって務まる 「クレイジー」

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