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海外投資家に無視された日本株と安倍政権 円安でも日経平均が上がりにくい理由とは(東洋経済)
http://www.asyura2.com/16/hasan108/msg/826.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 5 月 21 日 13:54:14: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

           全米さくらの女王の表敬訪問を受ける安倍首相。でも海外投資家は・・(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)


海外投資家に無視された日本株と安倍政権 円安でも日経平均が上がりにくい理由とは
http://toyokeizai.net/articles/-/119082
2016年05月21日 田代 昌之 :マーケットアナリスト 東洋経済


「海外投資家から無視された安倍政権と日本株」――。ひとことで今のマーケットを言い表せばこんな感じだろうか。5月18日、19日と安倍政権は相次いで政策を発表したが、市場は悲しいほどに「ほぼ無反応」だったからだ。時価総額の大きい東証1部の大型株はあまり動かず、新興企業が多いマザーズ市場が乱高下しているのが今の日本のマーケットだが、この動きが何を意味するか。「海外投資家が日本株に関心を失っている」と筆者は考える。

■安倍政権の政策発表後、日本株の取引は盛り上がらず

詳しく見て行こう。安倍政権は18日、「1億総活躍国民会議」を開催し、今後10年の施策をまとめた「ニッポン1億総活躍プラン」の具体案を示した。「GDP600兆円、希望出生率1.8、介護離職ゼロ」達成に向けて、「働き方改革」を最重要視。注目度の高い「同一労働同一賃金」などの実現に向け関連法を一括改正する方針を明記したほか、低い賃金が問題視されていた保育士や介護士の待遇改善策なども盛り込んだ。

翌19日には産業競争力会議を開催。成長戦略である「日本再興戦略2016」をまとめている。ITやAIを使って生産性を高める「第4次産業革命」の推進など、重点10分野を示した。

では、市場は、これらの政策の発表後に、どう動いたか。1900社以上が名を連ねる東証1部の売買代金は、19日は1.9兆円、20日は1.8兆円と、2営業日連続で「市場参加者がまずまずの状況と判断する」2兆円の節目を割り込んだ。

18日が2.3兆円だったことから見るとわかるように、政策発表後、売買は減少したわけだ。日経平均株価は19日に1万6841円まで上昇したが、5月のSQ値1万6845円(SQとは特別清算指数のこと)をクリアすることができず失速してしまった。

詳しくは5月14日に筆者が書いた「『日経平均は(幻のSQ値)1万6845円を超えない』(http://toyokeizai.net/articles/-/118061)は本当か」を読んでいただければ幸いだが、前回に書いた予測通り、13日の「幻のSQ値=1万6845円」が意識された格好になった。

SQに絡んだ株式の売買代金は僅か1700億円ほどのため、需給面では目立ったしこりになる(それらの取引が重しになる形で相場に影響を与える)という状況ではないものの、一定の上値抵抗ラインとなっていることは面白い。今回も「幻のSQ値」という不可思議な効力が発揮された事例となった。

一方、為替市場では、米国の6月利上げの機運が高まっていることから、4月28日以来となる1ドル110円台を回復した。それでも、2017年3月期の想定為替レートが105円のトヨタ自動車やファナックなど、主力大型株や日経平均の上値は重いままだった。

■再び「売りの姿勢」を強める?海外投資家

では目立っていた市場はどこかというと、値動きの激しいマザーズ市場だった。マザーズ市場は個人投資家中心の売買と言われる。つまり、足元で活発に商いを膨らませているのは個人投資家であって、海外投資家は売買を手控えている状況と言える。だが、マザーズにしても、実は20日金曜日の売買代金は1700億円と、18日の3000億円をピークに減少気味だ。
  
東京証券取引所によると、5月第2週の「投資主体別売買動向」では、海外投資家は現物株を567億円買い越している。

一方、先物市場では3722億円売り越しだ。つまり、差引きでは日本株を3000億円ほど売り越している計算だ。今年に入って海外投資家は1月から3月まで全て日本株売りで進め、4月に入ってから若干買い越す場面が見られた。ただ、ここにきて再び海外投資家は日本株売りのポジションを取りつつある。市場では、「海外投資家は日本株に見切りをつけたのではないか」との声が聞かれる。

昨年、日経平均は一時2万円台を回復したが、これは海外投資家に支えられたと言っても、過言ではないだろう。実質的に2012年末から始まったアベノミクス相場において、最大の日本株買いの要因は金融政策による円安推移だった。1ドル80円前後から125円まで円安ドル高が加速したことで、輸出関連銘柄は猛烈な追い風を受けて業績を伸ばしてきた。

変化率を見る限り、円安への急激なシフトは神風が吹いたとも言えよう。その神風が昨年末から止まった。「40%の営業減益」という、トヨタの今期業績見通しが全てを物語っており、減益予想をする企業が相次いだ。

「今までは追い風参考記録だった」(同社の豊田章男社長)は名言だったが、今後の追い風がほとんど期待できないことで、大型株を買い進めることが難しくなったわけだ。また、最近は値を戻しているものの、原油価格下落によって中東のオイルマネーが逆回転を始めたことも、海外投資家の日本株売りの要因の一つになっている。

そして、「またか」ではあるが、「今回の政策に対する失望」も挙げられるのではないか。1億総活躍社会の詳細な項目は既に伝わっている内容とほぼ変わらないほか、新しい成長戦略に至っては目立った規制緩和は盛り込まれていない。

■海外投資家は、規制緩和の「ゼロ回答」に失望している

海外投資家は規制緩和に対する関心が非常に強い。アベノミクス「新三本の矢」に魅力を感じなかったのも、そこにある。国政選挙の前に痛みを伴う思い切った規制緩和を打ち出せないとの読みはあったが、その通りの内容だったことから海外投資家は失望した可能性がある。

日本株を押し上げる最大のエンジンである海外投資家が日本株に興味を失ったことは、かなり痛い。大型株をはじめ、日経平均はしばらく一定の範囲で動くボックス相場、もしくは下げ相場入りとなるかもしれない。

どういうことかというと、個人投資家と海外投資家の投資スタンスの違いから来るものだ。個人投資家は逆張りのボックス相場を得意としているが、海外投資家は順張りのトレンド相場を得意としている。

逆張りは、ボックス圏で下がったら買い、上がったら売りを繰り返して儲けを狙う。一方、順張りは高値圏で買うことからボックス圏の上放れを仕掛け、トレンドを自ら作り出すのだ。もちろん売りの際はこの逆となる。海外投資家不在のときは、個人投資家が主体となるため、ボックス相場になりやすい、というロジックだ。

ただ、足元の海外投資家は日本株を猛烈に売っている雰囲気は感じられない。売買の8割を占めているといわれるオプション市場を見る限りでは静観といったところか。

今後、日本株を押し上げるためには、海外投資家が魅力と感じる政策を打ち出さなくては話にならない。景気全体を押し上げる効果までは、正直そこにはないと思うが、株高の浮揚効果ぐらいは得られるかもしれない。

 

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コメント
 
1. ひでしゃん[1503] gtCCxYK1guGC8Q 2016年5月21日 21:43:54 : nFRBeZalaM : DSdA8r_nE5c[33]
ユダヤの操り人形傀儡安倍晋三らも万策が尽きたというところだろう
日銀の財政ファイナンスを指摘しないG7メンバーたちも
耄碌しているのでは?
日本国債を買い占めた日銀は
その後どう落とし前をつけるのか?
戦争か?
ハイパーインフレか?
デノミ?

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