坂道転がり始めた３メガ銀、「谷底」見えぬ中期計画　三菱ＵＦＪの今期当期利益は‐10.6％　日銀当座預金マイナス金利21兆軽毛

坂道転がり始めた３メガ銀、「谷底」見えぬ中期計画　三菱ＵＦＪの今期当期利益は‐10.6％　日銀当座預金マイナス金利21兆
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投稿者軽毛日時 2016 年 5 月 16 日 22:22:01: pa/Xvdnb8K3Zc　jHmW0Q

坂道転がり始めた３メガ銀、「谷底」見えぬ中期計画
経済部　高見浩輔
2016/5/16 18:12

　三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ（ＭＵＦＧ）が掲げる中期経営計画の達成に黄信号が点っている。焦点は１株あたり利益（ＥＰＳ）。ＭＵＦＧが自身の成長ペースを示す目標として唯一開示している指標だ。18年３月期の目標である84.2円までには相当なジャンプが必要になっている。みずほフィナンシャルグループは13日に公表した今後３年間の新中期計画で、前回まで出していた利益目標の開示を見送った。マイナス金利政策の動向などが読み切れず「実際の金額で出すのは投資家にもミスリーディングになる」（佐藤康博社長）と判断した。三井住友フィナンシャルグループもこれまで中期経営計画の最終年度である17年３月期に連結純利益を8000億円とする目標だったが、13日公表した単年度見通しで7000億円に実質下方修正した。坂道を転がり始めたメガ銀決算。各行の中期経営計画はまだ“谷底”を映せていない。

　ＭＵＦＧが16日に発表した2016年３月期の連結純利益は15年３月期比８％減の9514億円だった。ＥＰＳは68.5円。17年３月期は純利益が8500億円に落ち込む見通しで、自社株買いを考慮してもさらにＥＰＳは低下する。ＭＵＦＧの中期経営計画は18年３月期のＥＰＳを15年３月期比15％以上、つまり84.2円以上だ。目標達成は難しい状況になっている。

　銀行にとって業績目標の下方修正は避けたい選択肢だ。もともと目標は保守的に見積もるもの。単年度の業績目標をみても、米金融危機が起きた09年３月期以降は実績が目標を上回り続けている。12年３月期～15年３月期の中期経営計画では顧客部門の連結営業純益を１兆0524億円から20％以上増やすという目標に対し、１兆5228億円（46％増）まで業績を拡大した。

　今回目標に掲げているＥＰＳは事業拡大や大規模買収による利益の押し上げだけでなく、自社株買いによる発行済み株式数の削減でも数値を改善させることは可能だ。マイナス金利政策以降はＰＢＲ（株価純資産倍率）が0.4倍に低下するほど株が売り込まれたこともあり、アナリストにも自社株買いの拡大などでＥＰＳ目標を達成するとの見方も強い。

　メガバンクの誤算が日銀のマイナス金利政策と海外経済の激変であることは明白だ。マイナス金利政策は融資の利回りを低下させ、預金金利との差である「利ざや」を縮小させる。海外では新興国の経済減速に伴って原油やガスといった資源価格が急落。ＭＵＦＧは10兆円を超える規模の資源関連会社への融資に、不良債権化に備えた引当金を積まなくてはいけなくなった。

　問題は、業績を押し下げている要因が一過性のものかどうか。これに対し、みずほの佐藤社長は「世界経済が非常に大きなターニングポイントを迎えている」と、影響が長期化するとの見方を示す。中国経済の減速に加え、米国や欧州など先進国も景気の足踏みが続く、との分析だ。金融機関の自由な活動に制約をかける方向で国際金融規制の議論が続いていることも懸念材料となる。

　こうした環境の変化に対応しようと、新規に中期経営計画を打ち出したみずほは潜在需要の掘り起こしを優先する戦略を鮮明にしている。需要の低迷で単純な融資が伸びないのであれば、銀行・信託・証券や資産運用会社、シンクタンク各社を含めたグループの総力を使ってコンサルティング機能を高め、顧客自身が気づいていない需要を見つけようという考えだ。

　だが、みずほは中期経営計画の前提として、19年３月期に１ドル＝122円まで円安・ドル高が進み、日経平均株価が１万９千円に上昇すると想定している。国内外の経済が順調に回復していく前提で財務指標などの目標数値を置いたことに、一部では「甘いのでは」との声も出ている。

　日銀がデフレの根治に向けてマイナス金利政策という大手術を実施している間、日本経済の心臓にあたる銀行は体力を保ち続けられるだろうか。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGC16H0C_W6A510C1000000/

Business | 2016年 05月 16日 19:49 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
三菱ＵＦＪの今期当期利益は‐10.6％予想、マイナス金利などで

［東京　１６日　ロイター］ - 三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ(8306.T)は１６日、２０１７年３月期当期利益予想は前年同期比１０．６％減の８５００億円になる見込みと発表した。世界経済の減速や市場環境の悪化、マイナス金利などを織り込んだ。１６年３月期に続き、２期連続の減益を想定した。

会見した平野信行社長は経営環境について「フォローからアゲンストの風に変わったのは明らか」と述べた。

傘下の三菱東京ＵＦＪ銀行と三菱ＵＦＪ信託銀行の２行合算の業務純益は同２２．３％減の８４００億円を計画する。マイナス金利政策の影響のほか、世界的な金利低下による収益の圧迫、さらに２０％を出資する米金融大手、モルガンスタンレーの収益低迷も響くとした。

一方で、与信関係費用は前期の約２５００億円から、今期は２１００億円に減少する。

＜マイナス金利で、不透明感増す先行き見通し＞

マイナス金利の影響について、平野社長は、国内の貸出利ざやの縮小で３５０億円、マイナス金利での約定が難しくなるデリバティブ（金利派生商品）取引の縮小に伴う収益悪化で３５０億円、市場環境の悪化による運用商品販売の低迷で３００億円とし、計画に対して合計１０００億円程度の負の影響があると説明した。

平野社長は「マイナス金利に伴い、今後の経済・金融に対する先行き不透明感がなかなか払拭できない」との見解を表明。個人顧客は、投資意欲を減退させ、むしろ預金選好の動きさえ出ていると指摘。企業は、新たな投資に対して慎重になっているとした。

＜資源関連与信は１０．４兆円、引き当ては２期で約１５００億円＞

三菱ＵＦＪは１６年３月期の石油やシェールガスなど世界の資源関連与信を１０．４兆円と公表した。総与信に対する割合は６％程度で、「必ずしも高いわけではない」（平野社長）と説明。不良債権になっているのは１２００億円程度とした。与信コストとして前期に７５０億円、今期にも同額を計上する計画だ。前提の原油価格を１バレル３５ドルとし、５ドル上昇すると与信費用が２００億円改善し、５ドル下落すると３００億円悪化すると説明した。

＜三菱自工に対する日産の出資、前向きに評価＞

三菱自動車(7211.T)に対する日産自動車(7201.T)の出資について、平野社長は「前向きにとらえている」と評価した。三菱自の開発部門がブラックボックスになっていたとし、日産との提携は有益になるとコメント。さらに自動車業界の世界的な再編の流れに位置付けられるとし、三菱自が独力では対応できない新技術の分野でもプラスになるとした。

＊内容を追加しました。

(布施太郎)
http://jp.reuters.com/article/mufg-idJPKCN0Y70Y8?sp=true

Business | 2016年 05月 16日 21:16 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
日銀当座預金、マイナス金利21兆円に　ゼロ％拡大やＭＲＦ除外で
　
［東京　１６日　ロイター］ - 日銀が１６日に公表した４月の準備預金積み期間における適用金利別の当座預金残高（平均）によると、マイナス金利（現行０．１％）の適用残高は２１兆２３００億円となった。

ゼロ％金利の適用を上乗せしたことや、マネー・リザーブ・ファンド（ＭＲＦ）を対象から除外したことなどを要因に、３月の２９兆７２４０億円から大きく減少した。

４月の当座預金残高は２７５兆８３００億円と３月の２６６兆７０３０億円から増加する一方、マイナス金利の適用残高は２１兆２３００億円となり、３月の２９兆７２４０億円から大きく減少した。

背景には、日銀が４月の積み期間から、ゼロ％金利適用の上乗せ額を拡大したことや、３月の金融政策決定会合で決めたＭＲＦをマイナス金利の適用対象外とする措置を開始したことなどがある。

この結果、４月のゼロ金利適用残高は４５兆２３２０億円となり、３月の２６兆９４１０億円から大きく増加。うちＭＲＦの残高は７兆４７６０億円となった。

マイナス金利の適用残高を業態別にみると、最大はゆうちょ銀行や大手信用金庫などが対象の「その他の準備預金制度適用先」で１１兆１５８０億円。３月に１１兆５０００億円程度と最大だった信託銀行は６兆５０７０億円に減少した。また、都銀は３月に２兆１０００億円程度だったが、４月にはゼロとなった。

日銀は、マイナス金利導入にあたり、当座預金残高を１）２０１５年の平均残高である「基礎残高」、２）所要準備額と貸出支援制度などの利用額に基礎残高の一定割合となるマクロ加算額を加えた「マクロ加算残高」、３）当座預金残高から上記２つの残高を除いた「政策金利残高」の３階層に分類。それぞれにプラス０．１％、ゼロ％、マイナス０．１％の金利を適用している。

(伊藤純夫)
http://jp.reuters.com/article/boj-negative-rate-idJPKCN0Y71AO 　

1. 2016年5月16日 22:23:36 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[474]

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香港経済、リセッションの危機に
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香港のGDP成長率 PHOTO: THE WALL STREET JOURNAL
2016 年 5 月 16 日 20:43 JST
　かつて好景気に沸いた香港がリセッション（景気後退）の危機にひんしている。
　香港の1-3月期の域内総生産（GDP）は前期比0.4％減と、2011年以来の落ち込みを記録した。前年同期比では0.8％増となり、ウォール・ストリート・ジャーナル（WSJ）が5人のエコノミストを対象に行った調査の予想中央値（1.7％増）を下回った。
　中国本土よりも規模は小さいが開放度の高い香港経済は、統計からは見えにくいことが多い中国経済の成長力を見極める指標として有効だ。
　大和証券キャピタル・マーケッツのエコノミスト、ケビン・ライ氏は「市場は中国の2016年1-3月期GDPが本当に前年同期比6.7％増だったのかまだ懐疑的だが、香港の状況さえ見れば、中国の現状や、同国の成長水準をどの程度見込むべきかを判断できる」と述べた。
　香港経済の主要部門の不振が続いているため、最悪期はまだこれからとみるエコノミストもいる。エコノミストの多くは16日、香港経済が2四半期連続でマイナス成長に沈み、リセッション入りするとの予想を示した。
　消費者は倹約姿勢を強め、輸出は低迷している。しかも、不動産市場は長期の調整期間に入っている。冷房が効き過ぎた市内のショッピングセンターは、かつては中国本土からの買い物客であふれていたが、いまは人影もまばらで、結果として小売業者の損失も積み上がっている。
　香港の宝飾品大手、周大福珠宝集団は先週、2016年3月期の最終利益が前年比40〜50％減少するとの見通しを明らかにした。化粧品小売り大手の莎莎国際（ササ・インターナショナル）もその前週、売り上げ低迷により50％超の減益が見込まれると発表した。1-3月期は、香港GDPの約3分の2を占める域内個人消費が前年同期比1.1％増にとどまった。15年10-12月期の伸び率は2.7％だった。
　香港はかつて貨物取扱量が世界最大だったが、この2年間は香港ではなく中国本土の港を利用する船が増えた影響で貨物取扱量が減っている。香港の輸出総量は前年同期比3.6％減となり、15年10-12月期の0.5％減を上回る落ち込みとなった。
　住宅価格は昨年9月のピークから10％余り下落している。買い手と売り手がいずれも様子見姿勢を取っているため取引は低調だ。金利の上昇や住宅供給の増加も見込まれている。香港の土地登記所によると、今年1〜4月の住宅販売取引件数は前年同期比の減少率が50％を超えた。
　キャピタル・エコノミクスは、今後見込まれる米連邦準備制度理事会（FRB）の利上げが「大きな逆風」になると指摘。香港ドルは米ドルとペッグ（連動）しており、域内の金利は米国と連動する。金融引き締めは消費や不動産、投資の伸びをさらに圧迫するとキャピタル・エコノミクスは言う。香港株式市場のハンセン指数は今年1〜2月にかけて16％超下落し、4年ぶり安値を付けたが、その後はやや持ち直している。
　HSBCのエコノミスト、ジュリア・ワン氏は、中国本土の安定化や米国経済の成長加速、香港政府による財政支出拡大を背景に、これから先は一息つけるはずだと述べた。香港政府は16年の成長率見通しを1〜2％で据え置いている。15年の成長率は2.4％だった。もっとも、誰もがこれほど強気というわけではない。キャピタル・エコノミクスが予想する成長率は1％だ。野村証券は16年の成長率見通しを0.8％に下方修正した。大和証券も予想を引き下げ、わずか0.4％としている。
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