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沙織さんは、これからの暮らしで自分も誰かに返していきたいと、思っている
貧困率でも人口増加率でも1位…移住家族が見た「沖縄の豊かさ」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160516-00010001-jisin-soci
女性自身 5月16日(月)6時1分配信
沖縄本島の北に浮かぶ伊是名島。人口1,500人余の小さな離島に、3歳から13歳まで5人の子だくさんの伊藤沙織さん(37)一家が移住したのは、ほんの半年前のこと。
伊是名村では、修復された古民家で生活し、村に定住してくれる移住者を募集した。沖縄ならではの赤瓦&石垣の5LDKの住宅に家賃3万円で住めるとあって、昨年10月、村がインターネットで告知を始めると、わずか1週間で閲覧数は120万件を超えた。伊藤家は、このプロジェクトの移住家族第1号なのだ。
「いつの間にか、軒先に野菜の入った段ボールが置かれていたり、島では玄関に鍵をかける習慣もなく、帰宅して冷蔵庫を開けたら、中に魚がたくさん入っていてびっくりということも。自分を犠牲にしても人をもてなしたり助けるという、イヒャジューテーという島の風習があるんだと、あとで知りました」
最新の国勢調査(’15年)で日本の総人口が初めて減少に転じるなか、沖縄県の人口は3%増の約143万人で、人口増加率で初の日本一となった。全国一の出生率に加え、東日本大震災以降、被災地はじめ日本中からの移住者が増加したためとみられる。
人口増加率日本一を記録する一方で、貧困や子供の学力低下、長引く基地問題など多くのネガティブな状況が取り巻いているのもまた、沖縄の現状だ。とくに子供の貧困率は37.5%(’12年)で、全国1位。18歳未満の子供のいる世帯の3分の1以上が貧困に陥っている。
また、5月5日の「こどもの日」に合わせて総務省が発表したデータで、わが国で35年連続で15歳未満の人口が減り続けるなか、沖縄は子供の割合が17.6%でトップであることも判明。
そんななか、沖縄での子連れ移住者生活を選ぶ人が増えている。東京で暮らしていた伊藤家が、旅行ですら行ったことのない沖縄での暮らしを選択したきっかけは、端的に言えば、都会で子育てする息苦しさだった。
「子供が5人、特に育ち盛りの男の子が4人もいると、毎日が戦い。部屋の中でも飛びはねるし、ケンカするし」(沙織さん・以下同)
そんな折、東京で多子世帯用の4DKの都営住宅に当たったときは、夫で内装業の孝直さん(37)と「やったね!」と大喜びした。ところが、引っ越してすぐに、上下左右の部屋から連日苦情が寄せられるようになる。続いて、廊下やエレベーターで住人に会っても、挨拶どころか、子供たちまでにらみつけられるように。
「もちろん、叱りましたよ。でも、下の子はまだ1歳半。縛りつけておくわけにもいかなくて。おまわりさんを呼ばれたこともありました。怒鳴り込んできた人のなかには、同じ年ごろのお子さんを持つご家族もあって」
周囲の冷たい視線に神経質になる母と、萎縮していく子供たち。環境の変化に最も敏感に反応したのが、長男の駿平君(11)だった。
「当時は小4でしたが、引っ越し前まであんなに元気だったのに、まったく笑わなくなりました。カウンセリングも受けさせましたが、1回で息子は行かなくなって。先生からは、『お母さんだけでも』って言われて、私が話を聞いてもらっていました」
学校でのもめ事、解決しない待機児童問題など、母もまたストレスをため続けていた。せっかく当選し、1年ほどしか住んでいない新居だったが、「もう限界」と思い始めたころ、伊是名島の移住プロジェクトを知って応募。
募集書類の希望理由に、都会での子育ての難しさと、子供たちに伸び伸びと成長できる新しい環境を与えてあげたいという気持ちを率直に綴ったところ、昨年10月、選考にパスしたとの通知が届いた。
移住から半年、実は夫は東京の仕事が残っていて単身赴任中。いまは毎月送られてくる15万円を生活費として母子6人が暮らしている。
「使う場所もないので十分な額です(笑)。でも、私も役場から仕事を世話してもらえそうなので、ゆくゆくは共働きするつもり。島では夫婦で20万円あれば、なんとかやっていけるかなと。ただ高校から子供たちは本島での寮生活になるので、『いまから貯金しておきなさいよ』と、島の人から教わりました」
先日、つくづく島に来てよかったと思う出来事があった。
「島の子たちと遊んでいる長男が、母親の私も見たことのないような笑顔だったんですよ。長女が『気持ち悪い』って笑うくらい。その駿平が言うんです。『ここは、みんなが僕を前からいたように暑かってくれるのがうれしい』って」
こう語る沙織さん自身が、穏やかな笑顔を取り戻していた。
「お金はなくても余裕があるっていうのかな。親切にされると、そういう気持ちって回っていくんですよね」
最初は驚き、少し戸惑いもしたイヒャジューテー。沙織さんは、これからの暮らしで自分も誰かに返していきたいと、思っている。
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