http://www.asyura2.com/16/hasan108/msg/311.html
Tweet |
住宅・設備投資の過剰で崖っぷちの中国。習近平国家主席はどうするのか(ロイター)
【断末魔の中韓経済】中国経済はすでに「詰み」 GDPをかさ上げするためだけの過剰投資が失速原因
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20160506/frn1605061130001-n1.htm
2016.05.06 夕刊フジ
GDP(国内総生産)とは面白い指標で、支出面(=需要)で見ると、国内の消費と投資、そして純輸出(=輸出から輸入を引いたもの)の合計になっている。ポイントは「投資」である。
設備投資とは、市場の需要に対し、生産が追い付かない場合に実施する。モノやサービスの生産能力を高め、市場への供給量を増やすのだ。
あるいは、住宅投資は、もちろん「居住する」という便益を得るために実施される。無論、別の誰かに賃貸しても構わないが、いずれにせよ誰かの居住を前提としている。
ところが、設備投資にせよ、住宅投資にせよ、市場や顧客、居住者が存在しなかったとしても、とにかく投資すれば「GDP」は増えるのだ。すなわち、経済が成長する。
信じがたいかもしれないが、稼働しない工場、誰も住まない住宅に投資しても、GDP成長は実現する。納得がいかないかもしれないが、そういう統計なのである。
お分かりだろう。目の前の経済成長「のみ」を追い求め、過剰な設備投資、過剰な住宅投資を継続し、見た目のGDP成長率をかさ上げすることを続けてきたのが、現在の中華人民共和国なのだ。
特に問題なのは、全土に鬼城(=ゴーストタウン)を生み出した住宅投資よりも、むしろ設備投資の方である。中国は、需要と無関係に設備投資により供給能力をかさ上げし、多くの産業が完全にデフレギャップ(需要過小)に陥った。
例えば、中国の自動車の生産能力は過剰投資により5000万台に達したが、国内需要は2500万台に過ぎない。生産能力が、需要の2倍に達しているのだ。
あるいは、中国の粗鋼生産能力は8億トンにまで拡大しているが、国内需要は4億トンに過ぎない。すなわち、4億トンの粗鋼が「余る」ことになるわけだが、この量は日本の年間粗鋼生産量(約1億トン)の4倍だ。
現在の中国経済は、過剰投資によるデフレギャップという重い問題を抱えている。
3月の全国人民代表大会(全人代=国会)で、李克強首相は「生産過剰の問題を解消していく。鉄鋼、石炭などの業種は、新規参入を食い止め、淘汰(とうた)を推進する。そして『僵屍企業』(=いわゆる、ゾンビ企業)を積極的に処理していく」と、発言した。
問題認識は正しいが、生産能力の「淘汰」は容易ではない。生産能力の淘汰とは、要するにリストラクチャリングだ。現在の中国は、雇用問題などを発火点に、年間数万〜20万件の暴動(中国は群体性事件と呼ぶ)が起きている状況だ。共産党が本格的なリストラに乗り出せば、さらなる大暴動が頻発する事態に至る。社会が維持できまい。
諸悪の根源が「過剰投資」である以上、中国経済はすでに「詰んでいる」のだ。 (経済評論家・三橋貴明)
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民108掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。